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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~FOMC議事録控え早期利上げ観測への思惑からショートカバーも

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:FOMC議事録控え早期利上げ観測への思惑からショートカバーも
■外資系証券の注文動向:差し引き290万株の買い越し
■前場の注目材料:楽天、1000億円上限とした自社株買い実施


■FOMC議事録控え早期利上げ観測への思惑からショートカバーも

22日の日本株市場は買い先行後は、次第にこう着感が強まりそうである。祝日明けの米国市場ではNYダウが8営業日続伸で連日の最高値更新となった。原油相場の上昇や、近く発表が予定される減税策への期待から終日堅調推移となっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の19445円であり、これにサヤ寄せする格好となろう。円相場は1ドル113円60銭辺りで推移していることも、安心感につながりそうである。ただ、今晩のFOMC議事録の内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいほか、日経平均は上値抵抗として意識されている19500円に接近する局面においては、強弱感が対立しやすいところであろう。

昨日の日経平均は理想的なリバウンドの形となり、通常であればこれまでのもち合いレンジの上限である19500円処の突破を試す展開が意識されてくる。FOMC議事録の公表を前に、3月利上げへの思惑が強まるようだと、ややショートカバーの流れが優勢になりやすいだろう。一方で、トランプ大統領と議会がどのような政策で景気を刺激するのかが不透明なため、政策待ちとなる。そのため、レンジ上限を意識しつつも、こう着感の強い相場展開が続きそうである。

物色の流れとしてはインデックス主導による主力株への買いが先行した後は、次第に個別対応になりそうだ。米国市場ではウォルマートの決算が発表されたが、これまで年末商戦での売上不振に加えて、複数のアナリストが業績見通しや投資判断を引き下げており、小売企業の決算には警戒感が広がっていた。内容は予想を上振れており、過度な警戒感が後退する中、ファーストリテ<9983>などへ資金が向かいやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き290万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り690万株、買い980万株、差し引き290万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

02月15日(水):180万株の売り越し
02月16日(木):130万株の買い越し
02月17日(金):150万株の買い越し
02月20日(月):190万株の買い越し
02月21日(火):330万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは8営業日続伸 (20743.00、+118.95)
・シカゴ日経225先物(19445、+65)
・NY原油は続伸(54.06、+0.66)
・2月ユーロ圏PMI速報値、約3年ぶり高水準
・全国百貨店売上高、前年比1.2%減
・円相場、1ドル113円60-70銭

・かんぽ<7181>、第一生命<8750>、メガソーラーに100億円共同出資
・東芝<6502>、キャノン<7751>へ医療器リース子会社売却へ
・楽天<4755>、1000億円上限とした自社株買い実施
・東レ<3402>、炭素繊維に1000億円大型投資
・コスモエネHD<5021>、キグナスと提携、500給油所に供給

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  営業毎旬報告(2月20日現在、日本銀行)

<海外>
・10:30  中・新築住宅価格(1月)

《SK》

 提供:フィスコ

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