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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

パス <日足> 「株探」多機能チャートより

■パス <3840>  183円 (+50円、+37.6%) ストップ高

 パス <3840> [東証2]がストップ高。20日取引終了後、オーストラリアのBlockchain Globalとその関連会社であるBlockshine Technologyと包括的業務提携をすることを発表、これを材料視する形で投機資金が流入した。日本でブロックチェーン技術開発及びICOコンサルティング業務の共同事業を展開する計画。

■Vコマース <2491>  2,108円 (+370円、+21.3%)

 東証1部の上昇率トップ。バリューコマース <2491> が6日ぶり急反騰した。20日の取引終了後、18年12月期の連結業績予想について、売上高を188億円から198億1000万円(前期比17.3%増)へ、営業利益を24億5000万円から32億7000万円(同47.1%増)へ、純利益を16億7000万円から21億8000万円(同2.2倍)へ上方修正したことが好感されている。成果報酬型広告の「アフィリエイトマーケティング」や、Yahoo!ショッピングのストア向けCRMツールの「STORE's R∞(ストアーズ・アールエイト)」、クリック課金型広告の「ストアマッチ」が想定よりも伸長したことが要因としている。また業績予想の修正に伴い、従来9円を予定していた期末配当を5円増額して14円にするとあわせて発表しており、これも好材料視されている。年間配当は21円となり、前期実績に対しては11円の増配になる予定だ。

■ジェネパ <3195>  481円 (+80円、+20.0%) ストップ高

 ジェネレーションパス <3195> [東証M]がストップ高。同社は20日取引終了後に、ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> と事業拡大を目的に業務提携したと発表。これが材料視された。この業務提携は、両社により構築するECサイトで、ユニー・ファミリーマートHDの会員登録者に対して一般顧客と比較して優遇した条件での販売を行うことが柱。これにより、ジェネパは商品・サービスの販売が見込め、ユニー・ファミリーマートHDは会員登録者数の増加が期待できるとしている。

■寺岡製 <4987>  603円 (+100円、+19.9%) ストップ高

 寺岡製作所 <4987> [東証2]がストップ高。前週末20日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、売上高を241億円から250億円(前期比9.6%増)へ、営業利益を8億7000万円から13億円(同1.4%減)へ、純利益を7億7000万円から11億円(同19.4%増)へ上方修正し、最終利益を減益予想から一転して増益予想としたことが好感されている。上期に、期初在庫の評価益が発生したことに加えて、為替相場が想定以上の円安で推移したことが寄与する。また、内外の高付加価値製品の販売が好調なことも貢献すると見込んでいる。

■大泉製 <6618>  815円 (+115円、+16.4%)

 大泉製作所 <6618> [東証M]が4日続急騰。ここ電気自動車(EV)向け2次電池関連株への物色人気が再燃しており、同社株もその流れに乗っている。自動車向け温度センサーが主力で業績は堅調。EV向け次世代センサーの開発を進めているほか、EV向け充電器も手掛けマーケットの注目度が高い。1月に1400円近くの水準に買われていたが、時価はそこから大幅な調整を入れており上値余地の大きさが意識される。

■栄電子 <7567>  631円 (+74円、+13.3%)

 栄電子 <7567> [JQ]が5日ぶり急反騰。全体相場は売り圧力の強い展開となったが、値の軽い中小型株の一角は相対的に物色人気を集めた。同社株は時価総額30億円強と小型で足が軽いうえ商いもこなせる銘柄であり、投資資金の流入が加速している。同社はスイッチング電源やコネクターなどを得意分野とする電子デバイス商社で、AI・IoT分野を中心とする企業の設投需要拡大を追い風に、半導体製造装置向け部品販売が好調に推移しており、半導体関連株見直しの流れに乗る。19年3月期営業利益は前期比35%増の2億3800万円を会社側では予想している。

■アライドアキ <6081>  681円 (+70円、+11.5%)

 アライドアーキテクツ <6081> [東証M]が6日続急騰。ここ継続的な買いに底値圏から立ち上がる動きを見せていたが、5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを形成して戻り足を本格化させた。企業のSNS活用支援業務及び広告サービスを展開しており、不採算で足を引っ張っていたシンガポールでのSNS広告事業から撤退、18年12月期は売上高が26%減と大幅減少する見通しにあるが、一方で損益面の改善は進む。米国の通商政策の先行き不透明感やそれに伴う外国為替市場の動向など、輸出株には不安定な地合いが続くが、そうした影響を受けにくい内需テーマ株として人気化の兆しにある。

