【特集】3月期末へラストスパート、“高配当&増益”銘柄に照準 <株探トップ特集>
3月期末まで1ヵ月余り、高配当利回りかつ増益予想の銘柄で“ダブルメリット”を狙いたい。
―再び回復2万2000円台、「配当+値上がり益」両取り候補リストアップ―
週明け26日の東京株式市場は、前週末の米株式市場でNYダウ平均株価が大幅高となったことなどを好感して買い優勢の展開となり、日経平均株価は前週末比260円85銭高の2万2153円63銭と大幅続伸した。そこで今回は、3月期末まで1ヵ月余りとなったこの時期を捉えて、ここから配当と値上がり益の両方の獲得が狙える“高配当利回り(期末一括配当)・増益予想”の銘柄に照準を当てた。
●奥村組、土木事業および建築事業の売上総利益率が改善
奥村組 <1833> は8日、18年3月期通期の連結利益予想の上方修正を発表した。経常利益を149億円から162億円(前期比20.4%増)へ、最終利益を128億円から136億円(同0.1%減)へそれぞれ増額した。売上高は2250億円(同10.8%増)で据え置いた。土木事業および建築事業の売上総利益率の改善に伴う売上総利益の増加などにより、通期の利益予想を上方修正した。土木事業および建築事業の売上総利益率は13.0%(土木14.6%、建築12.0%)となる見込みだ。前回発表時点の予想は12.3%(土木13.4%、建築11.7%)だった。
●Aエステール、宝飾品事業での自社製品の原価低減が寄与
宝飾品の生産から販売まで一貫体制で手掛けるAs-meエステール <7872> は13日、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を318億5000万円から324億4000万円(前期比0.4%減)へ、経常利益を13億2000万円から15億9000万円(同23.1%増)へ、最終利益を5億500万円から8億7000万円(同99.5%増)へそれぞれ増額した。売上高では、今期ヴィレッジヴァンガードコーポレーション <2769> [JQ]のフード事業を吸収合併してスタートした飲食店事業および食品販売事業の寄与が増加の主な要因。営業利益および経常利益については、主に宝飾品事業での自社製品の原価低減と不採算店舗の圧縮による販売費の減少が寄与する見込みだ。
●チノー、計測機器の受注好調を受け利益を上方修正
温度制御主体の計測器専業メーカーのチノー <6850> は9日、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を195億円から200億円(前期比7.7%増)へ、経常利益を8億9000万円から11億6000万円(同82.1%増)へ、最終利益を5億円から6億5000万円(同74.3%増)へそれぞれ増額した。売上高は足もとの受注状況を踏まえ前回予想から増加する見込み。利益面では、事業環境改善に加えて収益性拡大などに向けた取り組みが貢献している。
●北沢産、食品スーパー向けの厨房機器の販売拡大
業務用厨房機器大手の北沢産業 <9930> が9日に発表した18年3月期第3四半期累計(17年4-12月)の連結決算は、売上高は129億3000万円(前年同期比1.6%増)、経常利益は3億7900万円(同20.7%増)、最終利益は3億2200万円(同73.1%増)となった。中食需要が拡大するなか、食品スーパー向けの厨房機器の販売が伸びているほか、訪日外国人観光客増加を背景としたホテル関連で需要を捉えている。年5円配当を実施しながらも、PBR0.7倍台と株価指標面での割安感が強い。
◆主な3月期末一括高配当利回り好業績銘柄◆
配当 経常
銘柄 <コード> 利回り 増益率 株価 PER
三井松 <1518> 2.61 87.7 1530 16.7
長谷工 <1808> 2.53 6.9 1584 7.1
奥村組 <1833> 3.57 20.4 4710 13.8
ハードオフ <2674> 3.46 8.9 1157 14.9
トーメンデバ <2737> 2.40 18.3 2915 13.2
クラボウ <3106> 1.96 6.4 358 17.0
ダイオーズ <4653> 1.80 19.9 1335 15.1
ナカヨ <6715> 2.92 2.6倍 2055 10.3
チノー <6850> 2.09 82.1 1676 21.8
白銅 <7637> 2.53 27.3 2493 15.9
Aエステール <7872> 2.45 23.1 979 12.2
シナネンHD <8132> 2.78 11 2702 12.8
進学会HD <9760> 2.47 4.5 608 22.9
ヤマダ電機 <9831> 2.61 26.1 690 11.8
北沢産 <9930> 1.39 42.9 359 16.7
※株価は26日終値(単位:倍、%、円)
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