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【市況】12日の米国市場ダイジェスト:NYダウ96ドル安、ボーイングが続落

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ96ドル安、ボーイングが続落

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は96.22ドル安の25554.66、ナスダックは32.97ポイント高の7591.03で取引を終了した。2月消費者物価指数(食品とエネルギー除く)が予想外の鈍化となり、利上げ据え置きが長期化するとの見方から、S&P500とナスダック総合指数に買いが先行。その後は、英国でのEU離脱修正案の採決結果を見極めたいとの思惑から小動きとなった。EU離脱修正案は再び否決されたものの、相場への影響は限定的だった。ダウは航空機メーカーのボーイング(BA)の旅客機事故の影響が重しとなり、軟調推移となった。セクター別では、ヘルスケア機器・サービスやテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で資本財や運輸が下落した。

スポーツ用品小売のディックス・スポーティング・グッズ(DKS)は、慎重な業績見通しが嫌気され10%超の大幅下落。電気自動車のテスラ(TSLA)は、証券取引委員会(SEC)が昨年10月の和解合意に違反するツイートを行ったとしてマスクCEOを訴えた件に対して、同CEOが反論し軟調推移。法人向けハードウエア・サービス事業のヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受けて売られた。一方で、鉱山開発のニューモント・マイニング(NEM)や資源会社のフリーポート・マクモラン(FCX)は、商品相場の回復を受けて上昇した。

ボーイングは、エチオピア航空に納入した「737MAX」の墜落事故を受けて、世界各国で同機体の運航停止の動きが広がっている。航空大手のサウスウエスト航空(LUV)やアメリカン航空(AAL)は運行を続けているが、アメリカン航空の労働組合が運行停止を求めており、事態の収拾には時間がかかりそうだ。

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■NY為替:ポンド弱含み、英議会は政府のEU離脱協定修正案を否決

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円11銭まで下落後、111円40銭まで上昇し、111円34銭で引けた。米国の2月消費者物価指数(CPI)は市場予想を下回ったことや、米10年債入札の好調な結果を受けて、米債利回りが低下したことがドル売り材料となった。

ユーロ・ドルは、1.1249ドルから1.1305ドルまで上昇し、1.1287ドルで引けた。ユーロ・ポンド絡みのユーロ買いに拍車がかかった。ユーロ・円は、125円18銭から125円83銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3030ドルまで下げた後に1.3148ドルまで戻した。英国下院は政府の欧州連合(EU)離脱協定修正案を否決したが、ほぼ想定内の結果だったことや、離脱延期への思惑でポンドを買い戻す動きが観測された。ただ、引き続きEU離脱の行方は不透明であることや英国の政局不安を受けたポンド売りも観測されており、上げ渋った。ドル・スイスは、1.0103フランから1.0063フランまで下落した。


■NY原油:小幅高で56.87ドル、原油供給削減への思惑残る

NY原油先物4月限は小幅高(NYMEX原油4月限終値:56.87 ↑0.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比+0.08ドルの56.87ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは56.74ドル-57.55ドル。主要産油国による原油供給削減への期待は残されており、原油先物相場は下げ渋ったが、米国株式の伸び悩みを意識して原油先物の上げ幅は縮小した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.94ドル 0.00ドル(0.00%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.03ドル +0.18ドル(+0.43%)
ゴールドマン・サックス(GS)196.63ドル +0.66ドル(+0.34%)
インテル(INTC) 53.57ドル +0.22ドル(+0.41%)
アップル(AAPL) 180.91ドル +2.01ドル(+1.12%)
アルファベット(GOOG) 1193.20ドル +17.44ドル(+1.48%)
フェイスブック(FB) 171.92ドル -0.15ドル(-0.09%)
キャタピラー(CAT) 132.48ドル -0.63ドル(-0.47%)
アルコア(AA) 28.44ドル +0.92ドル(+3.34%)
ウォルマート(WMT) 98.37ドル -0.11ドル(-0.11%)
スプリント(S) 6.22ドル +0.08ドル(+1.30%)

《SF》

 提供:フィスコ

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