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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、米利上げペース加速観測後退によるドル売り継続

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む値動きを予想する。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場の予想通り0.25ポイントの利上げを決定したが、金利見通しを前回12月時と同水準に維持したことから、利上げペース加速観測は後退。目先的にドル売り余地を見極める状況になっている。

前日のNY市場でドル売りが強まった流れを受けて、本日のアジア市場でもドル売りが継続し、ドル・円は一時、約2週間ぶりの安値となる113円16銭まで下落した。日銀が金融政策決定会合で大規模な金融緩和策の維持を打ち出したにもかかわらず、円売り効果は乏しく、ドルの戻りは限定的になっている。そのため、欧米市場では、米利上げペース加速観測後退によるドル売りが続くとみられる。

一方、15日に行われたオランダ総選挙の結果が今朝判明し、ルッテ首相率いる与党・自由民主党が反欧州連合(EU)などを掲げるウィルダース党首の極右・自由党を押さえ、与党体制の維持を決めた。それにより4月のフランス大統領選で極右政党党首が選出されるとの不安はやや和らぎ、ユーロの買い戻しが強まっている。目先は、一段のユーロ買い・ドル売りも見込まれ、ドル・円でのドル売りに波及する可能性も考えられる。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 スイス中銀が政策金利発表(-0.75%に据え置き予想)
・19:00 ユーロ圏・2月消費者物価指数改定値(前年比予想:+2.0%、速報値:+2.0%)
・21:00 英中銀金融政策委員会(政策金利0.25%に据え置き予想)
・21:30 米・2月住宅着工件数(予想:126.4万戸、1月:124.6万戸)
・21:30 米・2月住宅建設許可件数(予想:126.8万戸、1月:129.3万戸)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:24.0万件、前回:24.3万件)
・21:30 米・3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:30.0、2月:43.3)
・23:00 米・1月JOLT求人件数(予想:556.2万件、12月:550.1万件)
・トランプ米政権が予算教書を議会に提出

《SK》

 提供:フィスコ

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