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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

JCRファ <日足> 「株探」多機能チャートより

■JCRファーマ <4552>  6,690円 (+180円、+2.8%)

 JCRファーマ <4552> が反発し年初来高値を更新。28日、血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」を適用した血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤「JR141」について、ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)に提出していた治験計画届が受理され、6月にもブラジルで第2相臨床試験を開始すると発表したことが好感された。ブラジルでの第2相臨床試験は単独で実施し、ハンター症候群患者18人を対象に、用量設定に加えて、全身症状や中枢神経症状に対する有効性・安全性を評価するとしている。今回のブラジルでの治験は、ブラジルでは多くのハンター症候群の患者が診断されており、特定の施設に集中して治療を受けていることなどから判断したとしている。

■河合楽 <7952>  5,410円 (+140円、+2.7%)

 河合楽器製作所 <7952> が大幅に3日続伸し新高値。野村証券は25日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価を4900円から6200円に引き上げた。18年3月機は鍵盤楽器の販売が好調で、特に北米と中国向けが高い伸びを示した。19年3月期の連結営業利益は同証券の従来予想32億円に対して34億円(前期比24%増)を予想。20年3月期以降も鍵盤楽器の成長継続に加えて、中国の音楽教育・調律の業績貢献も徐々に始まるとみている。

■ニュートンF <7169>  2,386円 (+51円、+2.2%)

 ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング <7169> [JQ]が反発。25日の取引終了後、4月度の新契約年換算保険料が前年同月比45.3%増の16億3100万円になったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。新契約年換算保険料とは、年払いや一括払いなどの商品による支払い方法の違いを調整し、保険会社が保険契約から1年間に得る収入の規模を示す指標のこと。業績を知る数値として注目されており、4月度は2ヵ月ぶりに前年実績を上回った。

■東急不HD <3289>  788円 (+16円、+2.1%)

 東急不動産ホールディングス <3289> が6日ぶりに反発。SMBC日興証券が25日付けで目標株価を970円から1000円へと引き上げたことが好感された。なお、投資評価は「1」を継続した。同証券では、渋谷エリアを中心としたオフィスなどの賃料増額のほか、インドネシアの分譲マンション、インフラ施設への投資など、新事業の収益化も進むことから、19年3月期の営業利益予想を796億円から814億9000万円(会社予想800億円)へ、20年3月期を823億6000万円から856億5000円へ、21年3月期を907億1000万円から913億4000万円へそれぞれ引き上げた。

■スズキ <7269>  6,285円 (+124円、+2.0%)

 スズキ <7269> が5日ぶりに反発。同社は25日、トヨタ自動車 <7203> と開発や生産、市場開拓の分野で、新たな共同プロジェクトの協議を開始することで合意したと発表。今後の展開などが期待されたようだ。両社は2017年2月の業務提携に向けた覚書締結以降、さまざまな具体的協力を進めている。今回、協議を開始する内容は、スズキが主体となって開発する小型超効率パワートレインに対し、デンソー <6902> とトヨタが技術支援を行うことや、スズキが開発した車両をトヨタキルロスカ自動車(インド)で生産し、トヨタおよびスズキの両ブランドによるインド国内での販売、トヨタキルロスカ自動車での生産モデルを含むスズキの開発車両を両社がインドからアフリカ市場向けなどに供給することなどが挙げられている。

■日ガス <8174>  5,810円 (+100円、+1.8%)

 日本瓦斯 <8174> が上場来高値を更新。SMBC日興証券が25日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を5800円から6300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、顧客獲得数は中期計画を下回るペースであるものの、おおむね同証券の想定線の進捗となっているほか、顧客獲得費用、広告宣伝費などの費用は予算内でコントロールされていると評価。プロパンCP価格の上昇にも価格転嫁で対応しマージンを確保しており、エネルギーシステム改革を追い風にした顧客獲得ペースの加速による業績拡大の見方に変更はないとして、19年3月期の営業利益予想を120億円から130億円へ、20年3月期を同134億円から150億円へ上方修正している。なお、5月15日に電力小売事業への参入決定を発表したが、同証券の業績予想には織り込んでいないという。また、プラットフォーム事業での新規パートナー獲得に加えて、電力小売事業開始のスケジュールや戦略などの具体化が今後のカタリストとなるとしている。

■JAL <9201>  4,366円 (+73円、+1.7%)

 日本航空 <9201> が7日続伸。また、ANAホールディングス <9202> も続伸するなど空運株の上昇が際立つ。「空運」は業種別値上がり率でトップとなった。WTI原油先物価格が前週末に2ドル83セント安の1バレル=67ドル88セントと急落しており、これを受け燃油コストの低減が収益メリットとなるとの思惑が物色人気に反映されている。

■キヤノンMJ <8060>  2,448円 (+38円、+1.6%)

 キヤノンマーケティングジャパン <8060> が3日ぶり反発。同社とホーチキ <6745> は28日、ネットワークカメラと入退室管理システムの連携システムで協業を強化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。ホーチキの入退室管理システム「id・Techno for Professional 2」と、キヤノンMJが販売するネットワークカメラのビデオ管理ソフトウエア「XProtect」を簡単に連携できるように機能拡張したという。これにより、パソコンからネットワークカメラと入退室管理システムのどちらも遠隔操作できるようになるため、日常的な管理が一元化され、利用者の利便性が向上することになる。両社は今後も営業面と技術面で連携を強化し、今回の連携システムにとどまらない総合的な防災・防犯ソリューションの提供を目指すとしている。

■ユニファミマ <8028>  11,150円 (+170円、+1.6%)

 ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> とドンキホーテホールディングス <7532> がともに堅調な動きとなった。28日付の日本経済新聞で「ファミリーマートはディスカウントストア『ドン・キホーテ』と連携したコンビニエンスストアを展開する」と報じられており、これを好材料視した買いが入っている。記事によると、6月から都内でドンキの雑貨や日用品2000~3000点を陳列する実験を始めるとしており、客数や収益動向を見極めながら、全国への展開を検討するという。また、実験店は4000~5000点の商品のうち、2000~3000点をドンキから仕入れるとしていることから、両社業績への恩恵が期待されている。

■バンナムHD <7832>  4,420円 (+60円、+1.4%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が4日続伸し上場来高値を更新。28日、子会社バンダイナムコアミューズメントが、 VRエンターテインメント施設「VR ZONE OSAKA」を今秋、大阪梅田「HEP FIVE」8階、9階にオープンすると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では昨年7月、東京・新宿にVRエンターテインメントの旗艦店「VR ZONE SHINJUKU」をオープンさせたが、新店舗はこれに次ぐ関西初のフラッグシップ店舗だという。SHINJUKUで好評稼働中のVRアクティビティのほか、アリーナスペースを自由に動きながらVR体験ができるフィールドVRアクティビティも導入する予定で、導入アクティビティやチケット料金体系の詳細は7月中旬に発表するとしている。

■LINE <3938>  3,985円 (+40円、+1.0%)

 LINE <3938> が3日続伸。同社は25日、野村ホールディングス <8604> との証券ビジネスを中心とした金融事業での業務提携の一環として合弁契約書を締結したことを明らかにした。同社子会社のLINE Financialと野村HDは、6月1日にLINE証券を設立する予定。同証券はLINEプラットフォーム上で、資産形成層をターゲットとした非対面証券ブローカレッジおよび非対面証券投資コンサルティングサービスの提供などを行うとしている。また、LINEは28日、電子コミックサービス「LINEマンガ」を6月7日に大型リニューアルを実施し、23時間経てば無料で次話が読める新機能「マイ連載」を開始すると発表している。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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