【市況】24日の米国市場ダイジェスト:NYダウ79ドル安、ボーイング決算が重石
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:NYダウ79ドル安、ボーイング決算が重石
米国株式相場はまちまち。ダウ平均は79.22ドル安の27269.97、ナスダックは70.10ポイント高の8321.50で取引を終了した。朝方は複数の主要企業決算が嫌気され、売りが先行。ダウは終日軟調推移となったが、明日の欧州中央銀行(ECB)理事会や来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での金融緩和への期待から、S&P500及びナスダック総合指数は上昇に転じ、過去最高値を更新。セクター別では、半導体・半導体製造装置や電気通信サービスが上昇する一方で家庭用品・パーソナル用品や食品・飲料・タバコが下落した。
航空機大手のボーイング(BA)は、予想外の赤字決算となり、旅客機「737 MAX」の運航再開の不透明感から業績見通しの公表を見送り、軟調推移。建設機械のキャタピラー(CAT)は、中国での販売低迷から利益が予想を下回り、下落。一方で、写真共有アプリを手掛けるスナップチャット(SNAP)は、決算内容が予想を上振れ、大幅上昇。半導体のテキサス・インスツルメンツ(TXN)や宅配便のユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は、決算内容が好感され、堅調推移となった。SNSのフェイスブック(FB)は、個人情報を巡る当局の調査に対して、米連邦取引委員会(FTC)に50億ドルを支払うことで合意し、買われた。
フェイスブックは、マーケット終了後に4-6月期決算を発表し、一株利益、売上高ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。
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■NY為替:米経済指標悪化でドル・円は一時108円割れ
24日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円94銭へ下落後、108円25銭まで反発し、108円16銭で引けた。予想を下回った米国の6月新築住宅販売件数やマークイット7月製造業PMI速報値を嫌いドル売りが優勢となった。ただ、ユーロ安・ドル高が進行していることから、ドル・円の取引でもドル買いの興味が多少残されていたようだ。
ユーロ・ドルは、1.1156ドルから1.1133ドルまで下落し、1.1135ドルで引けた。ドイツやフランスの製造業PMIが予想外に悪化したため、欧州中央銀行(ECB)が今回の定例理事会で利下げに踏み切るとの思惑を受けたユーロ売りが一段と強まった。ユーロ・円は、120円37銭から120円54銭まで戻した。ポンド・ドルは、1.2507ドルから1.2475ドルまで下落。離脱強硬派のジョンソン新英国首相が10月31日までの離脱を宣言すると、合意ない離脱警戒感を受けたポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは、0.9836フランへ下落後、0.9861フランまで反発した。
■NY原油:反落で55.88ドル、世界経済の成長減速懸念残る
NY原油先物9月限は反落(NYMEX原油9月限終値:55.88 ↓0.89)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比-0.89ドルの55.88ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは55.33ドル-57.64ドル。米国の週間在庫統計で原油在庫が予想以上に減少したことから、原油先物は一時買われたが、世界経済の成長減速への懸念は残されており、需要鈍化の思惑で売りが優勢となった。ユーロ安・米ドル高の継続も嫌気されたようだ。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 30.67ドル +0.42ドル(+1.39%)
モルガン・スタンレー(MS) 45.50ドル +0.40ドル(+0.89%)
ゴールドマン・サックス(GS)222.03ドル +2.60ドル(+1.18%)
インテル(INTC) 52.92ドル +1.17ドル(+2.26%)
アップル(AAPL) 208.67ドル -0.17ドル(-0.08%)
アルファベット(GOOG) 1137.81ドル -8.40ドル(-0.73%)
フェイスブック(FB) 204.66ドル +2.30ドル(+1.14%)
キャタピラー(CAT) 131.91ドル -6.19ドル(-4.48%)
アルコア(AA) 23.56ドル +0.61ドル(+2.66%)
ウォルマート(WMT) 112.00ドル -0.09ドル(-0.08%)
スプリント(S) 7.66ドル +0.57ドル(+8.04%)
《SF》
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