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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ルネサス、サンバイオ、富士通

ルネサス <日足> 「株探」多機能チャートより
■サン電子 <6736>  1,514円  +107 円 (+7.6%)  本日終値
 サン電子<6736>は大幅続伸。24日の取引終了後、イスラエルのササ・ソフトウェア社と業務提携し、ササ社の情報セキュリティーシステムを国内展開すると発表しており、これを好感した買いが入った。ササ社の「Gate scanner」は、CDRと呼ばれる、組織の中に入ってくるすべての情報(Contents)をいったん細かく分解し(Disarm)、再び違った形で再構築(Reconstruction)する技術が基本となった情報セキュリティーシステム。近年、欧米を中心に導入が進む一方、日本ではまだあまり周知されていない技術であることから、サン電子では世界標準となりつつあるCDRを国内に広めるのが狙いとしている。

■ルネサス <6723>  716円  +39 円 (+5.8%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 ルネサスエレクトロニクス<6723>が大幅続伸。SMBC日興証券は24日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は640円から980円に見直した。同証券では、同社の在庫調整は峠を越し今後はサプライチェーンの在庫投資回復の恩恵を受ける局面に入ることを予想。特に、第3四半期(7~9月)以降のIFRS(国際会計基準)ベースでの黒字化、利益回復傾向が確認できれば、株価はもう一段上昇する可能性があるとみている。19年12月期の連結営業損益は143億円の赤字予想を418億円の黒字(前期は681億9600万円の黒字)に修正し、20年12月期の同利益は969億円と一段の業績拡大を見込んでいる。

■ピーエス三菱 <1871>  742円  +37 円 (+5.3%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 ピーエス三菱<1871>が全般地合い悪のなか大幅高で年初来高値更新と異彩を放っている。10月1日からの消費税引き上げで国内景気への悪影響が懸念されている。そうしたなか、安倍政権ではその緩衝材として補正予算編成を行う可能性がある。電線地中化を含め国土強靱化のテーマに乗る建設セクターの一角に継続的に物色の矛先が向いている。プレストレストコンクリート工事に強い同社は、その有力対象として投資資金が流入している。

■サンバイオ <4592>  4,205円  +155 円 (+3.8%)  本日終値
 サンバイオ<4592>が大幅高。再生細胞薬「SB623」がFDAから優先審査と迅速承認の対象品目に指定されたと発表したことを受け、前週末20日に一時ストップ高に買われる人気となった。今週は利益確定売りが先行したものの、きょう改めて買い直されている。SB623に関しては、国内では外傷性脳損傷を対象に先駆け審査指定を4月に受けている。早期承認制度を活用して、20年1月期末までに製造販売の承認申請と、来期中の販売開始を目指す方向にある。

■富士通 <6702>  9,025円  +310 円 (+3.6%)  本日終値
 富士通<6702>は高い。17年10月以来、約1年11カ月ぶりに9000円台に乗せた。足もとで再び金利低下基調が強まるなか「買い安心感があるITサービス関連株へ買い資金が流入している」(市場関係者)という。一部外国証券は同社株の投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を1万1000円としたようだ。市場にはITシステム構築関連の需要増による業績拡大期待が強まっている。

■神戸物産 <3038>  5,070円  +160 円 (+3.3%)  本日終値
 24日、神戸物産 <3038> が10月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。また、株主優待制度を変更。株式分割実施後も保有条件は100株以上を据え置くことも好感された。

■弁護士ドットコム <6027>  4,290円  +105 円 (+2.5%)  本日終値
 弁護士ドットコム<6027>はしっかり。同社は日本最大級法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」を展開している。24日取引終了後、「対面での申し込み」で紙を不要にする新サービス「クラウドサイン NOW」を同日に提供開始したと発表しており、これを好感した買いが流入した。企業で行われている対面申し込み(契約)の多くは紙で行われているが、新サービスでは、申込書や契約書などをタブレットのみで完結することを可能としている。このため紙が不要となり申し込み内容のデータ化作業や原本の保管・個人情報の管理の負担が軽減され、申込者の印鑑忘れによる申し込みロスを防ぐなどの課題も解決することを可能としている。

■カプコン <9697>  2,834円  +67 円 (+2.4%)  本日終値
 カプコン<9697>は全般地合い悪に関わらず上値指向を明示、25日移動平均線を上に抜けてきた。クラウドゲームが普及するなか、強力なIP(知的財産)を保有するゲーム関連会社に商機が広がっている。今後は5G環境でクラウドゲーム市場拡大が一段と進むなか、「モンスターハンター」や「バイオハザード」などを擁する同社株は注目度が高い。同社独自に保有するゲーム開発エンジン「REエンジン」にも評価が高い。20年3月期営業利益は前期比10%増の200億円を予想するが上振れる可能性がある。

■武田薬品工業 <4502>  3,849円  +69 円 (+1.8%)  本日終値
 武田薬品工業<4502>、大日本住友製薬<4506>、中外製薬<4519>など医薬品株の高さが目立つ。米中摩擦への警戒感が再燃していることや為替の円高進行を受けて全体相場は利益確定売り圧力が顕在化しているが、海外株式市場や為替の影響を受けにくいディフェンシブストックとして医薬品株に消去法的な買いが向かっている。また、秋の学会シーズンを迎えるなか、大手製薬会社は新薬開発のポテンシャルも高く、新興市場のバイオベンチャーと合わせて注目度が高まりやすい。

■スギホールディングス <7649>  5,890円  +60 円 (+1.0%)  本日終値
 スギホールディングス<7649>が続伸し年初来高値を更新している。24日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)連結業績が、売上高2637億100万円(前年同期比8.1%増)、営業利益147億7600万円(同14.8%増)、純利益104億6100万円(同16.9%増)と2ケタ営業増益となり、従来予想の営業利益140億円を上振れて着地したことが好感されている。ドミナント構築に向けた関東・中部・関西エリアへの集中出店を強化し、50店舗の新規出店と5店舗の中・大型改装、3店舗の閉店を実施したことが寄与した。また、調剤業務の生産性向上を図ったことも貢献した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高5200億円(前期比6.5%増)、営業利益280億円(同8.5%増)、純利益183億円(同2.0%増)

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