【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ワークマン、三菱UFJ、三越伊勢丹
ワークマン <日足> 「株探」多機能チャートより
ワークマン<7564>が8日続伸し連日の昨年来高値更新となった。前週末1日の取引終了後に発表した2月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比11.9%増と17カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。作業ジャンパー、セーフティシューズ、レインウェア、作業手袋など通年商品が良く動いたほか、三寒四温の気候が出始めたことで、長袖コンプレッションウェアやメッシュ靴下などの春夏商品も動き始めた。なお、全店売上高は同14.0%増だった。
■三菱UFJ <8306> 581円 +2.6 円 (+0.5%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保が買い先行の展開となった。ここ米長期金利の上昇が顕著となっており、前週末の米国株市場ではゴールドマン・サックスやシティーグループ、バンク・オブ・アメリカなど大手金融株が上昇し全体相場を後押しした。米10年債利回りは前週末時点で2.75%台まで上昇、これは終値ベースで1月25日以来、約1カ月半ぶりの水準で、米国事業を展開する日本のメガバンクや大手生保にとって運用環境の改善期待が株価に追い風となっている。
■三越伊勢丹 <3099> 1,109円 -8 円 (-0.7%) 本日終値
三越伊勢丹ホールディングス<3099>は、全般相場につれ午前中はしっかりとなっていたものの、後場はマイナスに転じた。前週末1日の取引終了後、2月度の国内百貨店事業売上速報を発表しており、三越伊勢丹合計の既存店売上高は前年同月比1.6%減と3カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品は堅調に推移したものの、3月のオープンに向けて大規模リモデルを実施している伊勢丹新宿本店メンズ館の改装工事や大型催事の後ろ倒しが響いたほか、気温の変動が激しかったことなどで、ボリュームゾーンの春物アイテムが伸び悩んだことが響いた。
■山崎製パン <2212> 1,883円 -10 円 (-0.5%) 本日終値
山崎製パン<2212>はしっかり。岩井コスモ証券は1日、投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。なお、目標株価の2400円は据え置いた。同社の株価は移動平均線(13週、26週)からの下振れが大きく、株価は反発の圏内にあるとしている。また、今期業績は会社計画で2ケタ増益が見込めることなどを投資判断引き上げの理由としている。同証券では前期は消費減退下の製品値上げだったとの見方を示しているが、今期は売上拡大の施策や不採算事業への対応などで増収増益を予想している。2019年12月期営業利益は会社計画の285億円に対して、300億円(前期比23%増)になるとみている。
■ピーエイ <4766> 280円 +80 円 (+40.0%) ストップ高 本日終値
ピーエイ<4766>に買い人気集中。求人情報サイトの運営や無料求人誌発行を行い、人材派遣事業や保育関連事業にも展開する。4月からの「改正出入国管理法」施行に伴う外国人就労拡大では、早い段階からベトナムでの展開を強化している同社に恩恵が大きい。同社はベトナムに100%出資の現地法人を2社設け、日本でもアルバイト中心にベトナム人の紹介及び斡旋ビジネスで実績が高い。株価は今年1月31日につけた高値215円を大幅に上抜き、新局面入りを明示している。
■双信電機 <6938> 504円 +80 円 (+18.9%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
双信電機<6938>は急騰。フィルターやコンデンサーなどを手掛ける電子デバイスメーカーで、半導体製造装置や工作機械など産業機器向けのほか情報通信機器向けで強さを発揮する。米中貿易協議への進展期待が高まるなか、中国経済が復調すれば工作機械向け部品需要への影響は大きく、同社にとっても追い風要因として意識される。また、5G関連分野では、5Gのマクロセル(屋外基地局)やスモールセル(小規模基地局)向けに積層誘電体フィルターを手掛けており、今後の収益成長に貢献する可能性が高い。
■免疫生物研究所 <4570> 960円 +150 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値
免疫生物研究所<4570>が後場急騰。この日正午ごろ、医薬品開発を進めている遺伝子組み換えカイコを用いた抗HIV抗体などに関して、最も懸念されていた遺伝子組換えカイコの系統・バンク管理などに関する計画について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)から同意を得ることができたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社が進めている遺伝子組み換えカイコを用いた医薬品原薬の生産については、製造および品質管理のガイドラインが存在せず、原薬の品質を確保するために独自の製造・品質管理システムを構築し、その妥当性を評価する必要があった。特に、原薬品質の恒常性を保証する遺伝子組み換えカイコの系統管理や、出発基材となるトランスジェニックバンクの管理システムを構築することは、カイコを用いた医薬品原薬生産の根幹に関わる極めて重要な開発課題だったが、PMDAとの戦略相談でいくつかの指摘はあったもの、基本的な品質管理の考え方については「異論なし」との回答を得て、適切性が認められたとしており、開発の進捗加速が期待されている。
■DNAチップ研究所 <2397> 1,039円 +150 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
DNAチップ研究所<2397>がストップ高。同社はDNAチップを使ったマイクロアレイ受託解析サービスと次世代シークエンサーを使った受託解析サービスが収益の主柱を担う。高速で大量に解析できる次世代シークエンサーを活用した解析への引き合いは旺盛で、今後の収益貢献が期待されている。さらに、同社が診断事業として注力姿勢にある肺がんの遺伝子変異検査については、今期末までに薬事申請を行う予定にあることを会社側では明示している。
●ストップ高銘柄
エムティジェネックス <9820> 14,100円 +3,000 円 (+27.0%) ストップ高 本日終値
ライトアップ <6580> 1,577円 +300 円 (+23.5%) ストップ高 本日終値
ヤガミ <7488> 2,250円 +400 円 (+21.6%) ストップ高 本日終値
識学 <7049> 6,520円 +1,000 円 (+18.1%) ストップ高 本日終値
SKIYAKI <3995> 737円 +100 円 (+15.7%) ストップ高 本日終値
など、11銘柄
●ストップ安銘柄
すららネット <3998> 4,390円 -1,000 円 (-18.6%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース