【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):すかいらーく、任天堂、楽天
すかいらーく <日足> 「株探」多機能チャートより
すかいらーく<3197>は4日続伸。前週末6日の取引終了後に発表した3月度のIRレポートで、既存店売上高が前年同月比2.5%増となり、6カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。土曜日の日数が前年より1日多く、平年より気温が高く天候が良好であったことに加えて、「ガスト」で3月8日から「チーズIN399」フェアを実施したことや、「バーミヤン」で3月上旬に放映されたテレビ番組によるパブリシティ効果があったこと、さらに、29店舗でリモデルを実施したことなどが寄与した。
■アズビル <6845> 4,900円 +85 円 (+1.8%) 本日終値
アズビル<6845>は一段高期待が強い。同社は中大型ビルの空調制御システムでシェア8割を誇る。首都圏での建設ラッシュを背景にビルの空調や照明設備を制御するビルディングオートメーション(BA)事業が好調。工場の機械やセンサーを制御するアドバンスオートメーション(AA)事業も伸びている。18年3月期の連結営業利益は235億円の予想だが、市場には245億円(前の期比22%増)前後へ増額観測がある。19年3月期の同利益は270億円(前期推定比10%増)と連続最高益予想が出ている。半導体業界などの積極的な設備投資もAA事業の追い風となる。
■任天堂 <7974> 45,520円 +390 円 (+0.9%) 本日終値
任天堂<7974>は売り買い交錯。やや買い優勢の展開だが、売買代金では前引け時点でマネックスグループ<8698>をおさえ東証1部上場企業トップとなる相変わらずの人気。米国株の波乱で輸出株には不利な流れにあるが、「同社株は電機や機械セクターなどのように(業績が)世界景気と直接連動しやすい銘柄ではないので、その分売り圧力は弱い」(国内準大手証券)という。「ニンテンドースイッチ」とその関連ソフトの好調が続いており、為替の影響は注視されるものの、19年3月期についても18年3月期の大幅増益に続き、増益基調に変化なしとみられている。
■技研製作所 <6289> 2,762円 -175 円 (-6.0%) 本日終値 東証1部 下落率8位
技研製作所<6289>は大幅続落。6日の取引終了後に発表した第2四半期累計(17年9月~18年2月)連結決算が、売上高139億4800万円(前年同期比1.0%増)、営業利益31億6700万円(同2.1%減)、純利益22億200万円(同5.8%減)と営業減益となったことが嫌気された。海外における圧入工法の認知度の高まりから、特にアジア地域向け建設機械が伸長し売上高は増加したが、人件費の増加など販管費が膨らみ利益を圧迫した。なお、18年8月期通期業績予想は、豪Jスティール・グループの買収効果で売上高を275億円から290億円(前期比11.7%増)へ上方修正したが、営業利益58億円(同13.2%増)、純利益40億円(同8.9%増)は従来見通しを据え置いた。
■マースエンジニアリング <6419> 2,374円 -98 円 (-4.0%) 本日終値
マースエンジニアリング<6419>が3日続落。前週末6日の取引終了後、集計中の18年3月期の連結業績予想について、売上高が従来予想の250億円から234億円(前の期比6.7%減)へ、営業利益が40億円から34億5000万円(同20.0%減)へ、純利益が27億円から25億5000万円(同29.5%減)へ下振れたようだと発表しており、これを嫌気した売りが出たようだ。アミューズメント関連事業の主な販売先であるパチンコ業界は、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(IR推進法)」施行に伴うのめり込み防止対策の検討や、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」により、今後の見通しに先行き不透明があり、当初見込んでいた周辺設備の更新需要が本格的な回復には至らなかったことが要因としている。
■楽天 <4755> 828.7円 -24.4 円 (-2.9%) 本日終値
楽天<4755>が続落し年初来安値。総務省の電波監理審議会は6日、同社への周波数割り当てを認め、NTTドコモ<9437>やKDDI<9433>、ソフトバンクグループ<9984>に次ぐ「第4の携帯電話事業者」として認められた。同社は、19年にサービスを開始する予定。ただ、同社の株価は昨年夏場以降、一貫した下げを続けている。携帯電話事業に向け設備投資のために約6000億円の資金調達が見込まれているが、資金負担増による財務体質の悪化を警戒する売りが続いている。
■サムシング <1408> 569円 +80 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値
サムシングホールディングス<1408>がストップ高。同社は住宅用の地盤調査・改良を手掛けるが、6日取引終了後、ITコンサルティング会社のITbook<3742>と経営統合することを発表。10月1日付で共同持ち株会社を設立する予定で、これがポジティブサプライズとなった。なお、これを受けてITbookも買い優勢でスタートしている。
株探ニュース