【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):SUMCO、ソフトバンクG、SCSK
SUMCO <日足> 「株探」多機能チャートより
イー・ギャランティ<8771>が反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2019年4~6月期は、連結経常利益が前年同期に比べ1割程度増え、6億3000万円強となったもようだ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、消費増税を10月に控えていることを受けて、取引先の経営環境が悪化することを懸念する企業が増加し、小売業に対して持つ売掛債権の保証を求める卸売業などが増えているという。なお、報道に対して会社側では、「当社から発表したものではない。第1四半期連結業績は予想通り推移しており、概ね報道のとおりだが、現在精査中だ」としている。なお、決算発表は7月30日を予定している。
■SUMCO <3436> 1,514円 +36 円 (+2.4%) 本日終値
SUMCO<3436>が5日続伸、今年4月下旬以来約3カ月ぶりに1500円ラインを突破してきた。半導体シリコンウエハーでは信越化学工業<4063>と双璧。前日に信越化が好決算を発表して株価も上昇しているが、4~6月期の収益の原動力となったのが半導体シリコン事業で、同部門は前年同期比で3割の伸びを示した。SUMCOの上期決算発表は8月6日に予定されているが、信越化の決算内容をみて決算上振れへの思惑が高まり、これに先回りする形で買いが入った。
■リコーリース <8566> 3,320円 +75 円 (+2.3%) 本日終値
リコーリース<8566>が後場に入って強含む動き。同社はきょう午後2時に、20年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は45億5900万円(前年同期比5.1%増)となり、通期計画177億円に対する進捗率は25.8%となった。売上高は820億2800万円(同4.8%増)で着地。主力のリース・割賦事業が伸びたほか、金融サービス事業も堅調だった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■SCSK <9719> 5,280円 +100 円 (+1.9%) 本日終値
SCSK<9719>が反発。同社はきょう、ブレインズテクノロジー(東京都港区)と企業内検索エンジン「Neuron(ニューロン)」の販売代理店契約を締結し、サービス提供を開始したと発表した。「Neuron」は、オープンソースの「Apache Solr」をベースに、企業向けに機能強化した検索エンジン。セキュリティーを担保しながら、企業内に点在している文書を横断的に検索することができるという。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,604円 +99 円 (+1.8%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が東証1部で群を抜く売買代金をこなし5日続伸と気を吐いている。ここ傘下の米携帯通信会社スプリントとTモバイルの経営統合に前進したとの観測や、米シェアオフィス大手のウィーワークIPO観測などが株価を刺激、上値指向を強めていた。米国株市場でナスダック指数が最高値を更新するなどハイテク株中心に物色人気が高まっており、このリスクオンの流れが波及している。きょうは5700円台まで買われ6月の株式分割後の高値更新が続いている。なお、年初来高値は分割後修正値で4月16日につけた6045円であり、早晩その水準を意識する展開となる可能性がある。
■ベイカレント <6532> 5,000円 +85 円 (+1.7%) 本日終値
ベイカレント・コンサルティング<6532>は上場来高値を更新。きょうで5連騰となりこの間に株価水準を約800円切り上げている。IT活用を強みとする総合コンサルティング会社で、高い専門性を武器に経営戦略の策定や組織改革の支援で高水準の需要を捉えている。19年3~5月期は売上高が前年同期比35%増の78億2000万円、営業利益は前年同期比2.1倍の16億4100万円と急変貌を遂げた。20年2月期営業利益は前期比14%増の51億円を見込むが増額余地を内包している。
■ソフトバンク <9434> 1,451.5円 +8 円 (+0.6%) 本日終値
ソフトバンク<9434>が6日続伸し、上場来高値を更新している。24日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。今回発表の自社株買いでは、上限を4600万株(発行済み株数の0.96%)、または740億円としており、取得期間は8月6日から20年3月31日まで。ストックオプションの行使に伴い交付する株式に充当するためとしている。
■トリケミカル研究所 <4369> 5,550円 +20 円 (+0.4%) 本日終値
トリケミカル研究所<4369>が5日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は24日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価を7500円から7700円に引き上げた。技術力に根ざしたニッチトップ戦略により半導体業界の平均を上回る成長が中長期的に持続すると予想している。半導体用特殊ガスの成長は続くとみており、20年1月期の連結営業利益は23億2000万円(会社予想22億9000万円)、21年1月期の同利益は27億8000万円と最高益更新を見込んでいる。
■栗田工業 <6370> 2,833円 +8 円 (+0.3%) 本日終値
栗田工業<6370>は小動き。24日の取引終了後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」の日本実験棟で使用する「水再生技術実証システム」のフライト品を納入すると発表している。「水再生技術実証システム」は、イオン交換、電気分解、電気透析の各ユニットからなる水処理装置と制御装置で構成されており、再生率85%以上と高いレベルで水を再生できるほか、イオン交換樹脂をシステム内で再生する処理方式のため消耗品の交換が不要な点が特徴。現在、ISSで使用されている水再生システムと比較し、装置の重量・サイズは4分の1、消費電力は約2分の1を実現するという。打ち上げは19年内の予定で、「きぼう」日本実験棟で実証試験が開始される予定としている。
■サイボウズ <4776> 1,283円 -112 円 (-8.0%) 本日終値 東証1部 下落率2位
25日付の朝刊で「6月売上高は14%増も営業赤字」と一部報じられたことが材料視された。
株探ニュース