【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ワークマン、ゼンショHD、H2Oリテイ
ワークマン <日足> 「株探」多機能チャートより
チヨダ<8185>が反発。2日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比5.0%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。7月の記録的な日照時間の短さや梅雨明けの遅れの反動と積極的なセールの実施から、客数が今期最高の同6.3%増となったことが寄与した。商品別では、サンダルなど夏物商品の販売が男性から女性、子供用まで全体的に伸長したほか、新学期需要を取り込んだ子供靴が好調に推移した。
■ワークマン <7564> 6,050円 +120 円 (+2.0%) 本日終値
ワークマン<7564>が5連騰し連日の実質上場来高値更新となった。2日の取引終了後に発表した8月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比54.7%増と今期一番の伸び率で23カ月連続前年実績を上回ったことが好感された。猛暑日が続いたことで、空調ファン付作業服や冷感機能のコンプレッションウェア、またクールスリーブなどの防暑小物など夏物商品が活発に動いた。なかでも、空調ファン付作業服はアウトドアやスポーツ観戦などにも着用できるカジュアルデザインのラインアップを増やしたことで売り上げを牽引した。なお、全店売上高は同59.5%増だった。
■サントリBF <2587> 4,650円 +90 円 (+2.0%) 本日終値
サントリー食品インターナショナル<2587>が反発。SMBC日興証券が投資評価「3」を継続しつつ、目標株価を4200円から4400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。19年12月期の上期実績を踏まえて、19年12月通期の営業利益予想を1115億円から1156億円へ、20年12月期を同1150億円から1200億円へ引き上げた。アジア(ベトナムとタイ)の飲料売上高が20%近い伸びを示し、従来の想定以上に強いという。ただ、国内は来期からコカ・コーラグループが増産体制で数量重視に戦略転換、競争環境の激化が懸念され、同社が商品力を武器に売り上げ面でひとり勝ちしてきた構図が崩れるリスクが潜むとしている。
■ゼンショHD <7550> 2,422円 +39 円 (+1.6%) 本日終値
ゼンショーホールディングス<7550>が反発。2日に発表した8月度のすき家の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比3.5%増と2カ月ぶりにプラスに転じたことが好感された。「Sukipass」効果などで客数が同2.6%増となったことに加えて、客単価も同0.9%増となった。
■H2Oリテイ <8242> 1,115円 +16 円 (+1.5%) 本日終値
エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>はしっかり。2日の取引終了後に発表した8月度の売上速報で、全店合計売上高が前年同月比2.9%増と7カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。梅雨明けから猛暑が続いたことで、パラソルやサンダル、サングラスやワンピースなど盛夏商材が好調に推移したほか、海外ブランドの秋冬の新作も活発に動いた。また、インバウンドは韓国人観光客が大幅に減少したが、シェアの高い中国人観光客の売り上げが好調に推移したことで堅調だった。
■松屋 <8237> 757円 +10 円 (+1.3%) 本日終値
松屋<8237>が反発。2日の取引終了後に発表した8月度の売上速報で、銀座店と浅草店を合わせた銀座本店の売上高は前年同月比1.2%減と3カ月連続で前年実績を下回ったものの、織り込み済みとの見方が強いようだ。銀座店では国内外のデザイナーを軸とした高価格帯の婦人服や、海外のラグジュアリーブランドは引き続き好調に推移したほか、梅雨明け後に後ろ倒しとなっていた盛夏物商戦で、帽子やサングラスなど盛夏雑貨アイテムも好調だったが、国産アパレルなどを中心としたボリュームゾーンの趨勢が依然弱かった。また、浅草店も主力の食品部門が苦戦した。
■TIS <3626> 6,320円 +80 円 (+1.3%) 本日終値
TIS<3626>が上場来高値を更新した。同社は2日、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)製品を手掛ける米ユーアイパスの日本法人に、パートナープログラムの最高位である「ダイヤモンドパートナー」として認定されたことを明らかにした。「ダイヤモンドパートナー」は、製品の機能や技術について十分な知識を有した技術者を抱え、製品と製品ソリューションの取り扱いでトップレベルと認定されたパートナー。TISは2018年からユーアイパスの認定販売事業者として、RPAの適用業務の選定や効果試算を行うコンサルティング、システムの構築・運用、トレーニングを通じた内製化を支援している。
■宇部興産 <4208> 2,045円 +22 円 (+1.1%) 本日終値
宇部興産<4208>が反発。2日の取引終了後、京セラ<6971>と5G通信基地局用のセラミックフィルタ事業の拡大を目的とする合弁会社設立で合意したと発表しており、これが好材料視された。今年12月をメドに、宇部興の100%子会社ユー・イー・エルの株式51%を京セラが取得し、「京セラ宇部RFテック」として新体制で事業を開始する予定という。ユー・イー・エルが培ってきたフィルタの設計技術力と、京セラの生産技術力やグローバルな営業力を融合させることで同事業の拡大を目指すとしている。
■グリー <3632> 466円 +5 円 (+1.1%) 本日終値
グリー<3632>が反発。この日、100%子会社Glossomが「美容・コスメ」「おでかけ・旅行」「住まい・暮らし」などをテーマとしたグリーグループの複数メディア(グリーメディア)の広告キャンペーンやマーケティング施策の提供を開始したと発表しており、これが好感された。これによりGlossomは、メディア横断での取り組みやデータ分析をもとにした企画など、幅広いジャンルの広告クライアントの意向にワンストップで対応できるようになったという。また、広告出稿の効果検証を一気通貫で行うことも可能になったとしている。
■ソニー <6758> 6,098円 +62 円 (+1.0%) 本日終値
ソニー<6758>が堅調。前日こそ小休止を入れたものの、8月下旬から陽線が多く上値指向を明示している。19年4~6月期業績は、売上高は小幅減収ながら営業利益段階で前年同期比18%増の2309億円と2ケタ成長をみせた。4K放送関連としても注目されており、前日取引終了後に、高画質の4K2番組を同時に録画できる高機能のブルーレイ・ディスクレコーダー6機種を11月16日に発売することを発表、これも足もとの株価を刺激した。
株探ニュース