【市況】前場に注目すべき3つのポイント~ショートカバーを誘う流れに
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:ショートカバーを誘う流れに
■外資系証券の注文動向:差し引き550万株の売り越しとの観測
■前場の注目材料:ソニー、当期益2.8倍に上方修正、ゲームなど好調
■ショートカバーを誘う流れに
24日の日本株市場は買い先行の展開となろう。フランス大統領選挙でEUの枠組みの堅持を前面に掲げるマクロン氏が決選投票に進むことが確実と伝えられたことから、為替市場では安全な資産としてこれまで買われてきた円を売る動きが強まり、円相場はドルやユーロに対し大きく値下がりしている。この流れを受けてシカゴ日経225先物(ドル建て)は現在、19070円まで上げ幅を拡大させる場面をみせており、買い先行の展開になりそうだ。
インデックスに絡んだ資金により大きく値を上げる格好となりそうだが、シカゴ先物にサヤ寄せする格好となれば、ショートカバーを誘う流れになりやすく、上へのバイアスが強まりやすい。先週はこれまで低迷していた輸出関連にも買い戻しとみられる動きが出ていたが、不透明要因が払拭されてくることで、さらなる出遅れ修正への期待も高まる。
一方で、25日には北朝鮮人民軍創軍85周年があり、再び軍事的な挑発に踏み切る可能性に注意は必要である。先週末にはロシア国軍が北朝鮮との国境に向けて装備や部隊を移動させているとの一部報道(大統領府はコメント拒否)もあり、警戒感が高まりそうである。
日経平均は3月からの調整で昨年11月以来の水準まで下げており、いったんはリバウンドが期待されそうだ。とはいえ、週後半から大型連休に入るため、次第に短期的な値幅取り狙いが中心になりやすいと考えられる。決算を手掛かりとした日替わり物色に向かいそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き550万株の売り越しとの観測
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1120万株、買い570万株、差し引き550万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
04月17日(月):150万株の買い越し
04月18日(火):280万株の買い越し
04月19日(水):690万株の売り越し
04月20日(木):60万株の売り越し
04月21日(金):50万株の買い越し
■前場の注目材料
・NYダウは下落(20547.76、-30.95)
・ナスダックは下落(5910.52、-6.25)
・NY原油は下落(49.62、-1.09)
・シカゴ日経225先物(ドル建て)、19070円まで上昇
・仏大統領選、マクロン氏とルペン氏の決選投票へ
・ドル円相場、一時110円台後半に
・中途採用11.8%増、5年ぶり2ケタ上昇に
・米税制改革案26日公表へ
・政府、宇宙ビジネスの参入支援へ
・北朝鮮あす軍創設85年 米への対決姿勢を鮮明に
・米国のドル高是正構想継続
・村田製<6981>、出雲に新棟で188億円投資、スマホ向け需要増対応
・パナソニック<6752>、傘下のパナホームを株式交換方式から公開買い付けに変更
・ソニー<6758>、当期益2.8倍に上方修正、ゲームなど好調
・三越伊勢丹<3099>、会長に赤松氏で多角化路線を修正へ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・10:00 営業毎旬報告(4月20日現在、日本銀行)
<海外>
・特になし
《SK》
提供:フィスコ