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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ホープ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ホープ <6195>  2,015円 (+400円、+24.8%) ストップ高

 ホープ <6195> [東証M]が3日連続のストップ高と異色の上げ足。株価は3営業日でほぼ2倍となり、2017年6月以来約2年ぶりとなる2000円大台を回復した。同社は自治体が保有する広告枠などの販売代理業を展開し好調に案件を伸ばしている。27日引け後に、19年6月期単独業績予想の修正を発表、営業損益は3200万円の赤字から5500~7000万円の黒字(前期実績は1億2100万円の赤字)に上方修正しており、これが物色人気化の発端となった。前期にスタートさせた新規事業のエネルギー事業の取引規模が会社側想定を上回り増収効果をもたらしているほか、利益面ではマーケティング&メディア事業におけるジチタイワークスの発行数増加、BtoGマーケティングなど高収益サービスが好調で押し上げ要因となっている。時価総額30億円未満と小型で、値動きの軽さに着目した投機資金の攻勢が加速している。

■アサカ理研 <5724>  2,090円 (+400円、+23.7%) ストップ高

 レアメタル・レアアース関連株が連日の人気化。レアアース・レアメタルのリサイクル事業を展開するアサカ理研 <5724> [JQ]が前日に続きストップ高。また、レアメタルなどを取り扱う非鉄関連の専門商社であるアルコニックス <3036> が一時、前日に比べ9%超上昇。レアメタルのチタンの中間製品であるスポンジチタンを扱う大阪チタニウムテクノロジーズ <5726> や東邦チタニウム <5727> も上伸している。中国共産党機関紙、人民日報は29日の論説でレアアース(希土類)の対米輸出規制を示唆した。これを受け、世界の株式市場でレアメタル・レアアース関連株が上昇。米市場では、レアアース関連株を集めた「ヴァンエック・ベクトル・レアアース・ストラテジックETF」が買われるなど、同関連株は国内外投資家の関心を集めている。

■アルファクス <3814>  1,290円 (+155円、+13.7%)

 アルファクス・フード・システム <3814> [JQG]が急反騰。一時前日比24%高に買われるなど物色人気となった。注文システムなど外食向けASPサービスと外食チェーンを中心に経営コスト改善ソフトを提供するが人手不足を背景に業容が拡大している。同社は30日午前10時、超コンパクト低価格飲食店専用POSレジ「FOODα4000」に、会計用のメニューボタンをそのまま利用した、メニュー発注システム(自動食材消費量算出発注機能)を6月中旬より提供開始すると発表した。これが材料視される形で買いを呼び込んだ。同社によると、この自動発注システムの技術を組み込んだPOS「メニュー発注システム」は、メニューの必要数を入力するだけで、仕込み食材、配送リードタイムを取り入れた食材消費量の算出をシステムが自動化して実施する。実証実験店舗での比較では、食材発注数が10%以上抑制、発注人件費が1時間から10分へ改善した。

■オプティム <3694>  2,480円 (+273円、+12.4%)

 東証1部の上昇率2位。オプティム <3694> が急反騰。同社は29日、コンテナ技術をアプリケーション配信手段とするアプリケーション実行基盤に関する特許を保有していることを明らかにしており、これが材料視されたようだ。この特許は、アプリケーションとその実行環境(ライブラリ、ミドルウェアなど)をまとめたコンテナイメージを、クラウドシステムもしくは、クラウドシステム経由で連携システムに配信・起動するというもの。利用するコンテナイメージは、クラウド上に用意した「OPTiM Store」などのマーケットプレイスで購入することを想定しており、これにより利用者はアプリケーションとともに必要な実行環境も取得でき、アプリケーションの導入・運用が容易になるとしている。

■アクロディア <3823>  415円 (+45円、+12.2%)

