【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):王子HD、OLC、東洋エンジ
王子HD <日足> 「株探」多機能チャートより
王子ホールディングス<3861>が反発。20日の取引終了後、地球環境に配慮した生分解性プラスチックと、さらなる機能を加えた紙製品の開発を加速すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。生分解性プラスチックの開発では、「生分解性プラスチックとパルプ複合素材」の開発を行っており、現在顧客へのサンプル提供を行っているほか、生分解性プラスチックの原材料の自社開発も進めているという。また、さらなる機能を備えた紙製品の開発として、バリア性を有する包装材料の開発や、紙コップ蓋の製品開発と紙製ストロー原紙のサンプル提供を開始したとしている。
■アイネット <9600> 1,961円 +16 円 (+0.8%) 本日終値
アイネット<9600>が反発。午前11時ごろ、ネットワーク、オープン系、制御システムの構築を手掛け、西日本に強い事業基盤を有するソフトウェアコントロール(東京都中央区)の全株式を10月26日付で取得し、子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回の買収は、営業・開発基盤の拡充や西日本地区の強化を図るのが狙い。取得金額は非開示で、また、19年3月期業績への影響は現在精査中としている。
■オリエンタルランド <4661> 11,700円 +75 円 (+0.7%) 本日終値
オリエンタルランド<4661>が反発。SMBC日興証券が20日付で、投資評価「2」を継続し、目標株価を1万1400円から1万1600円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、第1四半期は東京ディズニーリゾート35周年効果が想定以上となり、第2四半期の猛暑の影響や地震などの天災による訪日外国人動向などの懸念はあるものの、通期でみれば好調な決算になると予想。19年3月期の営業利益予想を1248億円から1278億円へ、20年3月期を同1308億円から1311億円へ上方修正している。
■アドバンスト・メディア <3773> 1,771円 +7 円 (+0.4%) 本日終値
アドバンスト・メディア<3773>が3日続伸。この日、多言語翻訳アナウンスサービス「AmiVoice TransGuide」が18年IT導入補助金の対象になったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。IT導入補助金は、補助金対象ITツール(ソフトウエア、サービスなど)を新規で導入する場合、導入企業は最大50万円の補助金を受け取ることができる制度。今回、対象となったことで、導入時の費用面でのハードルを下げることができるため、インバウンド対策としての利用拡大が期待されている。
■トヨタ自動車 <7203> 7,000円 +21 円 (+0.3%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株に買いが先行。NYダウが8カ月ぶり最高値をつけるなどリスクオンの流れが強まるなか、外国為替市場ではドル高・円安が進行、一時1ドル=112円60銭近辺までドルが買われるなど7月下旬以来の円安水準となったことで、輸出採算改善への期待が株価の押し上げ材料となった。トヨタの19年3月期想定為替レートは106円で実勢よりも6円以上円高で設定されており、業績増額に対する思惑につながる。一方、足もとは日米の閣僚級貿易協議(FFR)を見極めたいとの雰囲気も根強く、自動車セクターの上値を積極的に買い進む動きはみられない。
■東京エレクトロン <8035> 15,930円 +20 円 (+0.1%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>は足もと小幅プラス圏にあるが上値が重いほか、SCREENホールディングス<7735>、アドバンテスト<6857>は売りに押されるなど半導体関連株が総じて弱い動きを続けている。日経平均が一気に2万4000円台を視野にいれるほど強い動きをみせるなかで異色の展開ともいえる。市場では「前日のマイクロン・テクノロジーの決算で6~8月期は最終8割増益と高水準の伸びをみせたが、今後の収益見通しについては弱気で時間外取引で株価は大きく下げた。米国の大手半導体メーカー各社がトランプ米政権の関税引き上げに対するデメリットに警戒感を強めるなか、東京市場でも半導体セクターへの売り圧力が依然として拭えない状況にある」(国内ネット証券大手)という。
■東洋エンジニアリング <6330> 862円 -123 円 (-12.5%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
東洋エンジニアリング<6330>が急落。20日の取引終了後、ブラジル子会社が11年に受注したリオデジャネイロ州イタボライのコンペルジェ石油化学コンビナート内のユーティリティー設備の建設工事について、共同被告の1社としてブラジル政府から損害賠償請求の訴えがあったと発表しており、これを嫌気した売りが出た。ブラジル政府はこの設備工事を含む計19のプロジェクトに関わった計20の企業や個人に対し、行政不正防止法違反行為があったとして、約2970億円の支払いを求めている。なお、東洋エンジでは、訴状の受理に対する異議申し立てを直ちに行う予定としている。
■スター・マイカ <3230> 2,066円 -241 円 (-10.5%) 本日終値 東証1部 下落率2位
スター・マイカ<3230>は大幅反落。20日の取引終了後、18年11月期の連結業績予想について、売上高を260億5900万円から300億700万円(前期比30.3%増)へ、営業利益を36億6900万円から39億2800万円(同9.9%増)へ、純利益を21億4400万円から22億5000万円(同8.8%増)へ上方修正したが、市場予想平均の営業利益40億円にわずかに届かないことから、失望売りが出たようだ。上方修正は、引き続き基幹事業であるリノベマンション事業の収益力強化に取り組んだことに加えて、インベストメント事業で保有物件の一部売却を通じて収益機会の拡大を図ったことなどが寄与。また、アドバイザリー事業で外部顧客からの手数料収入の増強を図ったことも貢献したという。同時に、業績予想の修正に伴い従来15円50銭を予定していた期末配当を1円増額して16円50銭にすると発表した。年間配当は32円となり、前期実績に対して実質増配となる予定だ。
■オムロン <6645> 4,980円 -70 円 (-1.4%) 本日終値
オムロン<6645>が5日ぶりに反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は20日、同社株のレーティングの「ニュートラル」を継続するとともに、目標株価を5700円から5300円に引き下げた。株価は1月下旬の7500円を超える水準から5000円を割り込む水準まで調整したが、上昇に転じるきっかけに乏しい状況が続く、とみている。具体的には(1)マクロ環境の調整局面懸念台頭(2)高原状態の業績に対する減速懸念(3)先行投資の本格化による固定費増加(4)会社計画未達懸念の台頭――などを挙げている。特に19年3月期の業績に関して、連結営業利益は会社計画の930億円に対して870億円(前期比1%増)への減額修正を予想している。
●ストップ高銘柄
TATERU <1435> 605円 +100 円 (+19.8%) ストップ高 本日終値
グレイステクノロジー <6541> 3,300円 +501 円 (+17.9%) ストップ高 本日終値
ナガオカ <6239> 1,050円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース