【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Jディスプレ、エニグモ、神戸物産
エニグモ <日足> 「株探」多機能チャートより
ジャパンディスプレイ<6740>が大幅続伸、時価は約1カ月ぶりの水準で底入れ反騰色を強めている。売買高は前週末に2億2000万株以上の大商いをこなし、きょうも短期資金の参戦が活発化、需給相場の色を強めている。前週末に急動意した理由は、日本経済新聞が、同社が中国のファンドや企業から支援を受ける方向で交渉していると報じたこと。引き続き経営再建に向けた思惑が株価の押し上げ材料となっている。なお会社側では同社が一部事業を売却する可能性については完全否定しているものの、外部との提携については協議を継続している状態にあり、交渉相手としては中国系企業も含まれることを認めている。
■エニグモ <3665> 2,326円 +400 円 (+20.8%) ストップ高 本日終値
エニグモ <3665> [東証M]がストップ高。14日大引け後に発表した19年1月期第3四半期累計(2-10月)の経常利益(非連結)が前年同期連結比50.8%増の14.7億円に拡大して着地したことが買い材料視された。マーケティングの刷新が奏功し、個人輸入代行ソーシャル通販サイト「バイマ」の新規登録会員、総取扱高がとも増加し、出品者と購入者から受け取る手数料収入が拡大したことが寄与。通期計画の17.4億円に対する進捗率は84.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■クミアイ化学工業 <4996> 766円 +100 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
クミアイ化学工業<4996>がストップ高。同社は14日取引終了後、19年10月期の連結業績予想を発表した。売上高は1070億円(前期比10.5%増)、営業利益は61億円(同9.3%増)を予想している。水稲用除草剤では新製品投入効果が発現し全体収益を牽引する見通し。営業利益は前期に48%増と急拡大しており、今期も2ケタ近い伸長を見込むことで、これを好感する形で投資資金が流入した。
■イオンファンタジー <4343> 3,165円 +223 円 (+7.6%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
イオンファンタジー<4343>が急反発。同社は14日取引終了後に、11月度の売上概況を発表。国内の既存店売上高は前年同月比3%減と2カ月連続のマイナスとなったが、曜日調整後では同1.5%増と6カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。部門別では、主力のプライズ部門の既存店売上高が前年同月比3.3%増(曜日調整後では7.8%増)と好調だったほか、メダル部門も前年同月比1.3%増(同5.7%増)と伸びたことなどが寄与した。
■神戸物産 <3038> 3,310円 +215 円 (+7.0%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
神戸物産 <3038> が大幅反発。14日大引け後に発表した18年10月期の連結経常利益は前の期比0.3%増の158億円と減益予想から一転して増益で着地。続く19年10月期は前期比3.0%増の163億円に伸び、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期も引き続き「業務スーパー」の拡大に注力し、純増25店舗(期末838店舗)を計画する。業績好調に伴い、前期の年間配当を60円→65円に増額修正。今期は35円とし、10月31日割当の株式分割を考慮した実質配当は7.7%増配とする方針としたことも支援材料となった。
■日本ハム <2282> 4,335円 +185 円 (+4.5%) 本日終値
日本ハム<2282>が反発。前週末14日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の自社株買いでは、上限を500万株(発行済み株数の4.65%)、または200億円としており、取得期間は12月17日から19年3月31日まで。また、これにより取得した自社株のうち、ストックオプションの行使に伴い交付する予定の株数(4万1000株)を除いた全株を19年3月29日付で消却するとあわせて発表しており、これも好感された。
■京王電鉄 <9008> 6,640円 +270 円 (+4.2%) 本日終値
京王電鉄<9008>が高い。SMBC日興証券が14日付で投資判断「2」を継続しつつ、目標株価を4800円から5400円へ引き上げており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同証券では、インバウンド旅客の取り込みが奏功しており、ホテル事業における収入増加や百貨店(新宿)における免税品販売などが業績拡大に寄与している点を評価。また、19年3月期営業利益を399億円から402億円へ、20年3月期を同408億円から437億円へ引き上げている。
■阪急阪神 <9042> 3,850円 +145 円 (+3.9%) 本日終値
阪急阪神ホールディングス<9042>が反発。SMBC日興証券は14日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げ、目標株価は4300円から4600円へ見直した。「不動産事業における利益成長が見込めること」や「私鉄各社における相対的な割安感」「自己株取得に対する期待」などを投資評価引き上げの要因に挙げている。特に、不動産事業での利益成長に注目している。同社は梅田・沿線エリアに加え、首都圏での不動産開発を強化しており、今後の利益貢献を見込んでいる。
■ヤオコー <8279> 6,410円 +170 円 (+2.7%) 本日終値
ヤオコー<8279>は反発。三菱UFJモルガン証券は14日、同社は31期連続の最高益更新に向けての準備が粛々となされているとして、投資判断の「オーバーウエート」と目標株価の6800円を継続した。2019年3月期は会社計画の173億円を若干超過し、183億円になる可能性は高いとしているが、概ね予想範囲内としている。なお、20年3月期連結営業利益は202億円と31期連続最高益更新を見込む。単体における業務効率の向上、稼ぎ頭であるデリカ・生鮮センターが稼働率上昇及び同センターが取り扱う商品の更なる拡大による利益率の改善に加え、連結子会社エイヴイの出店コストの抑制などが業績に寄与する材料、との見方をしている。
株探ニュース