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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):コムチュア、東宝、安川電

コムチュア <日足> 「株探」多機能チャートより
■コムチュア <3844>  2,672円  +65 円 (+2.5%)  本日終値
 コムチュア<3844>の戻り足が鮮明、全体地合い悪のなか3日続伸。昨年12月18日、野村証券を引受先に新株予約権を発行して約45億円を調達することを発表、潜在株数を増やし1株当たり株式価値の希薄化につながるとの思惑から急落の憂き目にあったが、業績は企業のクラウド投資需要を取り込むことで極めて好調に推移しており、その後は急速に見直し機運が広がった。新株予約権は1万3000個で潜在株数にして130万株相当、これは発行済み株式の8%強にとどまるもので、影響は限定的との見方が支配的となっている。連結売上高及び営業利益は12年3月期に連結を開始して以降、一度も前の期を下回ったことがない。19年3月期も10%増収、29%営業増益を計画している。

■寿スピリッツ <2222>  4,365円  +100 円 (+2.3%)  本日終値
 寿スピリッツ<2222>が続伸。15日の取引終了後に第3四半期(18年10~12月)売上概算を発表しており、前年同期比9.2%増と第1四半期(4~6月)の同8.6%増、第2四半期(7~9月)の同4.8%増を上回る伸びとなったことが好感された。第2四半期に発生した台風及び地震による自然災害のマイナス影響が解消されたほか、首都圏での展開強化や、インバウンド対策の強化など重点施策の推進が奏功したという。セグメント別では、既存店売り上げの増収や新規出店効果で「シュクレイ」が2ケタ伸長したほか、国際線ターミナル向け売り上げが好調だった「ケイシイシイ」も堅調に推移し売り上げを牽引した。

■アルテリア <4423>  1,285円  +26 円 (+2.1%)  本日終値
 アルテリア・ネットワークス<4423>が上場来高値を更新。SMBC日興証券は15日、同社株の投資評価を「1」、目標株価1600円でカバレッジを開始した。同社株は昨年12月12日に東証1部に新規上場した直近IPO銘柄。丸紅系で法人向け光インターネット接続サービスやネットワークサービスなどを手掛けている。同証券では「景気減速でも利益成長の確度は高く、株価は割安」と指摘。売上高の9割以上が月額課金のストック型で景気減速の影響は受けにくいうえに、市場を絞った固定通信サービスを提供しているため、モバイル通信料金値下げの影響も小さいとみている。19年3月期の連結営業利益は前期比4%増の78億5400万円の見通しだが、同証券では来期の同利益は今期予想比10%増の86億円を予想している。

■東宝 <9602>  4,020円  +70 円 (+1.8%)  本日終値
 東宝<9602>は3日ぶりに反発。15日の取引終了後、期末配当について特別配当10円を実施し27円50銭(従来予想17円50銭)にすると発表するとともに、20万株(発行済み株数の0.11%)、または10億円を上限とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。また、同時に発表した第3四半期累計(18年3~11月)連結決算は、売上高1884億5100万円(前年同期比1.0%減)、営業利益355億5200万円(同10.9%減)、純利益238億2200万円(同15.6%減)だった。主力の映画事業で「検察側の罪人」が興行収入30億円に迫るヒットとなったほか、「ボヘミアン・ラプソディ」「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」が大ヒットを記録し映画興行事業は増収増益に転じたが、「シン・ゴジラ」「君の名は。」のパッケージ販売の反動が引き続き影響。また、演劇事業で、帝国劇場のリニューアル費用を計上したことも利益を圧迫した。

■安川電機 <6506>  2,895円  +29 円 (+1.0%)  本日終値
 安川電機<6506>は3日続伸。昨年は一貫した下げ基調を演じ、この1月4日には2426円と17年8月以来、約1年5カ月ぶりの安値に下落していた。このため、足もとではリバウンド狙いの買いが流入している様子だ。ただ、同社株の先行きには依然、警戒感を示す見方は少なくない。岩井コスモ証券は15日、同社株の投資判断を「B+」から「B」へ、目標株価を3300円から2800円へそれぞれ引き下げた。同社は10日、19年2月期連結営業利益を590億円から530億円へと昨年10月に続き2度目の下方修正を発表した。ただ、同証券では、さらなる減額修正リスクをみている。同社の主力事業と関係が深い半導体産業と中国での設備投資の減速感を主要因とし、回復には「いま少し時間がかかる」と指摘。19年2月期連結営業利益は510億円を予想している。

