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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ハナツアーJ、平和、TBSHD

平和 <日足> 「株探」多機能チャートより
■ハナツアーJ <6561>  3,470円  +360 円 (+11.6%)  本日終値
 HANATOUR JAPAN<6561>が反発。日本政府観光局(JNTO)が21日の取引終了後に発表した1月の訪日外客数(推定値)が前年同月比9.0%増の250万2000人となり、1月として過去最高を記録したことで、インバウンド専門の旅行会社である同社にも業績への寄与が期待されたようだ。JNTOによると、昨年は1月末にあった春節(旧正月)休暇が今年は2月となったことで、中華圏の国や地域などでは訪日者数が伸び悩んだが、韓国や豪州は単月として過去最高を記録したという。親会社が韓国最大の旅行会社で、取扱旅行客の多くが韓国からの訪日客である同社には業績へのプラス効果が大きとの見方が強まっている。

■東洋炭素 <5310>  3,985円  +380 円 (+10.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 東洋炭素<5310>が急騰、昨年来高値を更新した。株価は2月上旬に大きく調整を入れたが、16日以降は一変して上げ足を加速した。電気自動車(EV)の普及に絡み、近年急速に成長過程にある「パワー半導体」市場が注目されている。シリコンよりも耐圧、高速・高温動作などで優位性を持つ炭化ケイ素(SiC)製品の量産に取り組む企業が多いなか、同社はSiCウエハーの平坦表面技術を開発するなど同分野での技術力に定評がある。2020年にも同ウエハーの量産を開始する方針にあり、関連有力株として注目度が高まっている。

■平和 <6412>  2,285円  +169 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 平和<6412>は大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が21日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を1850円から2600円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、1月末発表のパチスロ機の規制緩和効果で、19年3月期以降の業績予想を営業利益で123億円から183億円に大幅に上方修正しており、特に遊技機事業の利益構成比が急速に上昇すると予想。また、19年3月期以降の同社の収益構造は、従来想定のゴルフ事業中心から、遊技機事業とゴルフ事業の2本柱に変わり、20年3月期営業利益も131億円から262億円に上方修正した。パチスロ規制緩和効果による19年3月期と20年3月期の大幅増益シナリオはまだ株価に織り込まれていないと指摘している。

■アダストリア <2685>  2,410円  +169 円 (+7.5%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 アダストリア<2685>が大幅続伸。21日に代表取締役の異動を発表。創業者で代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)の福田三千男氏が代表取締役会長兼CEO兼社長に就任する。代表取締役最高執行責任者(COO)の松下正氏は取締役となり、5月には任期満了で取締役も退任する。市場では、創業者の完全復帰とみており、その実行力による業績回復期待が出ている。

■TBSHD <9401>  2,491円  +166 円 (+7.1%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 TBSホールディングス<9401>が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が21日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を2860円から3250円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、同社株価は、株式市場低迷の影響などで1月5日の年初来高値2920円から約20%下落したが、19年3月期以降の新しい収益予想はまだ株価に織り込まれていないと指摘。従来想定を上回るサボリーノ関連商品の拡販や、視聴率の上昇によるスポット・タイム合計売上高予想の増額などで、同証券では22年3月期まで5期連続で営業増益が続くとみており、営業利益の伸び率予想を19年3月期30.1%増(従来10.0%増)、20年3月期18.8%増(同13.4%増)、21年3月期11.5%増(同7.7%増)、22年3月期9.4%増(同5.8%増)と従来比で拡大すると予想している。

■シグマクシス <6088>  1,682円  +96 円 (+6.1%)  本日終値
 シグマクシス<6088>が全体下げ相場に逆行し、大幅高に買われ昨年来高値を更新した。同社は三菱商系の経営コンサルティング会社で、戦略立案やシステム開発、業務効率化など一貫した支援業務を手掛けるが、特に人工知能(AI)を活用したノウハウを駆使して業界の需要を取り込むことに成功している。現在米国では“AIの民主化”という概念が浸透しており、誰もが恩恵を共有できるという目標に向かって、マイクロソフトやグーグル、アマゾン・ドット・コム、エヌビディアといった有力企業がしのぎを削っている。同社はこの流れに沿う日本企業の一角として注目される。18年3月期第3四半期累計(17年4~12月)の連結営業利益は前年同期比53%増の8億600万円と好調で、足もとの好業績を評価する買いも流入した。

■ソラスト <6197>  2,900円  +147 円 (+5.3%)  本日終値
 ソラスト<6197>が3日続伸。21日の取引終了後に発表した1月介護サービス利用状況で、訪問介護利用者数が前年同月比23.2%増、デイサービス利用者数が同84.4%増となり、高水準の増加が続いていることが好感された。昨年10月にベストケア、11月に日本ケアリンクを子会社化したことで成長が加速しているもよう。また入居率も、有料老人ホーム94.3%(前年同月98.3%)はやや悪化したが、グループホーム98.0%(同97.5%)、サービス付き高齢者向け住宅92.7%(同92.0%)と改善している。

■セイノーHD <9076>  1,865円  +86 円 (+4.8%)  本日終値
 セイノーホールディングス<9076>が大幅続伸。SMBC日興証券が21日付で、投資評価を新規「1」、目標株価2200円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、17年に「宅配クライシス」として認識された、宅配業界の需給逼迫や運賃改善の流れは、トラック業界や引っ越し業界にも波及すると予想しており、大手トラック事業者として同社も運賃是正を進めやすい環境にあると指摘。同社の18年3月期上期における運賃は前年同期比0.8%増だったが、19年3月期の運賃上昇幅は3%程度まで拡大し、運賃是正のモメンタムは、株式市場の見方以上に加速すると予想している。また、同証券では18年3月期営業利益を会社予想の280億円を上回る300億円と予想。さらに運賃是正の効果として、19年3月期を同340億円、20年3月期は同380億円と2ケタの利益成長を見込んでいる。

■ペッパーフードサービス <3053>  5,000円  +230 円 (+4.8%)  本日終値
 ペッパーフードサービス <3053> が大幅続伸。株価は上場来高値8230円をつけた昨年10月30日を境にマイナス基調となり2月6日に4020円まで下落したが、好決算を評価材料に5000円台復帰をうかがう展開となっている。14日に発表した18年12月期の連結決算は経常利益が前期比73.9%増の40.3億円に拡大し、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は立ち食い店「いきなり!ステーキ」の出店を加速し、新たに200店舗をオープンする計画だ。そのほか、21日にはカルビー <2229> が「ポテトチップス厚切り いきなり!ステーキ味」を26日に発売すると発表。肉マネークーポンを使ったキャンペーンを実施するとしており、これも株価を刺激しているもよう。

■フィックスターズ <3687>  8,220円  +370 円 (+4.7%)  本日終値
 フィックスターズ<3687>が大幅続伸で上場来高値を更新。量子コンピューターで世界初の商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携関係にあり、量子コンピューター採用に前向きな企業を対象に導入支援事業を展開している。18年9月期は営業利益段階で前期比5.4%増の8億8000万円を見込むが保守的で、これに上乗せされる公算が大きい。3月末の株主を対象に1対5株の株式分割を実施することで、今後権利取りの動きが加速する可能性も意識されている。

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