■日本鋳造 <5609>  1,249円 (+124円、+11.0%)

 日本鋳造 <5609> [東証2]が急反騰。前週末20日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、売上高を120億円から130億円(前期比2.5%減)へ、営業利益を5億円から7億円(同8.2%減)へ、純利益を3億5000万円から5億円(同16.5%減)へ上方修正したことが好感された。橋梁部品や柱脚などは従来予想通りに推移している一方、製造業において設備投資の増加が継続していることを受けて、鋳鋼・鋳鉄品が建設機械向けおよび産業機械向けに想定以上に増加していることが要因としている。なお、同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高32億円(前年同期比20.9%増)、営業利益1億6500万円(同3.1倍)、純利益1億2500万円(同3.2倍)だった。

■クロスキャト <2307>  1,428円 (+101円、+7.6%)

 クロスキャット <2307> [東証2]が続急伸。同社株の1400円台は6月15日以来で26週移動平均線からの上放れを鮮明としている。クレジットや金融機関向けに強みを持つシステム受託開発会社で人工知能(AI)ビッグデータ解析などを得意とし、ブロックチェーン分野への展開にも厚い。メガバンクが仮想通貨分野の開拓にも経営資源を注ぐなか、同社は仮想通貨発行に関するエンジニア不足に対応した人材育成を手掛けている点で商機が期待される。足もと金融関連の案件は伸び悩んでいるが、官公庁向けも強く、公共系の大型開発案件獲得の実績が収益に反映される見通し。

■筑波銀行 <8338>  263円 (+17円、+6.9%)

 東証1部の上昇率5位。筑波銀行 <8338> 、ふくおかフィナンシャルグループ <8354> 、千葉銀行 <8331> などをはじめ地銀株が全面高に買われた。日銀の金融政策を巡る出口戦略への思惑から足もと金利上昇局面にあり、これが運用環境の改善につながる材料として追い風材料となっている。地銀セクターの株価は大底圏に位置する銘柄が多かったことも手伝い、値ごろ感からの買いも入りやすくなった。

■田中化研 <4080>  1,330円 (+84円、+6.7%)

 田中化学研究所 <4080> [JQ]が急反発。世界的な電気自動車(EV)のシフトの動きが顕著となるなか、リチウムイオン電池などその動力源を担う基幹部品を手掛ける銘柄群に物色の矛先が向いている。米中貿易摩擦の問題などの影響で市場が先細りすることのない分野であり、ここにきて資金流入が加速している。そのなか、同社はリチウム電池の心臓部を担う正極材メーカーで注目度が高い。株式需給面で信用買い残の整理が進んでいることもポジティブ材料だ。

■UUUM <3990>  6,260円 (+380円、+6.5%)

 UUUM <3990> [東証M]が続急伸し年初来高値を更新した。同社は20日、シンガポールのDIFFCAT社およびGIANTY(東京都渋谷区)と共同で、スマートフォン向けゲームアプリ「UUUM フェイスダンスパーティ」の提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。同アプリは、自分自身の顔を使って踊るリズムゲームで、次々と出現する表情が描かれたアイコンに合わせて、自身の表情を変えて遊ぶのが特徴。また、収録されている曲は、HIKAKIN&SEIKINを始めとする、UUUMの有名クリエイター達が手掛ける曲ばかりとしている。

■エキサイト <3754>  792円 (+42円、+5.6%)

 エキサイト <3754> [JQ]が急反発。伊藤忠系のポータルサイト運営企業で、ネット広告や課金制アプリを収益の源泉としている。6月下旬に初心者がFXトレードをトレーダーに一任できるサービス「macaso(マカソ)」の提供を開始し、フィンテック事業への参入を発表、これを受け株価は2日連続のストップ高を交え、わずか3日間で77%高に買われる人気をみせた。しかし、その後は急反落となりほぼ往って来いの水準まで売り込まれた。ただ、回転売買中心で上値にしこりがなく、ここにきて投機性の強い個人の短期資金などが再攻勢の構えをみせている。

