【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):りそなHD、JVCケンウ、トヨタ
りそなHD <日足> 「株探」多機能チャートより
りそなホールディングス<8308>が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は12日、同社株の目標株価を670円から700円に引き上げた。レーティングは「ニュートラル」を継続した。4月に東証1部に上場した関西みらいフィナンシャルグループ<7321>分を調整した結果、自己資本や一株当たり純資産(BPS)増加などが推定され、理論株価は足もとの株価水準を上回るため、目標株価を見直している。
■JVCケンウッド <6632> 328円 +5 円 (+1.6%) 本日終値
JVCケンウッド<6632>は続伸。この日、認知症の非薬物療法に特化した研究開発型ベンチャー企業のAikomi(神奈川県藤沢市)へ武田薬品工業<4502>と共同出資を行ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。Aikomiは、認知症の人とのつながりやコミュニケーションを促進する個別にカスタマイズされた非薬物療法の提供を通じて、認知症の介護において行動・心理症状の改善を目指すという。なかでJVCKWは、Aikomiの技術プラットフォームの開発において、患者との接点となるデバイス開発を行う予定で、同社が保有する知的財産や技術・ノウハウを最大限に活用して、五感刺激を実現するあらゆるデバイスの開発を目指すとしている。
■トヨタ自動車 <7203> 7,496円 +99 円 (+1.3%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が反発。日本時間14日未明にFOMCの結果が判明するが、米5月のCPIが6年ぶりの高水準となったことなどから利上げペース加速の思惑が出ており、外国為替市場ではドル買いの動きが活発化。足もとは1ドル=110円50銭近辺の推移と円安含みで推移しており、これが為替感応度の高い同社株に追い風材料となった。
■ユーグレナ <2931> 926円 +12 円 (+1.3%) 本日終値
ユーグレナ<2931>が後場に入って動意づき、一時5%超上昇した。マツダ<7261>はきょう、ひろしま自動車産学官連携推進会議とユーグレナが共同で進める、自動車用次世代バイオ燃料の普及拡大に向けた実証事業計画に参画すると発表。これが材料視されたようだ。このプロジェクトでは、ユーグレナが推進する「国産バイオ燃料計画」と連携し、カーボンニュートラルな次世代バイオ燃料の原料製造・供給から利用に至るまでのバリューチェーン全体の構築を目指し、次世代バイオ燃料の普及拡大に努めるもの。具体的には、微細藻類由来の油脂や広島地域の家庭などから排出される使用済みてんぷら油などを原料としたバイオ燃料をつくり、乗用車などで使用する取り組みを、2020年をメドに開始する計画となっている。
■千代田化工建設 <6366> 909円 +10 円 (+1.1%) 本日終値
千代田化工建設<6366>は5日ぶり反発。12日の取引終了後、千葉アルコン製造(千葉県市原市)と、水素化石油樹脂生産設備の設計・調達・建設(EPC)業務の工事請負契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。千葉アルコン製造は、荒川化学工業<4968>、コスモエネルギーホールディングス<5021>、および丸善石油化学(東京都中央区)が出資する企業。今回、EPC業務を受注した設備は、紙おむつなどの組み立てに用いられるホットメルト接着剤の原料である水素化石油樹脂の生産を行うもので、千代化は16年から基本設計業務を受注。今回、年産2万トンの生産設備のEPC業務を締結することになったとしている。
■カゴメ <2811> 3,870円 +35 円 (+0.9%) 本日終値
カゴメ<2811>が4日続伸、もみ合い上放れの兆しを強めている。トマト加工品の国内トップでトマトジュースが好調、コンビニエンスストアのローソン<2651>などと連携して拡販に努めている。全体相場は強調展開が続いているものの、日経平均2万300円台近辺では戻り売り圧力が意識され、半導体などの主力輸出株は円安にもかかわらず上値の重い展開。一方で、食品や化粧品などの内需セクターは相対的に強い動きが目立つ。「PERは高めな銘柄が多いが、海外情勢に左右されにくいデフェンシブセクターとして機関投資家などの買いが継続している」(準大手証券ストラテジスト)という。
■日本製紙 <3863> 1,869円 +16 円 (+0.9%) 本日終値
日本製紙<3863>が小幅続伸。12日の取引終了後、7月21日出荷分から壁紙原紙を15%以上値上げすると発表しており、同事業の採算改善が期待されたようだ。チップなどの主要原材料価格や、燃料・薬品を含めた諸資材価格、物流費などが上昇しており、自助努力の改善では吸収し切れないことから値上げに踏み切るとしている。
■メディパル <7459> 2,492円 +19 円 (+0.8%) 本日終値
12日、メディパルホールディングス <7459> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.09%にあたる244万5200株(金額で60億4697万円)を上限に、13日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。
■ロート製薬 <4527> 3,520円 +25 円 (+0.7%) 本日終値
ロート製薬<4527>が3日続伸。岩井コスモ証券は12日、同社株の投資判断を新規「B+」でカバレッジを開始した。目標株価は3800円としている。目薬やスキンケア製品はともに高付加価値製品が好調で、国内事業の収益が伸びている。19年3月期の連結営業利益は前期比7%増の205億円(会社予想は195億円)と最高益の見通し。配当は前期比1円増の23円と15期連続増配の見込み。20年3月期の同利益は今期推定比7%増の220億円と試算されている。
株探ニュース