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【市況】アルファベット決算はハイテクセクターへの支援材料に/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 24日の日本株市場は直近の下げに対する自律反発が意識されるものの、こう着感の強い相場展開が続きそうである。23日の米国市場はまちまちの展開。米国とイランの対立激化で地政学リスクが強まったほか、中国および欧州連合(EU)との貿易摩擦問題も先行き不透明感が根強いなか、長期金利の上昇で金融関連株が選好された。主要企業の決算発表を見極めたいとする模様眺めムードも強かった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円高の22460円、円相場は1ドル111円30銭台で推移。

 昨日300円超の下落を強いられた日経平均だが、一先ず支持線として意識される25日線レベルまでの調整を経て、いったんは自律反発が意識されるところであろう。円相場は1ドル111円台で落ち着きをみせていることもあり、シカゴ先物にサヤ寄せする格好からの反発が意識されそうだ。また、米アルファベットが発表した4-6月期決算は、売上高、一株利益ともに予想を上振れ、時間外で上昇しており、ハイテクセクターへの支援材料になりそうだ。

 もっとも、米国とイランの対立激化で地政学リスクが強まっているほか、米中貿易摩擦への警戒、米欧首脳会談での自動車・自動車部品に対する関税導入に関する交渉を見極めたいところであろう。さらに、日銀の出口戦略への思惑から為替相場は円高に振れやすい状況でもあり、指数インパクトの大きい値がさ株を中心に売り仕掛け的な動きが強まる可能性も引き続き警戒しておきたいところであろう。エーザイ<4523>は欧州系証券による格下げを受けて調整が見込まれており、日経平均の重石になる可能性もある。

 また、昨日見られた金融株のリバウンドからNT倍率の修正が意識されてくるようだと、金融株物色が持続する可能性もあろうが、下へのバイアスが強まる局面においては、金融セクターについても、戻り待ちの売り圧力に押されやすいところ。その為、本格化する決算を手掛かりとした個別物色のほか、IPO銘柄でのリスク回避の動きが中心になりそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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