【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落、米中貿易摩擦激化への懸念で売り優勢 (5月16日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 21153.20
高値 21153.20(09:00)
安値 20951.67(10:40)
大引け 21062.98(前日比 -125.58 、 -0.59% )
売買高 14億6158万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆3942億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は反落、米株高も買い手控え感拭えず前日の上昇分を吐き出す
2.中国ファーウェイに対する米国の制裁措置発動が投資マインドを冷やす
3.当の中国株は頑強な値動きも、東京市場は先物絡みの売り圧力に屈する
4.市場予測を下回る中国の低調な主要経済指標も全般の買い手控え感助長
5.電機や銀行など時価総額の大きいセクターへの売りが全体地合いに影響
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは115ドル高と続伸した。トランプ米大統領が輸入自動車に対する関税を最大6ヵ月延期する見通しとの報道を受け、貿易摩擦への警戒感が後退し買いが優勢となった。
東京市場では、米中貿易摩擦懸念がくすぶるなか、売りが優勢。ファーウェイに対する米国の制裁措置などが投資家心理を冷やし、日経平均株価は終始マイナス圏での推移となった。
16日の東京市場は、売り優勢。前日に日経平均は8日ぶりに反発に転じたものの、本日はその上昇分をそのまま吐き出す格好となった。前日の米国株市場ではトランプ政権が輸入自動車への追加関税導入の判断を先送りすると伝わり、これを手掛かりにNYダウが続伸したが、この流れを引き継ぐことはできなかった。中国の主要経済指標が事前の市場予測を下回ったことや、トランプ米政権が中国通信機器大手ファーウェイへの輸出を事実上禁止したことが、米中貿易摩擦激化への懸念につながり買い手控え感を助長している。もっとも中国・上海株や香港株は前日終値を上回る水準で推移しており、東京市場は株式需給面から先物を絡めた売りが重荷となった。電力やサービス、建設など内需株が頑強な値動きをみせたが全体を支えきれず、電機や銀行など時価総額の大きいセクターへの売り圧力が顕在化して全体の気勢を削いだ。
個別では、任天堂<7974>が売られ、ソフトバンクグループ<9984>、武田薬品工業<4502>も安い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の下げも目立つほか、村田製作所<6981>も下値を探る展開となった。トヨタ自動車<7203>、東京エレクトロン<8035>が下落、資生堂<4911>も安い。すてきナイスグループ<8089>がストップ安、ノーリツ鋼機<7744>も急落。旭ダイヤモンド工業<6140>、アルヒ<7198>が大幅安、ヤマシンフィルタ<6240>も値を下げた。
半面、KDDI<9433>、花王<4452>がしっかり。リクルートホールディングス<6098>が逆行高、オリエンタルランド<4661>も強い動き。Ubicomホールディングス<3937>がストップ高に買われたほか、CARTA HOLDINGS<3688>、三浦工業<6005>、ブイキューブ<3681>も大幅高。日機装<6376>、オープンハウス<3288>も値を飛ばした。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はリクルート <6098> 、KDDI <9433> 、ユニファミマ <8028> 、テルモ <4543> 、中外薬 <4519> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約50円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はSBG <9984> 、TDK <6762> 、東エレク <8035> 、資生堂 <4911> 、アドテスト <6857> 。押し下げ効果は約97円。
東証33業種のうち上昇は12業種。上昇率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)サービス業、(3)倉庫運輸関連、(4)空運業、(5)建設業。一方、下落率の上位5業種は(1)証券商品先物、(2)石油石炭製品、(3)電気機器、(4)金属製品、(5)鉄鋼。
■個別材料株
△パーソルHD <2181>
今期経常は9%増で7期連続最高益、5円増配へ。
△マーケットE <3135> [東証M]
今期経常最高益予想を57%上乗せ。
△オークファン <3674> [東証M]
今期経常最高益予想を30%上乗せ。
△FFRI <3692> [東証M]
今期営業2割増益予想でNEC <6701> やソースネクス <4344> との提携を発表。
△Ubicom <3937>
今期経常は20%増で6期連続最高益更新へ。
△三浦工 <6005>
今期税引き前は4%増で6期連続最高益・2円増配へ。
△レアジョブ <6096> [東証M]
今期経常は48%増で2期連続最高益更新へ。
△日機装 <6376>
1-3月期(1Q)税引き前は23倍増益で着地。
△オーケストラ <6533>
1-3月期(1Q)経常は33%増益で着地。
△シノケンG <8909> [JQ]
上期経常を56%上方修正。
▼チェンジ <3962>
公募増資と売り出しを実施。
▼岡本工 <6125> [東証2]
今期経常は19%減益へ。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)Ubicom <3937> 、(2)カルタHD <3688> 、(3)三浦工 <6005> 、(4)ブイキューブ <3681> 、(5)パーソルHD <2181> 、(6)オーケストラ <6533> 、(7)日機装 <6376> 、(8)オープンH <3288> 、(9)安永 <7271> 、(10)クボテック <7709> 。
値下がり率上位10傑は(1)すてきナイス <8089> 、(2)ノーリツ鋼機 <7744> 、(3)マツオカ <3611> 、(4)チェンジ <3962> 、(5)住友精化 <4008> 、(6)クオールHD <3034> 、(7)明治電機工業 <3388> 、(8)旭ダイヤ <6140> 、(9)アルヒ <7198> 、(10)フィールズ <2767> 。
【大引け】
日経平均は前日比125.58円(0.59%)安の2万1062.98円。TOPIXは前日比6.60(0.43%)安の1537.55。出来高は概算で14億6158万株。東証1部の値上がり銘柄数は845、値下がり銘柄数は1227となった。日経ジャスダック平均は3355.14円(11.70円安)。
[2019年5月16日]
株探ニュース