■コナミホールディングス <9766>  4,990円  +20 円 (+0.4%)  本日終値
 コナミホールディングス<9766>は続伸。テクニカル的にも25日移動平均線を足場に上放れ、中期上昇トレンド展開を印象づけている。世界的に対戦型コンピューターゲームの腕を競う「eスポーツ」に注目が集まるなか、東京都はeスポーツの振興を図る目的で19年度に「東京都知事杯 eスポーツ競技大会(仮称)」を開催することを決定、eスポーツへの取り組みに本腰を入れている同社株の存在感が高まっている。「ウイニングイレブン」シリーズはモバイルゲーム、家庭用ゲームいずれも人気を集めているが、「ウイニングイレブン2019」は茨城国体の競技タイトルにも採用され、eスポーツが日本国内で盛り上がるにつれ売り上げのさらなる伸びが期待できる状況となっている。19年3月期は営業利益段階で前期比11%増の500億円を見込むが、計画を上振れる公算が大きい。

■古野電気 <6814>  950円  -205 円 (-17.8%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 古野電気<6814>は急反落。同社は15日取引終了後、19年2月期第3四半期累計(18年3月~11月)の連結決算を発表した。売上高は597億2900万円(前年同期比1.4%増)、経常利益は41億8600万円(同2.1倍)、最終利益は33億2900万円(同2.1倍)となった。ただ、直近3カ月の実績である9~11月期の連結経常利益が3億3300万円(前年同期比35.8%減)と大幅減益に落ち込んだことが嫌気されたようだ。なお、業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高820億円(前期比3.7%増)、経常利益50億円(同2.7倍)、最終利益40億円(同3.2倍)を見込んでいる。

■ティーケーピー <3479>  3,290円  -470 円 (-12.5%)  本日終値
 ティーケーピー<3479>が急落。15日の取引終了後に発表した第3四半期累計(18年3~11月)連結決算は、売上高266億6200万円(前年同期比25.2%増)、営業利益34億9300万円(同14.8%増)、純利益10億9500万円(同44.8%減)と2ケタ営業増益だったものの、期待されていた上方修正がなかったことから、失望売りが出たようだ。高品質な貸会議室・宴会場の需要が増加していることを背景に、上位グレードである「ガーデンシティPREMIUM」「ガーデンシティ」「カンファレンスセンター」の利用が大きく増加したほか、インバウンド旅行客や宿泊研修の増加を受けてビジネスホテルや宿泊研修ホテルの需要も伸長した。また、「TKPガーデンシティ岡山」、「アパホテル〈TKP仙台駅北〉」及び「TKPガーデンシティ仙台駅北」などの出店で、貸会議室・宴会場数が前期末比12.7%増の2094室へ拡大したことも寄与した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高345億5000万円(前期比20.4%増)、営業利益40億400万円(同16.1%増)、純利益13億円(同37.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■サインポスト <3996>  3,535円  -445 円 (-11.2%)  本日終値
 サインポスト<3996>は急反落。15日の取引終了後に発表した第3四半期累計(18年3~11月)単独決算は、売上高20億7400万円(前年同期比2.0%減)、営業利益2億4000万円(同2.6%増)、純利益1億5900万円(同6.0%増)と減収増益となったものの、9~11月期では営業利益が同21.3%減となっており、直近四半期の業績悪化を警戒した売りが出たようだ。コンサルティング事業の受注が堅調に推移したことで、9~11月期の売上高は同0.5%増と増収を確保した。ただ、イノベーション事業で人工知能(AI)を利用した無人レジ「ワンダーレジ」と「スーパーワンダーレジ」の実証実験を行い、これらの費用を研究開発費に計上したほか、文字認識技術などの研究開発活動を行ったことなどが利益を圧迫した。

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