【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):トヨタ、しまむら、すららネット
トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>など自動車株は買い優勢の展開。前週末の米国株市場ではNYダウやナスダック指数など主要指数が大幅高に買われ、国内外投資家のリスク許容度が改善しているほか、外国為替市場では1ドル=107円近辺の動きとひところのドル安・円高懸念が後退しており、これを背景に物色資金が流入した。ただ、各社の今期想定為替レートよりは依然として円高水準にあり、引き続き警戒ムードもくすぶっている。目先値ごろ感を背景に短期リバウンドを狙った買いが入る一方で、機関投資家による期末を控えた持ち高調整の売り圧力などが上値を押さえているもよう。
■北海道電力 <9509> 637円 -14 円 (-2.2%) 本日終値
北海道電力<9509>は反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で、投資判断を「オーバーウエート」から「ニュートラル」とし、目標株価を1050円から760円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。燃料費が同証券の従来弊社予想よりも高い水準にあると推定されることに加えて、中期的な燃料費削減の見通しが不透明であることから、18年3月期の経常利益予想を247億円から140億円へ、19年3月期を同253億円から202億円へ、20年3月期を同279億円から197億円へそれぞれ下方修正したことが要因としている。
■しまむら <8227> 12,740円 -190 円 (-1.5%) 本日終値
しまむら<8227>は反落。前週末23日の取引終了後に発表した2月度(1月21日~2月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比3.8%減と6カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。2月度は、気温が平年より低かったことで冬物の処分は進んだが、全体的に冬物の在庫が少なかったことや、北陸を中心とした大雪の影響で休業や営業時間短縮があったことが響いた。なお、昨年3月度からの累計では、既存店売上高は前年同期比3.0%減となり、全店売上高は1.3%減となった。
■ワイエスフード <3358> 445円 +80 円 (+21.9%) ストップ高 本日終値
ワイエスフード<3358>がストップ高。同社は豚骨ラーメン店をチェーン展開するが、時価総額は20億円弱で値動きが軽く投機性の強い個人投資家資金が折に触れ流入する。株価は1月下旬に200円台から800円台に短期間で大化けした経緯がある。この時は、同社の業務提携先の株主に旧村上ファンドの関係者が運営するファンドと同名の株主が入っていたことが、急騰劇の引き金となった。その後は信用規制や業績下方修正を背景に株価は急落したが、300円台半ばで売りをこなし切り底値もみ合いに移行していた。大幅な調整で値ごろ感が意識されていたところに、前週20日付で規制(日々公表)が解除されたこともあって、再び投機資金の食指を動かした格好となった。
■シーズメン <3083> 624円 +100 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値
シーズメン<3083>はストップ高。前週末23日引け後にカイカ<2315>およびカイカ子会社で仮想通貨関連事業を手掛けるCCCTと資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなった。ECサイトのシステム開発や仮想通貨での決済、ブロックチェーンを活用した顧客管理などを検討する。また、CCCTなどを引受先とする102万5000株の第三者割当増資を実施する。発行価格は475円で、調達する約4億7000万円は仕入れ代金の支払いなどに充てる方針。
■アトミクス <4625> 955円 +150 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値
アトミクス<4625>がストップ高。午後2時ごろ、18年3月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。毎年3月31日時点で10単元(1000株)以上を保有する株主に対して、保有期間に応じて、1年以上3年未満でクオカード3000円分、3年以上で同5000円分を贈呈するとしている。なお、導入初回時に限り、保有期間が1年未満の株主にも同3000円分を贈呈するとしている。
■アクシーズ <1381> 5,240円 +700 円 (+15.4%) ストップ高 本日終値
アクシーズ<1381>がストップ高カイ気配。同社は23日の取引終了後、日本ハム<2282>との資本・業務提携を発表したことが好感された。両社は鶏肉製品の供給を中心に取引関係があり、この資本・業務提携により、さらなる協力体制の構築と深化を図る。日ハムはアクシーズの50万株(発行済み株式数の8.90%)を取得する予定だ。また、アクシーズは同日、91万6000株の株式売り出しを発表した。同時にオーバーアロットメントによる上限5万3400株の売り出しも実施する。株式売り出しの配分先には、日ハムと鹿児島銀行が指定されている。売出価格は3月5日から8日のいずれかの日に決定する。
■すららネット <3998> 5,620円 +705 円 (+14.3%) ストップ高 本日終値
すららネット<3998>が前週末に大幅高したのに続き、この日もストップ高まで買われた。政府が23日、タブレット端末などで利用できる「デジタル教科書」を正式な教科書と位置づける学校教育法改正案を閣議決定したことが引き続き材料視視された。現行法は、授業で紙の教科書を使用しなければならないと定めており、デジタル版は副教材扱いとなっている。改正法ではデジタル教科書を正式な教科書と位置づけ、使用の前提となるタブレット端末の普及や校内での無線LANの整備も進める方針。通常国会での成立を目指しており、小学校で次期学習指導要領が全面実施される20年度からは本格的に学校現場で活用が進められるようだ。これを受けて、eラーニングによる教育サービスを提供する同社や、学校現場向けICT事業を幅広く展開するチエル<3933>には買いが集中しており、この日も買いが継続している。また同じく教育ICT関連銘柄として内田洋行<8057>、テクノホライゾン・ホールディングス<6629>、スターティア<3393>などにも買いが入った。
●ストップ高銘柄
マネーフォワード <3994> 4,705円 +700 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
ドミー <9924> 1,499円 -400 円 (-21.1%) ストップ安売り気配 本日終値
アークコア <3384> 410円 -100 円 (-19.6%) ストップ安売り気配 本日終値
以上、2銘柄
株探ニュース