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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「日米とも調整、戻りに注視」

株式評論家 富田隆弥

◆1月31日夜は雲も取れ、スーパームーンが赤く染まるという「皆既月食」に見とれてしまった。そういえば、その31日に日経平均株価は6日続落、2万3092円安値を付けたが、満月を転換日として切り返すことできるのだろうか。

◆高値圏での乱高下が想定されるところだが、 NYダウ為替、長期債利回りなど気掛かりなポイントも出てきており、切り返しても次はすぐに「節分」で高値を意識することになるかもしれない。

◆年初から快調に高値を伸ばす「NYダウ」。1月26日に2万6616ドルまで伸ばしたが、さすがに1月終盤となって調整らしい調整を入れる。30日の安値2万6028ドルまで2日間で600ドル近く下落したが、調整としては25日移動平均線(2万5638ドル)近辺まで下げてもおかしくなく、そこまでなら上昇基調も変わらない。

◆ただし、これまでNYダウはテクニカル指標の過熱をあざ笑うように上げ続けてきた。年初から7.67%も上げ、日足、週足、月足の波動はいずれも三波~五波を描き、直近は腰を伸ばすように上昇を加速させ、乖離率やRCI、RSIなどのテクニカルは高値ゾーンに張り付いている。米国では一般教書、FOMC、FRB議長交代、雇用統計などのあるタイミングだけに、ここでNYダウは頭打ちしやすく、このまま「本格調整」につながることも否定できない。しばらくは下値抵抗線と重なる25日移動平均線から目が離せないだろう。

◆そして、日経平均は1月23日に2万4129円まで上げたが、その後6日続落で31日には2万3092円まで下げ、25日移動平均線(2万3532円)を割り込んでしまった。短期テクニカル指標が底値となり、ネックラインの2万3000円に迫ったこともあって、2月1日は387円高の2万3486円と反発したが、3分の1戻しに過ぎない。基調を戻すには25日移動平均線の突破や2万4000円大台回復が必要だ。

◆日米とも株価は乱高下しやすいタイミングにあり、25日移動平均線など上下ポイントを注視する局面となる。とくに雇用統計を終えて、パウエル新議長が就任する米国市場(NYダウ)については下値注視が続こう。

(2月1日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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