【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):エーザイ、ファナック、メディアS
エーザイ <日足> 「株探」多機能チャートより
25日、ビジョナリーホールディングス <9263> [JQ]が投資事業組合アドバンテッジパートナーズなどによる9939万4700株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限1490万9200株の売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株式数は最大で1億1430万3900株と発行済み株式数の約50.5%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化が懸念された。売出価格は8月1日から6日までのいずれかの日に決定される。
■エーザイ <4523> 9,989円 -1,121 円 (-10.1%) 本日終値 東証1部 下落率2位
エーザイ<4523>が急反落。同社が米バイオジェンと共同で開発しているアルツハイマー型認知症薬のフェーズ2の結果が、製品化に向けた早期承認期待を後退させるものだったことから、株価はこれを嫌気する形で大きく売り込まれる格好となった。
■ファナック <6954> 21,115円 -800 円 (-3.7%) 本日終値
ファナック<6954>が3日ぶり反落。同社が25日取引終了後に発表した19年3月期の連結業績予想の修正では、売上高を6342億円から6374億円(前期比12.3%減)へ、営業利益を1517億円から1594億円(同30.6%減)へ、最終利益を1377億円から1452億円(同20.2%減)へそれぞれ増額修正した。しかし、4~6月期はスマートフォン向けなど受注が減速傾向を示しており、これが嫌気された格好だ。また、米中貿易摩擦への警戒感が引き続き同社株にネガティブに作用している。
■ファーストリテイリング <9983> 48,520円 -900 円 (-1.8%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が4日続落。7月19日に5万4510円の年初来高値をつけた後急落に転じており、きょうは一時4万8000円台を割り込む場面があった。同社株の下落は日経平均の上値を押さえる要因となっている。日銀がETFの購入配分を31日の金融政策決定会合で見直すとも観測が浮上しており、日経平均連動型の購入額を減らしTOPIX型を増やすとの思惑が、日経平均寄与度の高い値がさ株に売り圧力として顕在化している。
■イオンファンタジー <4343> 4,860円 -30 円 (-0.6%) 本日終値
イオンファンタジー<4343>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は25日、同社株の目標株価を7700円から6800円に引き下げた。レーティングの「オーバーウエート」は継続した。第1四半期(3~5月)の業績実績が同証券の予想を下回ったほか、国内既存店売上高と海外出店予想を下方修正したことに伴い、業績予想を減額している。具体的には19年2月期の連結営業利益を従来予想78億円から74億円(会社予想66億円)に見直している。ただ、国内事業は顧客層拡大などにより安定な利益が見込めるほか、海外事業は出店加速で高成長が続く、というエクイティストーリーは変更していない。
■ディーエムエス <9782> 1,604円 +300 円 (+23.0%) ストップ高 本日終値
ディーエムエス <9782> [JQ]がストップ高。25日大引け後に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比65.0%増の3.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。ダイレクトメールやネット通販出荷代行、販促キャンペーン商品送付の取扱量が大きく伸びたことが寄与。業務効率化による労務費の抑制も大幅増益に貢献した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の11.2億円→12.4億円に10.5%上方修正。増益率が1.5%増→12.2%増に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
■夢展望 <3185> 963円 +150 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値
夢展望<3185>がストップ高に買われた。若年層の女性を対象とした衣料品をネットを通じ販売している。業績は17年3月期まで赤字体質が続いていたが、M&A戦略を推し進めるRIZAPグループ<2928>の傘下に入り、回復トレンドに入っている。昨年12月よりメルカリ<4385>のライブ配信機能「メルカリチャンネル」で商品販売を開始。また、同じRIZAP傘下で雑貨小売りを展開するパスポート<7577>のeコマース業務を受託するなど業績改善への布石が進んでいる。
■富士ソSB <6188> 899円 +116 円 (+14.8%) 本日終値
富士ソフトサービスビューロ <6188> [JQ]が急騰。25日大引け後、19年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の4億4000万円→5億5500万円に26.1%上方修正。従来の0.5%減益予想から一転して25.6%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。新規スポット案件の稼働率が想定を上回るうえ、BPO業務における生産性向上なども利益を押し上げる。人件費や投資費用などの増加を吸収し、大幅増益を達成する見込みとなった。
■メディアシーク <4824> 779円 +100 円 (+14.7%) ストップ高 本日終値
メディアシーク<4824>が続急騰。売買代金も増勢顕著で短期筋を中心に物色人気が盛り上がっている。企業向けシステム開発のほか、スマートフォン向けアプリにも展開、スマホ向けアプリのダウンロード数は着実な伸びをみせている。人件費や開発投資負担などが損益を悪化させており、18年7月期営業損益は1億8900万円の赤字と赤字幅が拡大する見込み。ただ、足もとの業績悪は4月下旬以降の株価下落で織り込んでおり、来期以降の回復を期待する動きに変わってきた。イスラエルを拠点に展開するブレインテクノロジーの専門家集団マインドリフト社と提携しており、注力するブレインテック関連事業に期待が集まっている。
■夢テクノロジー <2458> 1,003円 +78 円 (+8.4%) 本日終値
夢テクノロジー<2458>が大幅続伸。同社は自動車や半導体業界など製造業向けにエンジニア派遣を手掛けている。18年9月期は単独から連結決算へ移行するが、実質大幅増収増益が続く見通し。メーカーの技術者に対するニーズは特に強く、同社はその恩恵を享受している。ここにきて、全体相場は中小型株中心に資金流入が目立っており、株価が底値圏にある銘柄が相次いで動意する展開となっている。900円近辺で底値鍛錬が進んでいた同社株もその流れに乗った。
●ストップ高銘柄
アーバンライフ <8851> 1,626円 +300 円 (+22.6%) ストップ高 本日終値
GAテクノ <3491> 6,550円 +1,000 円 (+18.0%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
AppBank <6177> 579円 -100 円 (-14.7%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース