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【市況】米国株式市場見通し:1-3月期決算が本格化


シリアの化学兵器使用に対する報復として、米国が同国を攻撃する可能性が浮上しているほか、トランプ大統領が大統領選でのロシアの関与を操作するモラー特別検察官の解任を検討する発言を行っており、先行き不透明感が広がっている。ライアン下院議長が引退を表明したことで議会運営に対する懸念も強まっており、投資家心理の悪化が続きそうだ。

主要企業の1-3月期決算は、ハイテク銘柄では動画配信サービスのネットフリックス(16日)、ITサービスのIBM(17日)、半導体のスカイワークス・ソリューション(19日)などの発表が予定されている。ネットフリックスは10-12月期決算で契約者数の伸びが予想を大幅に上回ったことが好感された。海外部門は国ごとに視聴者の趣向や視聴傾向に違いがあり、調整に時間を要すると予想されたが、17年度に黒字を達成したことで、今後は海外部門の成長に注目が集まるだろう。

その他主要企業では、金融大手のバンク・オブ・アメリカ(16日)、航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(17日)、医療保険のユナイテッドヘルス(17日)、医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソン(17日)、投資銀行のゴールドマンサックス(17日)やモルガン・スタンレー(18日)、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(18日)、金属大手のアルコア(18日)、複合企業のゼネラル・エレクトリック(20日)などの決算も控えている。アルコアは、中国からの輸入品に対する関税賦課やロシアの同業UCルサールに対する制裁が業績にどのような影響を与えると考えているのか確認したい。

経済指標では、4月ニューヨーク連銀製造業景気指数(16日)、3月小売売上高(16日)、4月NAHB住宅市場指数(16日)、3月住宅着工・建設許可件数(17日)、3月景気先行指数(19日)などの発表が予定されている。16日には中国の1-3月期GDP、18日にはFOMCでの基礎資料となる地区連銀経済報告(ベージュブック)の発表も予定されている。NAHB住宅市場指数が昨年12月に記録した18年ぶりの高水準から3ヶ月連続で低下しており、長期金利の上昇や税制改革による住宅関連指標への影響に注意が必要だ。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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