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【市況】2日の米国市場ダイジェスト:下落、アップル決算が重し

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:下落、アップル決算が重し

米国株式相場は下落。ダウ平均は109.91ドル安の25270.83、ナスダックは77.06ポイント安の7356.99で取引を終了した。トランプ大統領が中国との貿易交渉合意にむけた草案作成を指示したことが報じられ、アジア・欧州株がほぼ全面高となり、米国株にも買いが先行。しかし、10月雇用統計で非農業雇用者数が前月比25万人増と予想を大きく上振れ、平均時給の伸びも改善したことから利上げペースの拡大が意識されたほか、アップル(AAPL)の決算が嫌気されて下落に転じ、その後も下げ幅をやや拡大した。セクター別では、消費者・サービスや電気通信サービスが上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や半導体・半導体製造装置が下落した。

携帯端末のアップルは、10-12月期の慎重な売上高見通しや、来期より主力製品の販売台数を公表しない方針を示し、大幅下落。食品会社のクラフト・ハインツ(KHC)は、決算内容が予想を下振れ、大幅下落。消費者金融サービスのシンクロニー・ファイナンシャル(SYF)は、契約違反で小売最大手のウォルマート(WMT)に提訴され、下落。一方で、コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は、既存店売上高が予想を上振れ、大幅上昇となった。セキュリティソフトのシマンテック(SYMC)は、一株損失が予想より減少し軟調推移。

6日の中間選挙では下院が民主党の過半数獲得、上院は共和党支配の維持が予想されている。民主党が下院で多数の議席を獲得した場合、債務上限の引き上げと引き換えに、法人減税の一部撤廃を求めることが予想される。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:ドル買い優勢、米中貿易協定締結に向けて進展していると楽観的な見方

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円78銭から113円32銭まで上昇し、
113円20銭で引けた。米国の10月雇用統計が予想を上回ったため、12月の追加利上げが正当化されるとの見方に米債利回りの上昇に伴うドル買いが加速した。また、トランプ米大統領が米中貿易協定締結に向けて進展していると楽観的な見解を示したことも好感材料となった。

ユーロ・ドルは、1.1450ドルから1.1372ドルまで下落し、1.1387ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)が新たな貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)を検討しているとの報道に加えて、レーン欧州委員会委員が「金融刺激策が依然必要」との考えを示したため、域内の金利先高感を受けたユーロ買いが後退。ユーロ・円は、129円25銭から128円60銭まで下落した。

ポンド・ドルは、1.3025ドルから1.2952ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9970フランから1.0049フランまで上昇した。


■NY原油:5日続落、対イラン制裁で日本含む8カ国を石油禁輸適用除外

2日のNY原油先物12月限は5日続落(NYMEX原油12月限終値:63.14 ↓0.55)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-0.55ドルの63.14ドルで通常取引を終えた5日に再発動する対イラン制裁で日本含む8カ国を石油禁輸適用除外した対応を受けて、供給不安が緩和した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.89ドル +0.08ドル(+0.29%)
モルガン・スタンレー(MS) 45.95ドル +0.06ドル(+0.13%)
ゴールドマン・サックス(GS)229.69ドル +2.72ドル(+1.20%)
インテル(INTC) 47.11ドル -1.11ドル(-2.30%)
アップル(AAPL) 207.48ドル -14.74ドル(-6.63%)
アルファベット(GOOG) 1057.79ドル -12.21ドル(-1.14%)
フェイスブック(FB) 150.35ドル -1.40ドル(-0.92%)
キャタピラー(CAT) 125.79ドル +1.09ドル(+0.87%)
アルコア(AA) 36.93ドル +0.15ドル(+0.41%)
ウォルマート(WMT) 101.34ドル +0.76ドル(+0.76%)
スプリント(S) 6.27ドル -0.01ドル(-0.16%)

《SF》

 提供:フィスコ

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