【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):イーレックス、スズキ、日立
イーレックス <日足> 「株探」多機能チャートより
20日、エフティグループ <2763> [JQ]が発行済み株式数の8.36%にあたる303万5884株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は10月1日。
■イーレックス <9517> 1,220円 +57 円 (+4.9%) 本日終値
イーレックス<9517>が続急伸で今月4日以来となる1200円台に歩を進めている。余剰電力を買い取り顧客に再販する事業を展開、バイオマスの自社電源も保有し再生可能エネルギー関連の一角に位置付けられている。業績も好調で20年3月期は売上高が前期比44%増、営業利益は同64%増と急拡大を見込む。小泉進次郎氏の環境相就任で脱炭素社会の実現に向けた取り組みが改めて意識されるなか、同社株の活躍余地にマーケットの視線が向いている。既に同社は今年6月に安藤・間<1719>と業務提携し、再生可能エネルギー分野で協業を図っている。
■NISSHA <7915> 1,101円 +45 円 (+4.3%) 本日終値
NISSHA<7915>が3連騰。前週末20日の取引終了後、旧八千代工場の土地売却に伴い19年12月期第3四半期(1~9月)決算で譲渡益約49億7000万円を特別利益として計上すると発表しており、これが好材料視された。なお、19年12月期業績予想については、他の要因も含めて現在精査中としている。
■日本ペHD <4612> 5,660円 +230 円 (+4.2%) 本日終値
日本ペイントホールディングス<4612>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社はきょう、グループのNippon Paint(USA)が約6000万ドル(約66億円)を投じ、米テネシー州チャタヌーガ市に新たな自動車用塗料生産工場を建設すると発表。新工場は20年1月に着工し、21年9月の完工を予定。同社は、米国南部拠点を持つことで、自動車塗料事業の基盤整備を促進し、米自動車用塗料市場での更なるシェア拡大を目指すとしている。
■スズキ <7269> 4,652円 +187 円 (+4.2%) 本日終値
スズキ<7269>が大幅続伸。インド政府が20日、国内企業に対する法人税率の実効税率を現行より5%ほど低い約25%に改めると発表しており、インド子会社の税負担低減による業績への寄与を期待した買いが継続しているようだ。
■トリケミカル研究所 <4369> 6,570円 +260 円 (+4.1%) 本日終値
トリケミカル研究所<4369>が大幅高で上場来高値を更新した。半導体市況の底入れ観測が強まるなか、半導体用化学薬品メーカーである同社の業績にも追い風が意識されている。半導体向けでは絶縁膜材料などが牽引、20年1月期上期の営業利益は前年同期比11%増の11億5300万円、通期では前期比6.4%増の22億9000万円を計画するが、25億円前後への上振れが有力視されている。現在の半導体微細化は新材料の需要発現を促しており、少量多品種生産が特徴の同社が優位性を発揮するとの見方も出ている。
■RPAホールディングス <6572> 1,740円 +59 円 (+3.5%) 本日終値
RPAホールディングス<6572>が反発。この日、傘下のオープンアソシエイツが反社チェック一括自動検索ロボット「RoboRobo リスクチェック」の提供を開始したと発表しており、これが好材料視された。同サービスは、反社チェック一括自動検索により大幅な業務効率化を実現するのが狙い。取引先や確認したい名称を設定シートにまとめて入力するだけでロボットが自動で検索するほか、検索完了の連絡がきたら、内容を確認するだけの利便性の良さが特徴という。
■久光製薬 <4530> 4,935円 +140 円 (+2.9%) 本日終値
久光製薬<4530>が大幅に3日続伸。同社は20日取引終了後に、経皮吸収型のパーキンソン病治療薬「ハルロピテープ」の国内製造販売承認を取得したと発表。これが材料視されたようだ。この治療剤は、自社の経皮薬物送達システム(TDDS)技術を用いて開発した全身性の経皮吸収型製剤。安定した血中薬物濃度を維持し効果を持続させることで、パーキンソン病治療剤の新たな選択肢になることが期待される。なお、販売は協和キリン<4151>が行い、今回の承認により同社は承認取得時マイルストンを協和キリンから受け取ることになっている。
■日立製作所 <6501> 4,090円 +105 円 (+2.6%) 本日終値
日立製作所<6501>が6日ぶり反発。20年3月期は減収ながら、経常利益段階では43%増益を見込むなど利益採算が高まる見通し。PER10倍割れの時価は割安感も漂う。「21日付の日本経済新聞が、同社が22年3月期までの3年間に借り入れや社債発行などで1兆円を調達し成長投資に充てると報じたこともあり、今後の成長期待が株価を刺激している」(国内中堅証券)という見方も出ている。
■ゴールドウイン <8111> 18,500円 +410 円 (+2.3%) 本日終値
ゴールドウイン<8111>が3日続伸し、上場来高値を更新した。20日に開幕した「ラグビーワールドカップ(ラグビーW杯)日本大会」の日本対ロシア戦で日本が快勝し、盛り上がりが一段と強まっていることから買われたようだ。同社は、日本代表にジャージを提供するカンタベリーオブニュージーランドジャパンを子会社に擁しており、レプリカジャージも販売。盛り上がりとともにレプリカジャージの販売増が期待されている。
株探ニュース