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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、前日大幅高による調整も円売り基調継続

米ドル/円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

25日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。前日の消去法的なドル買いは一服しており、大幅高の調整でドル売り先行の見通し。ただ、明日発表の米国内総生産(GDP)への期待感や日銀の緩和姿勢の明確化などを背景に、ドル・円は下げづらい展開となりそうだ。

前日の海外市場では、独IFO企業景況感指数の予想外の低下を受けユーロ売り優勢の展開に。ユーロ・ドルはサポート・ラインとして意識されていた1.12ドルを割り込んだ。また、この日発表された豪1-3月期消費者物価指数(CPI)の大幅鈍化のほか、カナダ中銀によるインフレ見通しの引き下げやハト派的な政策スタンス表明で主要通貨はドルと円に対して値を下げた。ドル・円はドル高基調を反映し、一時112円40銭と昨年12月20日以来の高値圏に強含んだ。ただ、具体的なドル買い材料が乏しかったことで調整が入り、ドル・円は本日のアジア市場で111円台に失速している。

この後の欧米市場では、日銀金融政策決定会合でのフォワードガイダンス修正による緩和姿勢の明確化がクローズアップされ、円売り基調は続く見通し。今晩の米経済指標は21時半発表の米耐久財受注と失業保険申請件数が材料視される。耐久財受注は全体やコアのほか、製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)が上昇する見通しであり、明日のGDPは堅調な内容になるとの見方からドル買いが入る可能性があろう。反面、雇用に関しては、改善はやや一服する見通しで、ドル買いは限定的になろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・3月耐久財受注速報値(前月比予想:+0.8%、2月:-1.6%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:20.0万件、前回:19.2万件)
・02:00 米財務省7年債入札(320億ドル)
・日EU首脳会談
・日米財務相会談

《FA》

 提供:フィスコ

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