■東京センチュ <8439>  6,170円 (+230円、+3.9%)

 東京センチュリー <8439> が大幅続伸。東海東京調査センターが20日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を4800円から6900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。足もとも株価が調整していたが、同センターでは同社が成長戦略の一つとしているM&Aやサービス分野における新規事業の立ち上げ効果をポジティブに判断。第1四半期(4-6月)業績について、売上総利益が429億円(前年比10.7%増)、経常利益が229億円(同20.0%増)と堅調な出足を見込んでいる。

■三菱UFJ <8306>  686.7円 (+24.1円、+3.6%)

 銀行株が軒並み高。三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> や三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> といったメガバンクが上昇したほか、七十七銀行 <8341> や静岡銀行 <8355> 、ふくおかフィナンシャルグループ <8354> といった地銀株も買われた。日銀は今月30~31日に予定されている金融政策決定会合で、現在「0%程度」としている長期金利の誘導目標の柔軟化を検討する可能性があると複数の報道機関が伝えた。これを受け、日本の10年債利回りは一時0.09%に上昇するなど急伸した。銀行株には金利上昇による業績好転を期待した買いが優勢となった。

■タカラバイオ <4974>  2,418円 (+81円、+3.5%)

 タカラバイオ <4974> が大幅続伸。同社は20日、塩野義製薬 <4507> からヒトiPS細胞由来ミクログリアの製造法に関する発明の譲渡を受けるとともに、その製造ノウハウの全世界での独占的実施権を取得したと発表。同社では今後、関連したサービスの開発を目指すとしており、今後の展開などが期待されたようだ。ミクログリアは、脳や脊髄に存在するグリア細胞の一種で、主に中枢神経系の免疫を担当しており、成長因子やサイトカインの放出、死細胞の貪食などの機能だけでなく、シナプスの監視・調整や神経新生にも関わるとされる重要な細胞。疼痛のほかにアルツハイマー病、うつなどの中枢神経疾患との関りが報告されており、近年、創薬ターゲットや病態解明ツールとして注目されている。

■Genky <9267>  4,000円 (+130円、+3.4%)

 Genky DrugStores <9267> が大幅反発。23日午前9時ごろに発表した7月度(6月21日-7月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比7.9%増となり、10ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。同社では、生鮮食品売場を設置するなどの既存店舗の改装を進めており、これが奏功したもよう。なお、全店売上高は同15.8%増だった。

■高砂熱 <1969>  2,045円 (+41円、+2.1%)

 高砂熱学工業 <1969> が続伸。東海東京調査センターが20日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2700円としており、時価水準との乖離が大きいことから、これを好材料視した買いが入ったようだ。同センターでは高水準の受注を維持し、収益拡大が続くと予想しており、期中に会社計画が上方修正される可能性が大きいと指摘。19年3月期の営業利益は会社予想の165億円(前期比0.8%増)予想に対して、同22%増の200億円を見込む。一方でPER、PBRなどからみて株価は割安と判断している。

■オリックス <8591>  1,838.5円 (+28.5円、+1.6%)

 オリックス <8591> が4日ぶりに反発。東海東京調査センターが20日付で、投資判断を「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2140円から2300円へ引き上げたことが好材料視された。同センターでは、19年3月期税引前利益を4710億円(前年比8.2%増)と予想。既存事業は順調な拡大を見込むものの、キャピタルゲインの減少により増益ペースは緩やかになるとみており、今後はこれまで以上に非金融分野(コンセッション、環境エネルギー、会計ソフト、自動車関連、ホテル運営、米国インフラ関連)を中心に既存事業の拡大を志向するとみている。19年3月期の同社予想EPSを68円とし、配当利回り3.7%は魅力的としている。

■イビデン <4062>  1,768円 (+18円、+1.0%)

 イビデン <4062> が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が20日付で、投資評価「3」を継続し、目標株価を1100円から1300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、セラミックスとその他事業で稼ぐ構図は当面継続するとみて、19年3月期の営業利益予想を170億円から176億円へ、20年3月期を同174億円から185億円へ引き上げ、21年3月期も同199億円と増益を予想。一方で、同社のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)用MPUパッケージに対する成長期待が高まっているが、既存のパソコン用MPUパッケージの需要減少を考慮すると、本格的なトップラインの増加には時間がかかるとも推測している。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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