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【市況】米国がSQでアク抜けなら打診買い入りやすい【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

15日の日経平均は4営業日ぶりに反発。310.81円高の21464.98円(出来高概算15億7000万株)で取引を終えた。米国では長期金利の上昇でJPモルガンやゴールドマンサックスなどの金融関連企業が軒並み買われたほか、半導体関連が堅調な相場展開になっており、自律反発とは言え、センチメントを明るくさせた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比315円高の21495円となるなか、21300円を回復して始まった日経平均は、その後21500円を回復する局面をみせている。ただし、これまで同様、5日線が上値抵抗として意識されており、その後は同線を挟んだこう着となっている。円相場が1ドル106円半ばと円高に振れて推移していることも手掛けづらくさせていたであろう。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めていた。セクターでは保険、精密機器、サービス、非鉄金属、証券、その他製品、電気機器、機械が堅調。一方で電力ガス、繊維、陸運、水産農林、石油石炭が冴えなかった。インデックスに絡んだ商いが中心となり、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、リクルートHD<6098>がけん引。

日経平均は5日線を挟んでの攻防となったが、自律反発の域は脱していないため、シグナル好転には見極めが必要であろう。米国での金融株や半導体関連の上昇が安心感につながっているが、個別では直近の大幅な調整に対する小幅なリバウンドにとどまっている。任天堂<7974>、ソニー<6758>などが25日線を突破してくるようであれば、リバウンド機運が高まってくる可能性はありそうだ。NYダウ先物は100ドル高程度で推移しており、今晩の米国市場の上昇が期待される。引き続き金融や半導体関連の上昇が続くようだと、やや積極的なリバウンド狙いの流れになる可能性はあるだろう。

ただし、円相場が106円を下回ってくるようだと、業績上振れ期待の後退からリバウンド機運を冷ますことは警戒される。また、引き続きVIX指数連動のデリバティブによる影響も忘れてはいけないだろう。米国では週末がオプションの決済日になるため、アク抜けを想定するならば、打診買いは入りやすい。(村瀬智一)

《AK》

 提供:フィスコ

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