 アクロディア <3823> [東証2]が続急騰。同社のIoT野球ボール「i・Ball Technical Pitch」が、30日朝に放送されたNHK「おはよう日本」で紹介されたことが株価を刺激しているようだ。「i・Ball Technical Pitch」は、硬式野球ボールの中心部に9軸センサーを内蔵したIoT製品。ボールを投げると投球データがスマートフォンに転送され、球速・回転数・回転軸・球種・変化量・腕の振りの強さを計測し、専用サーバーで投球データを解析することができる。なお、今月21日には中国アリババグループの企業と、中国越境ECサイト「天猫国際(Tmall Global)」内で販売することについて基本契約を締結したことを明らかにしている。

■稀元素 <4082>  823円 (+76円、+10.2%)

 東証1部の上昇率5位。第一稀元素化学工業 <4082> が急反騰。貴金属回収を手掛けるアサカ理研 <5724> [JQ]が連日のストップ高となるなど、レアアース(希土類)・レアメタル(希少金属)関連株の上昇が目立つなか、レアメタルのひとつであるジルコニウムが主力商品である同社にも物色の矛先が向かっているもよう。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が20日にレアアースの主産地を訪れたのに続き、中国共産党機関紙の人民日報は29日の論評記事でレアアースの対米輸出規制を示唆。こうしたなか、同社にはレアメタル高騰に伴う販売価格上昇などの思惑が浮上しているようだ。

■ライフコーポ <8194>  2,331円 (+205円、+9.6%)

 東証1部の上昇率7位。ライフコーポレーション <8194> が急反発。同社は30日、アマゾンジャパン(東京都目黒区)が運営するAmazonプライム会員向けサービス「Prime Now(プライムナウ)」に食品スーパーとして国内初出店すると発表。これが株価を刺激したようだ。同社の出店により、「Prime Now」で取り扱う生鮮食品の品揃えが大幅に拡充され、顧客の利便性が向上する見通し。また、最短2時間で商品を届ける「Prime Now」の配送サービスを活用することで、同社のネットスーパーを利用できなかった地域に住んでいる顧客に対して、商品を届けることが可能になるという。

■三洋化 <4471>  5,690円 (+370円、+7.0%)

 三洋化成工業 <4471> が6連騰。同社は29日に、日本触媒 <4114> と持ち株会社設立による経営統合に向けた検討を進めることで基本合意したと発表した。

■アストマクス <7162>  284円 (+17円、+6.4%)

 アストマックス <7162> [JQ]が急反発、一時10%超上昇した。同社は29日取引終了後に、20年3月期の株主還元方針を公表しており、これが評価材料となっているようだ。同社はこれまで純利益の30%をメドに期末配当を年1回行うことを基本方針としていたが、今期はこの配当方針に加え、柔軟かつ機動的な自己株式の取得を実施する方針を決議。具体的な取得内容については、決定次第改めて開示するとしている。

■SIG <4386>  674円 (+33円、+5.2%)

 SIG <4386> [JQ]が続急騰。29日、東証が同社を6月5日付で東証2部に市場変更すると発表したことが買い材料視された。知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ニュートンF <7169>  1,677円 (+76円、+4.8%)

 ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング <7169> [JQ]が大幅続伸。29日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.11%にあたる20万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月1日から12月27日まで。

■アジアGHD <1783>  66円 (+3円、+4.8%)

 アジアゲートホールディングス <1783> [JQ]が大幅高。株価は100円未満の超低位株に位置付けられるが、目先上値を見込んだ短期資金が流入している。同社は29日、高級ブランド時計やアクセサリーの販売を手掛ける香港Sincere Watchの株式17.57%を取得することを発表、これが材料視される形で買いを呼び込んでいる。

■ALBERT <3906>  11,350円 (+500円、+4.6%)

 ALBERT <3906> [東証M]が4日続伸、底値圏で三角もち合いを形成し目先上放れる動きをみせている。人工知能(AI)を活用したビッグデータ解析に強く、データサイエンティストの育成にも注力している。省人化や競争力向上のためIT投資に力を入れる企業が増勢にあり、特にRPAやチャボットなどAI技術は成長の一つのキーワードとなっている。同社はその流れに乗り業績も好調、19年12月期は前期比80%営業増益を見込むが、なお上方修正期待が根強い。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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