【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ラクオリア、オプトラン、大塚HD
ラクオリア <日足> 「株探」多機能チャートより
ラクオリア創薬<4579>は高い。この日正午ごろ、EAファーマ(東京都中央区)との共同研究でマイルストン達成に伴う一時金の受領が確定したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ラクオリア創薬とEAファーマは、消化器領域における新薬の創出を目指し、12年10月に共同研究契約を締結。同研究は17年4月に満了になったが、EAファーマで共同研究の結果創出された化合物の研究開発が継続しており、この日、共同研究契約に基づいた一定のマイルストンを達成したことが通知されたという。これに伴いラクオリア創薬では、マイルストン達成に伴う一時金を受け取り、18年12月期業績に計上することになるが、業績予想には織り込み済みとしている。
■イオンファンタジー <4343> 5,120円 +100 円 (+2.0%) 本日終値
23日、イオンファンタジー <4343> が18年2月期の連結経常利益を従来予想の45.5億円→55.9億円に22.9%上方修正。増益率が30.1%増→59.8%増に拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期業績の上方修正は昨年9月に続き、2回目。国内でクレーンゲームやメダルゲームの好調が継続したことに加え、中国・アセアン事業の業績が上向いたことも上振れの要因となった。業績好調に伴い、前期の年間配当を従来計画の32円→41円(前の期は31円)に増額修正したことも支援材料となった。
■オプトラン <6235> 3,000円 +52 円 (+1.8%) 本日終値
23日、東証がオプトラン <6235> を26日売買分から貸借銘柄に選定すると発表したことが買い材料視された。日証金も26日約定分から貸借銘柄に追加すると発表しており、流動性の向上による売買活発化を期待する買いが向かった。
■ファンケル <4921> 3,565円 +60 円 (+1.7%) 本日終値
ファンケル<4921>は反発。23日の取引終了後に発表した中期経営計画で、最終年度である21年3月期に売上高1260億円(18年3月期予想1075億円)、営業利益126億円(同77億円)を目指すとしたことから、意欲的な中計との評価が高まったようだ。新たなターゲット層の開拓を目的に、ターゲット別にブランド体系を構築し、多角化を図るほか、海外事業の本格的成長を目指すとしている。
■大塚ホールディングス <4578> 5,128円 +81 円 (+1.6%) 本日終値
大塚ホールディングス<4578>が反発。同社は23日、成人の多剤耐性結核治療薬「デルティバ錠」(一般名「デラマニド」)が、中国国家食品薬品監督管理総局から製造販売承認を取得したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。大塚製薬が創製したデラマニドは、成人の多剤耐性肺結核患者に対する治療レジメンとの併用薬として、14年4月に欧州医薬品庁より販売承認を取得(日本は14年7月に承認済み)。また、同じく14年には世界保健機関(WHO)からその使用指針が発行ている。さらに15年にはWHOが発行する必須医薬品リストにも収載され、70を超える国々で使用が進められている。中国は結核患者数で世界3位であり、推定7万3000人が多剤耐性肺結核に罹患しているとされていることから、今回の承認で業績への貢献が期待されている。
■生化学工業 <4548> 1,905円 +7 円 (+0.4%) 本日終値
生化学工業<4548>は小幅反発。同社は23日取引終了後、腰椎椎間板ヘルニア治療剤「ヘルニコア椎間板注用1.25単位」(一般名:コンドリアーゼ、開発コード:SI-6603)の国内での製造販売承認を厚生労働省から取得したと発表した。 この薬剤は、コンドリアーゼを有効成分とする新規の腰椎椎間板ヘルニア治療剤。国内初となる椎間板内に直接注射する治療剤であり、全身麻酔の必要もなく、手術療法と比較して患者への身体的侵襲が小さいという特徴がある。
■リコー <7752> 1,043円 -42 円 (-3.9%) 本日終値
リコー<7752>は大幅安。23日取引終了後、18年3月期の連結業績予想の修正を発表。営業損益を200億円の黒字から1600億円の赤字(前期338億8000万円の黒字)へ、最終損益を収支均衡から1700億円の赤字(同34億8900万円の黒字)へ下方修正しており、これがネガティブサプライズとなった。米国販売会社が2008年に買収した会社の固定資産の減損損失を1400億円計上することに加え、14年に買収した米ITサービス企業などでも減損損失を合計約400億円計上することが影響した。
■オークワ <8217> 1,064円 -25 円 (-2.3%) 本日終値
オークワ<8217>は続落。前週末23日の取引終了後、集計中の18年2月期連結業績について、売上高が従来予想の2700億円から2686億円(前の期比0.1%減)へ、営業利益が29億円から21億円(同31.1%減)へ、純利益が15億円から10億円(同32.2%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、これを嫌気した売りが出た。スーパーマーケット事業で既存店売上高が計画を下回ったことに加えて、総菜食品工場の稼働や大型改装、人件費の上昇などが利益を圧迫したとしている。また、和歌山県田辺市の土地譲渡などで減損損失を計上することも最終利益を押し下げた。
株探ニュース