市場ニュース

戻る
 

【市況】中小型株物色へのシフトを見極め/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 18日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。トランプ政権が中国製品500億ドル相当に対する新たな追加関税策を発表した。中国政府が直ちに報復措置の実施を表明するなど貿易戦争への懸念から、15日の米国市場では終日軟調推移となった。米朝首脳会談と日米欧の金融政策イベントを想定内の範疇で通過したものの、企業のファンダメンタルに影響してくる米中貿易摩擦が再燃しており、これが買い手控え要因として働く。

 15日の日経平均は円安を受けて自律反発をみせたが、ファーストリテ<9983>、TDK<6762>の2社で日経平均を約67円押し上げており、引き続きインデックスに絡んだ売買の影響が大きい。今週は19日にメルカリが東証マザーズに上場するほか、21日にSIGがジャスダック、ZUUが東証マザーズに上場する。好調なIPOを受けて、個人主体の中小型株物色が再燃する相場展開に向かうかが注目されよう。IPO銘柄への払込で一時的に拘束されていた資金が需給に刺激をもたらすことにもなりそうだ。

 また、ソニー<6758>、ソフトバンクG<9984>などの株主総会が予定されており、株主総会を受けた個別物色の流れも意識される。インデックス売買に絡んで指数インパクトの大きい値がさ株の動向を睨みつつ、個人主体の中小型株物色へのシフトを見極めたいところである。テーマ株ではAIやモバイル決済、カジノ関連に注目。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均