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【市況】16日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で続伸、本土株高が追い風に

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

16日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比80.19ポイント(0.31%)高の26183.53ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が28.28ポイント(0.27%)高の10583.77ポイントとそろって続伸した。売買代金は783億3300万香港ドルとなっている(15日の売買代金は863億7500万香港ドル)。

本土株高が追い風。市場活性化の期待感が強まるなかで、上海総合指数は続伸した。「上海・ロンドン両株式市場の相互取引」は早ければ12月8日にも開始される??との見通しを中国証券報が14日に報じたことを改めて材料視している。これに関し、中国証券監督管理委員会(証監会)の幹部も、「相互接続の準備は出来ている」と語った。人民元安の進行懸念も後退。中国人民銀行は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を3日連続で元高方向に設定した。ただ、上値は重い。米中貿易交渉の先行き不透明感が意識され、指数はマイナス圏で推移する場面もみられた。

ハンセン指数の構成銘柄では、域内大手行の中銀香港(2388/HK)が2.2%高、本土系不動産の華潤置地(1109/HK)が1.6%高、同業の中国海外発展(688/HK)が1.5%高、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.5%高と上げが目立った。

業種別では、中国の証券がしっかり。海通証券(6837/HK)が2.4%高、中国銀河証券(6881/HK)と中信証券(6030/HK)、広発証券(1776/HK)がそろって1.7%高と買われた。
通信関連セクターも高い。通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が7.5%、通信設備の中興通訊(ZTE:763/HK)が6.4%、光ファイバー・ケーブルメーカーの長飛光繊光纜(6869/HK)が5.3%ずつ上昇した。第5世代(5G)通信商用化の進ちょくが手がかり。ZTEは先ごろ、5G通信の実証試験を12月にスタートさせると予告した。

半面、セメントや鉄鋼など素材セクターは安い。安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が5.9%、中国建材(3323/HK)が5.2%、華潤水泥HD(1313/HK)が3.6%、鞍鋼(347/HK)が3.0%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.2%ずつ値を下げた。

中国で私立学校を運営する銘柄群は急落。中国楓葉教育集団(1317/HK)が18.7%安、中国宇華教育集団(6169/HK)が14.5%安、睿見教育国際HD(6068/HK)が14.0%安とそろって2ケタ下落を記録した。中国国務院(内閣に相当)は15日、就学前教育の改革に向けたガイドラインを発表し、「過度な利益追求」を阻止する方針を示している。

一方、本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.41%高の2679.11ポイントで取引を終えた。証券株が高い。元高メリットが意識された空運株や紙・パルプ株、不動産株、ハイテク株、インフラ関連株、消費関連株の一角も買われている。半面、医薬株はさえない。自動車株の一角も売られた。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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