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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):スルガ銀、イズミ、パルHD

スルガ銀 <日足> 「株探」多機能チャートより
■スルガ銀行 <8358>  601円  +84 円 (+16.3%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 スルガ銀行<8358>が急反発。きょう付けの日本経済新聞で「経営再建中のスルガ銀行が家電量販店大手のノジマなど4陣営と支援の交渉に入ったことが9日、分かった」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、ノジマ<7419>が同行株式の5%弱を取得したという。また、スルガ銀はりそなホールディングス<8308>やSBIホールディングス<8473>、新生銀行<8303>とも交渉しているとされ、再建本格化への期待が高まっているようだ。

■イズミ <8273>  5,110円  +290 円 (+6.0%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 イズミ<8273>は大幅高で5日ぶりに反発。9日の取引終了後に発表した20年2月期連結業績予想で、売上高7613億円(前期比4.0%増)、営業利益374億円(同6.0%増)、純利益227億円(同3.4%減)と営業増益を見込んでいることが好感された。今期は、イトーヨーカ堂からショッピングセンター1店舗の営業を引き継ぎ「ゆめタウン福山(仮称)」(広島県福山市)として今夏に全館オープンさせるほか、食品スーパー業態で4店舗の新規出店を計画。また、既存店売上高前期比1.0%増を見込んでいる。なお、19年2月期決算は、売上高7321億3600万円(前の期比0.3%増)、営業利益352億7300万円(同8.3%減)、純利益234億8800万円(同12.8%減)だった。同時に、21年2月期を最終年度とする中期経営計画の目標数値を売上高9000億円から8200万円へ、売上高営業利益率を6.0%から5.4%に引き下げたが、これに対する反応は限定的のようだ。

■パルHD <2726>  3,150円  +115 円 (+3.8%)  本日終値
 パルグループホールディングス <2726> が続伸。9日大引け後に発表した19年2月期の連結経常利益は前の期比12.4%増の78.3億円で着地。続く20年2月期も前期比14.9%増の90億円に伸びを見込み、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。同社は女性向けファッション衣料店や雑貨店「3COINS」などを展開する。前期は衣料事業の業績が好調だった。積極的なブランドプロモーションや機動的な商品投入が奏功した。今期はネット通販の強化などを通じ、4期連続増収増益を目指す。併せて、前期の年間配当を75円→85円(前の期は75円)に増額し、今期も85円を継続する方針としたことも支援材料となった。

■サイボウズ <4776>  1,005円  +35 円 (+3.6%)  本日終値
 サイボウズ<4776>が大幅高、2006年11月以来約12年半ぶりとなる4ケタ大台(分割修正後株価)を回復した。企業の高水準のIT投資需要を反映して、クラウドサービスが収益を牽引している。安倍政権が推進する働き方改革が、企業の業務効率化を促し、同社には強力な追い風となっている。足もとの好調な月次動向から判断して、19年12月期営業利益は会社側計画の8億3200万円~12億3200万円の上限を超えてくる可能性も意識されている。

■ヘリオス <4593>  1,790円  +59 円 (+3.4%)  本日終値
 ヘリオス<4593>、JCRファーマ<4552>、セルシード<7776>、新日本科学<2395>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>など再医療分野に展開するバイオ関連株に買いが集まった。iPS細胞は再生医療にとどまらず、創薬への活用に期待が高まっているが、直近では京都大学などの研究チームがALS(筋萎縮性側索硬化症)の根治を目指す治験を近く開始することが伝わっており、関連銘柄の株価を刺激している。きょうは、米中貿易協議の進展に対する楽観的な見方が後退していることや、世界景気減速に対する警戒感から輸出主力株には向かい風の強い地合いとなっており、海外マーケットや為替の影響を受けにくいバイオ関連株に個人を中心とした短期資金が集まりやすくなっている。

■カナミックネットワーク <3939>  1,931円  +41 円 (+2.2%)  本日終値
 カナミックネットワーク<3939>が高い。同社は医療や介護分野に特化したクラウドサービスやコンテンツサービスを収益源としており、いずれも好調で業績を押し上げている。9日取引終了後に19年9月期の第2四半期単独業績予想の修正を発表した。売上高を7億8000万円から8億3000万円(前年同期比8.9%増)へ、営業利益を2億円から2億6000万円(同15.0%増)へ、最終利益を1億3000万円から1億7000万円(同16.4%増)へそれぞれ増額した。

■イオンモール <8905>  1,816円  +27 円 (+1.5%)  本日終値
 イオンモール<8905>が反発。9日の取引終了後に発表した20年2月期連結業績予想で、売上高3260億円(前期比4.2%増)、営業利益620億円(同17.0%増)、純利益337億円(同0.5%増)と2ケタ営業増益を見込むことが好感された。海外では、中国で2モール、ベトナムで1モール、インドネシアで1モールの新規オープンを計画していることに加えて、国内では1モールの新規オープンと4モールの増床、10モールのリニューアルを計画しており、これらが業績を牽引する見通し。また、国内150を超えるモールのスケールメリットを生かしたオペレーションの効率化や省エネルギー機器導入に伴う電気使用量の削減など、ローコスト運営に向けた取り組みを推進することも寄与する。なお、19年2月期決算は、売上高3129億7600万円(前の期比8.6%増)、営業利益529億8700万円(同7.7%増)、純利益335億3800万円(同9.8%増)だった。

■ティーケーピー <3479>  3,635円  +50 円 (+1.4%)  本日終値
 ティーケーピー <3479> [東証M]が反発。9日大引け後、19年2月期の連結最終利益を従来予想の13億円→19億円に46.2%上方修正。減益率が37.2%減→8.3%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。オフィススペースなど貸会議室の利用用途が拡大したことに加え、企業パーティや試験会場の需要増加で上位グレード施設の利用が大きく増加したことが寄与。税金費用が想定を下回ったことも最終利益を押し上げた。

■ラクオリア創薬 <4579>  1,623円  +21 円 (+1.3%)  本日終値
 ラクオリア創薬<4579>が3日ぶりに反発。9日の取引終了後、同社が創出したグレリン受容体作動薬(セリン誘導体)の物質特許について、韓国で特許査定の連絡を受けたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。グレリンは、成長ホルモンの分泌促進や食欲増進、消化管の運動促進などの効果をもたらすことが知られている、主に胃から分泌されるペプチドホルモン。同社が創出したグレリン受容体作動薬は経口投与可能な低分子化合物で、グレリン受容体に作用し、動物においてがんに伴う悪液質による食欲不振の改善および体重減少の抑制に有効であることが確認されているという。今回の特許査定は日本、米国、欧州に続くもので、同社の知的財産権が強化されることになる。なお、同件による19年12月期業績への影響はないとしている。

■楽天 <4755>  1,124円  +10 円 (+0.9%)  本日終値
 楽天<4755>が全般地合い悪のなか6日続伸で新値街道を走っている。総務省はきょう全国でスマートフォンなどに使う5G関連の電波を通信メガキャリア3社とともに楽天モバイルにも割り当てる。ネットサービスで先駆する同社は、あらゆるものをネットにつなぐIoT時代にそのノウハウを広く活用できる強みがある。IoT社会の基盤を支える5G分野への参入に伴い、業容拡大に対する期待がここ連日の高値更新に反映されている。

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