【市況】米国株式市場見通し:引き続き10-12月期決算に注目
先週のFOMCでは、利上げ一時停止の方針が発表されたほか、量的緩和で膨らんだ米国債などの資産縮小も近く終了する可能性が示唆され、株式相場にポジティブサプライズとなった。1月の消費者信頼感指数やシカゴ購買部協会景気指数は低調となったが、雇用統計は堅調だった。中国経済や米中協議は引き続き不安材料だが、中国政府は国内経済の刺激策を打ち出し、米中協議も順調に進展すれば、2月末には首脳会談が実施される予定だ。連邦政府機関の閉鎖で延期された、一般教書演説は5日に行われる見込みであり、中国などとの貿易交渉や経済政策の見通しに関する内容を盛り込むかが注目点となるだろう。
10-12月期決算では、医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズ(4日)、検索大手のアルファベット(4日)、メディアのバイアコム(5日)や21世紀フォックス(6日)、ビデオゲームのエレクトロニック・アーツ(5日)、エンターテイメントのウォルト・ディズニー(5日)、写真共有アプリを手掛けるスナップ(5日)、自動車大手のゼネラル・モーターズ(6日)、ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(6日)やヤム・ブランズ(7日)、通信大手のTモバイル(7日)、衣料品のタペストリー(7日)、短文投稿サイトのツイッター(7日)、旅行予約サイトのエクスペディア(7日)など主要企業決算が予定されている。ディズニーは、動画配信事業への注目が大きく株価が伸び悩んでいるが、本来の映画・テーマパーク運営事業の業績が堅調であるか確認したい。ゼネラルモーターズは、電気自動車や自動運転技術に経営資源を集中させる取り組みを加速させており、昨年には大規模なコスト削減計画を発表した。決算では中長期的な業績見通しに注目が集まりそうだ。
経済指標では、11月製造業・耐久財受注(4日)、1月ISM非製造業景況指数(5日)、11月貿易収支(6日)などが予定されている。政府機関閉鎖の一時解除を受けて、多くの経済指標が追加で発表される予定であり、注意が必要だ。
(Horiko Capital Management LLC)
《FA》
提供:フィスコ