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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):TDK、ゼンリン、ファストリ

TDK <日足> 「株探」多機能チャートより
■TDK <6762>  11,930円  +460 円 (+4.0%)  本日終値
 TDK<6762>が反発。30日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高3430億6800万円(前年同期比18.5%増)、営業利益254億2000万円(同53.1%増)、純利益161億9700万円(同47.9%増)と大幅増益だったことが好感された。自動車市場向けにセラミックコンデンサやセンサ応用製品の販売が好調だったほか、産業機器市場向けにアルミ電解コンデンサが伸長した。また、スマートフォンなどICT市場向けに2次電池が好調に推移したほか、データセンター用サーバー向けHDD用ヘッドも売り上げを伸ばした。なお、19年3月期通期業績予想は、売上高1兆3400億円(前期比5.4%増)、営業利益1000億円(同11.5%増)、純利益700億円(同10.3%増)の従来見通しを据え置いている。同時に戸田工業<4100>と資本・業務提携契約を締結することで合意したと発表しており、これも好材料視されたようだ。材料技術を強化し電子部品事業の基盤をさらに確固するのが目的で、来年1月10日付で伊藤忠商事<8001>が保有する全ての戸田工株を取得する。取得後は議決権保有比率で25.53%(取得前3.49%)を保有し、持ち分法適用会社とする。なお、19年3月期の連結業績への影響は軽微としている。

■ゼンリン <9474>  3,050円  +110 円 (+3.7%)  本日終値
 ゼンリン<9474>が反発し、年初来高値を更新した。同社は30日取引終了後に、19年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業損益が3億6200万円の黒字(前年同期は2億1000万円の赤字)に浮上したことが買い手掛かりとなったようだ。売上高は136億1000万円(前年同期比13.0%増)で着地。国内カーナビゲーション用データの販売好調などを背景に、主力の地図データベース関連事業が伸びたことなどが寄与した。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。また同日には、傘下のゼンリンデータコムが提供しているクラウド型ソリューション「いつもNAVI動態管理サービス」が、青森ねぶた祭の位置閲覧サービスに採用されたことも明らかにしている。

■共英製鋼 <5440>  2,184円  +68 円 (+3.2%)  本日終値
 共英製鋼<5440>が後場急伸。午後1時ごろ、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、営業利益を23億円から37億円(前年同期比2.2倍)へ、純利益を14億円から27億円(同2.7倍)へ上方修正したことが好感された。売上高は1100億円(同27.2%増)を据え置いたものの、エネルギー費や副資材などの価格上昇に対して製造コスト削減努力を進めていることに加えて、鉄スクラップ価格が当初予想を下回る水準で推移していることが寄与する見通し。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高508億2600万円(前年同期比17.5%増)、営業利益21億7900万円(同27.1%増)、純利益19億8500万円(同88.4%増)だった。

■新明和工業 <7224>  1,352円  +41 円 (+3.1%)  本日終値
 30日、新明和工業 <7224> が発行済み株式数(自社株を除く)の4.19%にあたる400万株(金額で50億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月31日から12月20日まで。同時に決算を発表。19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比36.9%減の15.2億円で着地したが、こちらへの反応は限定的となった。

■アンリツ <6754>  1,599円  +37 円 (+2.4%)  本日終値
 アンリツ <6754> が反発。30日大引け後に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前損益が17.5億円の黒字(前年同期は1.6億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。モバイル市場におけるLTE-Advanced Pro関連の研究開発投資や5Gの初期開発投資ニーズを取り込み、主力の計測器の販売が大きく伸びたことが寄与。売上原価や販管費の減少に加え、金融収益の増加も黒字浮上に貢献した。

■ファーストリテイリング <9983>  48,750円  +1,020 円 (+2.1%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>は後場乱高下。市場では「日銀の金融政策決定会合の結果は海外投資家の目には思ったより緩やかな変化にとどまったとの見方が強いようだ。ETF購入配分はTOPIX型重視に変更するといっても市場コンセンサスよりは金額ベースで少なかった。ファーストリテは思惑先行で売り叩かれ、ショートポジションの玉が積みあがっていたこともあって、目先は慌てて買い戻す動きが出た。ただし、ETF購入額の柔軟化も発表していることから、これは買い入れ額の減少につながる可能性がある。これについてはマイナス材料だが、現状はまだマーケットは消化難といった印象を受ける」(国内ネット証券アナリスト)としていた。

■バリューコマース <2491>  1,923円  +38 円 (+2.0%)  本日終値
 バリューコマース<2491>が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は30日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を継続するとともに、目標株価を3300円から3400円に引き上げた。Yahoo!ショッピングの取扱高拡大に貢献するストア向けCRMツールの「STORE’s R∞(ストアーズ・アールエイト)」、クリック課金型広告の「ストアマッチ」の売上高増による収益拡大を予想。同証券では、18年12月期の連結営業利益は従来予想35億円から36億円(会社予想32億7000万円)、19年12月期の同利益は41億円から43億円へ見直している。

■アイシン精機 <7259>  5,190円  +60 円 (+1.2%)  本日終値
 アイシン精機<7259>が後場に入って買われている。同社はきょう、午後1時に19年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績予想修正を発表。営業利益見通しは従来の1100億円から1200億円(前年同期比11.1%増)に引き上げた。売上収益予想も1兆9500億円から1兆9900億円(同7.3%増)に増額修正した。足もとで、オートマチックトランスミッション(AT)や車体部品の販売が好調なことが主な要因。なお、前提為替レートを1ドル=107円(期初は105円)、1人民元=16.7円(同16.6円)に変更している。

●ストップ高銘柄
 エクスモーション <4394>  6,110円  +1,000 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値
 テクノクオーツ <5217>  10,150円  +1,500 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 ソフトブレーン <4779>  471円  -100 円 (-17.5%) ストップ安   本日終値
 デジタルアーツ <2326>  5,350円  -1,000 円 (-15.8%) ストップ安   本日終値
 オルトプラス <3672>  561円  -100 円 (-15.1%) ストップ安   本日終値
 以上、3銘柄

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