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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~ファーウェイ副会長逮捕で米中関係悪化を警戒

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は大幅に3日続落、ファーウェイ副会長逮捕で米中関係悪化を警戒
・ドル・円は弱含み、中国通信機器の幹部逮捕で円買い
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位は東エレク<8035>


■日経平均は大幅に3日続落、ファーウェイ副会長逮捕で米中関係悪化を警戒

日経平均は大幅に3日続落。404.35円安の21514.98円(出来高概算6億4800万株)で前場の取引を終えた。5日の米国市場は、ブッシュ元大統領追悼日で休場。ナイトセッションの大証225先物は日中終値比20円高の21900円、円相場は1ドル113円を割り込むなか、本日の日経平均は売り先行でスタートした。中国のスマートフォンメーカー、華為技術(ファーウェイ)の副会長・孟晩舟がカナダ当局に逮捕されたことが伝わるなか、電子部品株など中心に下落する展開となり、日経平均の下げ幅は400円を超える格好に。

東証1部の値下がり銘柄数は1800銘柄を超えており、全体の85%超に達している。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>や東京エレクトロン<8035>などが下落し、2銘柄で日経平均約69円分の押し下げ要因となった。セクターでは、33業種全てが下落するなか、電気機器や医薬品、精密機器、その他製品の下げが目立つ。

ファーウェイ副会長が対イラン制裁に違反した容疑で逮捕されたことが伝わり、アジア株式市場が全面安商状となっている。今回の逮捕には、米当局が同氏の拘束をカナダ政府に要請していたことが背景にあるという。直近では、トランプ大統領が英国の大手電気通信事業者であるブリティッシュテレコムに対して5G向けにファーウェイ製品を使わないよう打診していた流れからも、米中貿易摩擦に対する激化懸念が改めて意識される格好になっている。これにより、東京市場でも電子部品株中心に中国関連株などにも海外短期筋からも売りが観測されている。

外部環境が不透明ななか、個人投資家心理にも影響しており、前場のマザーズ指数は1000ptを大きく割り込んだ。本日の石油輸出国機構(OPEC)総会や7日に米雇用統計を控えているといったスケジュール面からも積極的な押し目買いの動きは限られやすく、物色としては個別材料株や内需・ディフェンシブセクターに対する消去法的な商いに留まろう。


■ドル・円は弱含み、中国通信機器の幹部逮捕で円買い

6日午前の東京市場でドル・円は弱含み。中国通信機器大手ファーウェイの幹部が逮捕さ
れ、米中通商摩擦の再燃に懸念が強まり、円買い基調に振れた。

ドル・円は、前日NY終値付近で寄り付いた後、ファーウェイ最高財務責任者(CFO)を対イラン制裁に違反した容疑で逮捕されたと報じられ、米中対立への懸念から円買いに振れた。ドルは112円70銭台まで下落。

また、米長短金利差逆転に伴い米景気の先行きへの警戒から、ドル売りに振れやすい。ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続き、日本株安継続への警戒から円買い基調に振れているが、状況を見極めているもよう。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は112円74銭から113円21銭、ユーロ・円は127円94銭から128円45銭、ユーロ・ドルは1.1343ドルから1.1352ドルで推移した。


■後場のチェック銘柄

・フジタコーポレーション<3370>や秋川牧園<1380>など、7銘柄がストップ高

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位は東エレク<8035>


■経済指標・要人発言

【要人発言】

・在カナダ中国大使
「ファーウェイ幹部の逮捕に断固として反対。蒼穹の釈放を求める」

・ザンギャネ・イラン石油相
「米国の制裁中はいかなる生産合意にも参加しない」

・黒田日銀総裁
「7-9月期の国内総生産(GDP)の小幅なマイナス成長は事前際涯などの一時的要因」

【経済指標】

・豪・10月貿易収支:+23.16億豪ドル(予想:+30.00億豪ドル、9月:+29.40億豪ドル←+30.17億豪ドル)

・豪・10月小売売上高:前月比+0.3%(予想:+0.3%、9月:+0.1%←+0.2%)


<国内>
特になし

<海外>
・16:00 独・10月製造業受注(前月比予想:-0.4%、9月:+0.3%)

《HH》

 提供:フィスコ

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