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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ディスコ、花王、野村

ディスコ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ディスコ <6146>  25,260円  +240 円 (+1.0%)  本日終値
 ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>などが上昇。前日急反発した東京エレクトロン<8035>は利益確定売りに小安いものの総じて半導体製造装置関連株に買いが厚い。前日の米国株市場では半導体関連株が買われ、特に半導体製造装置を手掛けるアプライドマテリアルズは前日比4%超の上昇と上げ足が目立った。半導体需要は世界的に旺盛で、米国ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が2001年以来の最高値を更新するなど見直し買いに弾みがついている。これを受けて東京市場でも同関連株に押し目買いの動きが強まった。

■花王 <4452>  7,948円  +55 円 (+0.7%)  本日終値
 花王<4452>は全般軟調相場のなか3日続伸。7800円近辺で収れんする5日・25日移動平均線を挟んでのもみ合いが続くが、目先ディフェンシブ銘柄としての側面が評価され買い板が厚くなっている。紙おむつ「メリーズ」が好調なほか、洗顔料「ビオレ」も収益に貢献しており、営業利益は前期の2ケタ増益に続き、18年12月期も増益基調が続く見通しにある。中長期的な成長シナリオも明確で、2030年までに売上高2兆5000億円、営業利益率17%達成を目指している。

■野村ホールディングス <8604>  634.5円  +2.4 円 (+0.4%)  本日終値
 野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>など証券株が全般軟調相場のなかで総じて強い動きをみせた。地合いが悪いにもかかわらずやや違和感もあるが、市場では「今週はメジャーSQ算出を前に先物主導でボラティリティが高まっている。上下に値動きが荒くなれば全体商いも自然と盛り上がってくることになり、手数料増加が収益面で追い風となると解釈されている」(国内ネット証券大手)としている。もっとも消去法的な買いで物色の勢いは弱く、これも今の投資家心理を反映しているといえる。

■RSテクノ <3445>  6,880円  -1,290 円 (-15.8%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 6日、RS Technologies <3445> が122万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限24万2000株の第三者割当増資を実施するほか、既存株主による39万8000株の株式売り出しを行うと発表したことが売り材料視された。新株発行が最大で発行済み株式数の約13%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は3月13日から15日までのいずれかの日に決定。最大で約105億円の調達資金については、借入金返済や設備投資資金などに充てる。

■クレスコ <4674>  3,225円  -440 円 (-12.0%)  本日終値  東証1部 下落率5位
 クレスコ<4674>が急落。大和証券は6日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」へ引き下げた。目標株価は5530円から3810円に見直した。第3四半期(10~12月)の連結営業利益は前年同期比5%増にとどまった。利益の伸び悩みは、人件費増加などの要因が大きいとみられている。これを受け、同証券では18年3月期の業績予想を従来の32億2000万円から31億円(会社予想30億円)に見直した。19年3月期の同利益は36億円3000万円から32億7000万円に修正した。19年3月期はシステムエンジニアなど開発リソース拡充の場固めの年とみている。

■昭和電工 <4004>  4,545円  -290 円 (-6.0%)  本日終値
 6日、昭和電工 <4004> が海外募集による600万株の自己株処分を実施すると発表したことが売り材料視された。処分株式数は発行済み株式数の約4%となり、株式の需給悪化が懸念された。処分価格は5日終値4835円に対し6.02%ディスカウントされた4544円。

■任天堂 <7974>  46,100円  -1,420 円 (-3.0%)  本日終値
 任天堂<7974>が反落。今週初めに約2500円幅の急落をみせた後、前日は1400円高と切り返したが、きょう改めて売り直される展開。同社株は日経225種採用銘柄ではないが、売買代金は東証1部で群を抜いており、方向感の定まらない全体相場をそのまま反映するような足取りだ。「ニンテンドースイッチ」の売り上げは関連ソフトも含め依然として好調で同社の収益を押し上げるが、「足もと外国為替市場でドル安・円高が再び急速に進行していることが嫌気されている」(準大手証券)。ドル・円相場は1ドル=105円台半ばまで円高が進行しており、輸出セクターには逆風が強い。

■新日鐵住金 <5401>  2,347円  -52.5 円 (-2.2%)  本日終値
 新日鉄住金<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株が総じて安い。トランプ米大統領が前日、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限は日本も対象国とする方針を明らかにしたことが一部メディアを通じて伝わり、これが嫌気される形となった。ここまで市場では輸入制限の対象国として日本は外れる可能性も意識されていただけに、関連銘柄の株価にはネガティブに作用した。

■三菱UFJ <8306>  715.7円  -14.5 円 (-2.0%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>がいずれも反落。ここ米10年債利回りは上昇基調を強めているが、最近は米長期金利の上昇がリスクオフ相場の象徴のようになっていたこともあり、メガバンクにとっても運用利ザヤの拡大というプラス材料として作用しにくくなっている。大手銀行株の下落は株式需給面でも個人の信用余力の低下を招き、全体相場の活力を奪っている。三菱UFJは26週移動平均線を大きく下に抜けており、中期波動でも下降転換を示唆している状況。当面は米大手金融株の動きを横目に底入れの機をうかがう展開となる。

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