【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):NTT都市、RPA、国際石開帝石
NTT都市 <日足> 「株探」多機能チャートより
15日、エヌ・ティ・ティ都市開発 <8933> に対してNTT <9432> が子会社のNTT-SHを通じTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を29.8%上回る1株1680円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は10月16日から11月27日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。
■RPAホールディングス <6572> 15,790円 +2,500 円 (+18.8%) 本日終値
RPAホールディングス <6572> [東証M]が急騰。15日大引け後、19年2月期の連結経常利益を従来予想の6.5億円→8.5億円に30.1%上方修正。増益率が45.6%増→89.3%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたしたことが買い材料視された。主力の事務作業代行ソフト「BizRobo!」の導入企業が想定より増加することが寄与。医療分野の人材サービス関連向けに成果報酬型広告が伸びることも上振れに貢献する。併せて、11月30日現在の株主を対象に、1→5の株式分割を実施すると発表しており、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いも向かった。同時に、今期中に東証1部への変更申請を目指すことを明らかにしている。
■HIOKI <6866> 3,700円 +425 円 (+13.0%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
HIOKI <6866> が続急伸。15日大引け後に発表した18年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益が前年同期比30.5%増の26.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。自動車電動化やスマートフォン高機能化による旺盛な設備投資需要を背景に、主力の電子計測器の販売が大きく伸びたことが寄与。新製品開発に向けた投資や海外での販路開拓など固定費増加を吸収し、大幅増益を達成した。通期計画の32.2億円に対する進捗率は83.4%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■レノバ <9519> 1,168円 +100 円 (+9.4%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
レノバ<9519>が高い。SMBC日興証券は15日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を950円から1610円に引き上げた。福岡県苅田および徳島県での75MWバイオマス発電所事業を業績予想に織り込んだことで、長期での利益成長をバリエーションに織り込んだ。環境に優しいバイオマス発電を展開しており、「ESG投資の潮流を追い風にした成長企業」と同社を評価している。同証券では19年3月期の連結営業利益を40億円(会社予想37億円)、20年3月期の同利益を53億円と予想している。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,434円 +53 円 (+3.8%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源関連株が続伸。WTI原油先物価格がここ戻り歩調にあり、前日は44セント高で1バレル=71ドル78セントまで上昇、これが株価の刺激材料となった。
■山善 <8051> 1,349円 +45 円 (+3.5%) 本日終値
山善<8051>は後場一段高で続伸。同社は15日午後2時、19年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を5150億円から5200億円(前期比4.4%増)へ、営業利益を155億円から170億円(同10.5%増)へ、最終利益を105億円から110億円(同7.8%増)へそれぞれ増額した。15日の同社の業績上方修正発表時は、日経平均株価の下げが加速している最中で、全体相場に押されるかたちで株価の反応は鈍いものとなっていた。きょうは、業績上方修正を素直に評価した値動きとなっているようだ。PERは11倍台と割安水準にある。第2四半期累計期間の連結業績は、国内外で製造業の設備投資意欲が高まり、生産財関連事業の収益が順調に積み上がったことから前回発表予想を上回る見通しとなった。通期の業績予想についても、第2四半期累計期間の好調な業績見通しなどにより、前回発表予想を上回ることが見込まれる。
■沖電気工業 <6703> 1,444円 +42 円 (+3.0%) 本日終値
OKI<6703>が反発。この日、コマツ<6301>の建設機械の遠隔制御システムに、OKIの車両周辺の俯瞰映像モニタリングが可能なシステム「フライングビュー」を活用した実証実験を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同実証実験では、コマツが先行して実施している5Gによる建設機械の遠隔制御の実験に、OKIの「フライングビュー」を適用することにより、ほぼ死角のない自由視点での遠隔モニタリングの検証を新たに実施するという。
■マースGHD <6419> 2,289円 +57 円 (+2.6%) 本日終値
マースグループホールディングス<6419>が7日ぶりに反発。15日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高は123億円から118億円(前年同期比3.9%増)へ下振れたものの、営業利益は19億3000万円から22億1000万円(同68.1%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。最近の業績動向を反映したという。なお、役員退職慰労金や一部土地・建物の減損損失の計上で、最終利益は13億8000万円から8億4000万円(同10.7%減)へ下振れたとしている。同時に、従来35円を予定していた中間配当について、記念配10円を加えて45円にするとあわせて発表している。
■ラクス <3923> 2,219円 +42 円 (+1.9%) 本日終値
ラクス <3923> [東証M]が反発。15日大引け後に発表した9月の全社売上高が前年同月比38.9%増の7億円と30%を超える大幅増収が続いたことが好感されたようだ。主力のクラウド経費精算システム「楽楽精算」が前年同月比69.6%増と高成長が続いた。また、メールマーケティングの入門に最適なメール配信システム「配配メール」の累計導入社数が6000社を突破した。4-6月期(第1四半期)経常利益の上期計画に対する進捗率は89.6%に達しており、業績上振れが期待されている。
■カチタス <8919> 2,987円 +44 円 (+1.5%) 本日終値
カチタス<8919>が反発。東海東京調査センターが15日付で、投資判断を新規に「アウトパフォーム」とし、目標株価を4250円としたことが好材料視されたようだ。同センターでは、空き家問題などを背景に今後拡大が見込まれる中古住宅市場で、地方の実需にかなう安価でかつ高品質な戸建て中古住宅を供給し続ける同社の役割は一層拡大すると評価。ニトリとの協業効果などもあり、19年3期営業利益予想は87億円(前年比18.0%増)、20年3月期は同98億円(同12.6%増)を見込んでいる。
株探ニュース