【市況】【↑】日経平均 大引け| 続伸、GDPプラスを好感も買い意欲は限定的 (5月20日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 21305.97
高値 21430.06(09:05)
安値 21282.65(09:01)
大引け 21301.73(前日比 +51.64 、 +0.24% )
売買高 11億7824万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆9846億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は続伸、米株安も為替の円安と朝方の1~3月GDPプラスを好感
2.GDPは個人消費などの弱さを輸入減で押し上げる形で、買い意欲は限定的
3.円安を好感するはずの電機・機械・鉄鋼など景気敏感株に弱い動き目立つ
4.中国・上海株や香港株などが軟調推移したこともマーケット心理を冷やす
5.値下がり銘柄数約1200で値上がりを上回り、売買代金は2兆円届かず
■東京市場概況
前週末の米国市場では、NYダウは98ドル安と4日ぶりに反落した。中国外務省が米中首脳会談の開催に慎重な姿勢を示したことを受け、中国向け売上比率が高い銘柄を中心に売りが優勢となった。
週明けの東京市場では買い優勢で始まり、日経平均株価は終始プラス圏で推移した。ただ、朝高後に伸び悩み、景気敏感株を中心に戻り売り圧力が意識された。
20日の東京市場は、買い優勢でスタート。前週末の米国株市場でNYダウなど主要指数が総じて安かったことでリスク回避の流れも予想されたが、外国為替市場で1ドル=110円台に入る円安に振れたことや、前場取引開始前に発表された1~3月のGDP速報値が市場予測に反し2四半期連続プラスとなったことなどを好材料視した。ただ、円安を好感するはずの電機、機械など輸出セクターに軟調な銘柄が目立ち、上値の重さも拭えない。GDPの増加については輸入の減少が反映された部分が大きく、個人消費など内需の実態も弱く、実需の買いにつながらなかった。中国・上海株や香港株が軟調に推移したことも、投資家のセンチメントを低下させる要因となった。全般商いも盛り上がらず、東証1部の値下がり銘柄数は約1200と値上がりを上回り、売買代金は2兆円台を割り込んだ。
個別では、任天堂<7974>、ファーストリテイリング<9983>が堅調、武田薬品工業<4502>も買いを集めた。資生堂<4911>、花王<4452>などが上昇、住友不動産<8830>も高い。キューブシステム<2335>は一時ストップ高に買われ値上がり率トップに買われた。レオパレス21<8848>も大商いで急伸した。北越コーポレーション<3865>、enish<3667>なども大幅高。シグマクシス<6088>、Ubicomホールディングス<3937>も物色人気となった。
半面、安川電機<6506>、東京エレクトロン<8035>、SMC<6273>などが安い。ZOZO<3092>が下値模索の展開となったほか、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>も売りに押された。TYK<5363>が急落となり、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>の下げも目立つ。ジャパンディスプレイ<6740>も値を下げた。ミスミグループ本社<9962>、オプトラン<6235>も下落した。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ダイキン <6367> 、テルモ <4543> 、ユニファミマ <8028> 、スズキ <7269> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約54円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄は東エレク <8035> 、ファナック <6954> 、安川電 <6506> 、信越化 <4063> 、アドテスト <6857> 。押し下げ効果は約49円。
東証33業種のうち上昇は21業種。上昇率の上位5業種は(1)不動産業、(2)水産・農林業、(3)陸運業、(4)その他製品、(5)倉庫運輸関連。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)電気機器、(3)機械、(4)金属製品、(5)卸売業。
■個別材料株
△マルハニチロ <1333>
「完全養殖マグロを欧州向けに本格輸出」との報道。
△ベルグアース <1383> [JQ]
サカタのタネ子会社から花苗育苗事業を譲受。
△フュトレック <2468> [東証2]
20年3月期連結業績予想は営業利益8000万円の黒字転換へ。
△物語コーポ <3097>
4月既存店売上高が2ヵ月連続前年上回る。
△イーブック <3658>
11万3000株を上限とする自社株買いを実施へ。
△北越コーポ <3865>
今期経常は38%増で19期ぶり最高益更新へ。
△アトラエ <6194>
水戸ホーリーホックと資本・業務提携。
△プロレド <7034> [東証M]
6月11日を基準日に1株を2株へ株式分割。
△レオパレス <8848>
レノ買い増しで保有比率10%超へ。
△学究社 <9769>
今期経常は22%増で2期ぶり最高益、自社株買いも好感。
▼TYK <5363>
今期経常は30%減益、前期配当を2円減額・今期は3円減配へ。
▼光陽社 <7946> [東証2]
今期経常は54%減益へ。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)キューブシス <2335> 、(2)エイトレッド <3969> 、(3)レオパレス <8848> 、(4)レッグス <4286> 、(5)北越コーポ <3865> 、(6)バリューHR <6078> 、(7)カルタHD <3688> 、(8)チェンジ <3962> 、(9)enish <3667> 、(10)シグマクシス <6088> 。
値下がり率上位10傑は(1)TYK <5363> 、(2)リニカル <2183> 、(3)ガンホー <3765> 、(4)Jディスプレ <6740> 、(5)オロ <3983> 、(6)ニホンフラ <7820> 、(7)スプリックス <7030> 、(8)平田機工 <6258> 、(9)メック <4971> 、(10)Jマテリアル <6055> 。
【大引け】
日経平均は前日比51.64円(0.24%)高の2万1301.73円。TOPIXは前日比0.67(0.04%)高の1554.92。出来高は概算で11億7824万株。東証1部の値上がり銘柄数は855、値下がり銘柄数は1203となった。日経ジャスダック平均は3364.30円(4.67円安)。
[2019年5月20日]
株探ニュース