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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):東海カ、日車両、ニプロ

東海カ <日足> 「株探」多機能チャートより
■東海カーボン <5301>  485円  +63 円 (+14.9%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 東海カーボン<5301>が急反発。9日取引終了後に発表した17年12月期の連結業績予想が、売上高890億円(前期比0.5%増)、営業利益52億円(同4.6倍)、純利益70億円(前期79億2900万円の赤字)と大幅増益を見込んでいるほか、年間配当を前期比2円増の8円を予定していることが好感された。足もともで黒鉛電極やファインカーボンなどの販売数量が堅調に推移していることに加えて、カーボンブラック事業で売価改善が進捗したことなどが寄与する。為替の前提は1ドル=105円としている。なお、同時に発表した16年12月期決算は、売上高885億8000万円(前の期比15.5%減)、営業利益11億3100万円(同72.3%減)、最終損益79億2900万円の赤字(前の期24億8400万円の黒字)だった。

■日本車輌製造 <7102>  322円  +41 円 (+14.6%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 日本車両製造<7102>が急伸し、昨年1月4日につけた昨年来高値を約1年1カ月ぶりに更新した。この日朝の複数の報道で、トランプ米大統領が日米首脳会談を前に、日本の新幹線を評価したと報じられており、鉄道車両関連が買われた。報道によると、中国や日本に高速鉄道があるのに対して、米国にはないことに触れ、交通インフラの整備に強い意欲を示したという。これを受けて日車両や近畿車両<7122>、川崎重工業<7012>など鉄道車両関連に買いが入っているほか、日本信号<6741>、京三製作所<6742>、大同信号<6743>、ナブテスコ<6268>など他の鉄道インフラ関連銘柄にも買いが入っている。

■澁谷工業 <6340>  2,655円  +314 円 (+13.4%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 9日、澁谷工業 <6340> が決算を発表。17年6月期上期(7-12月)の連結経常利益が前年同期比2.1倍の32.9億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。柑橘類向け選果選別装置の販売が急拡大したほか、医療機器や半導体製造装置も伸び、15.3%の大幅増収を達成。稼働率の向上による採算改善も増益に貢献した。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の20円→30円(前期は20円)に増額修正したことも支援材料となった。

■タチエス <7239>  2,035円  +205 円 (+11.2%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 9日、タチエス <7239> が決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比2.4倍の89億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。円高で海外販売の円換算売上高が目減りし減収となったものの、主力の自動車シートの量産効果や生産合理化などで採算が改善したことが寄与。為替差損益の改善も利益を大きく押し上げた。業績好調と足元の円安進行を踏まえ、通期の同利益を従来予想の104億円→110億円に5.8%上方修正し、増益率が34.2%増→41.9%増に拡大する見通しとなった。

■ニプロ <8086>  1,354円  +135 円 (+11.1%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 9日、ニプロ <8086> が決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比70.7%増の237億円に拡大して着地したことが買い材料視された。円高や前期末に糖尿病関連製品会社を売却した影響で減収となったものの、医薬品関連事業の収益拡大や売上原価の減少などで大幅増益を達成した。昨年11月以降の円安進行による為替差損の縮小も利益を押し上げた。通期計画の200億円を既に18.5%も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。また、同社は昨年11月に業績を下方修正するとともに配当を16円減額していることから、業績上振れによる配当増額も期待される。

■TOWA <6315>  1,838円  +176 円 (+10.6%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 9日、TOWA <6315> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の21億円→37億円に76.2%上方修正。増益率が0.4%増→76.9%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。中国を中心に半導体製造装置の販売が想定以上に好調だったほか、指紋認証センサー向け金型・装置も伸び、売上が計画を上回ることが利益を押し上げる。

■ハピネット <7552>  1,398円  +118 円 (+9.2%)  本日終値
 9日、バンダイナムコ系の玩具・ゲーム卸最大手のハピネット <7552> が配当増額と株主優待の拡充を発表したことが買い材料視された。17年3月期の年間配当を従来計画の30円→35円(前期は30円)に増額修正した。今年度で玩具卸売業3社の合併から25周年を迎えることを記念して記念配当5円を実施する。また、株主優待制度を拡充し、500株以上保有の株主に追加で「こども商品券」(500株以上保有で2000円分、1000株以上保有で5000円分)を贈呈する。「こども商品券」は百貨店やスーパーの玩具・子供服売場、遊園地の入場券の購入などに使える商品券。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。なお、併せて今期の連結経常利益を12.5%下方修正すると発表したが売り材料視されなかった。

■コスモHD <5021>  1,994円  +158 円 (+8.6%)  本日終値
 9日、コスモエネルギーホールディングス <5021> が決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常損益は500億円の黒字(前年同期は269億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。原油価格の上昇でたな卸資産の在庫評価損益が大きく改善したことが主因。通期計画の530億円に対する進捗率は94.5%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ヨロズ <7294>  1,668円  +120 円 (+7.8%)  本日終値
 9日、自動車足回り部品メーカーのヨロズ <7294> が業績修正を発表。17年3月期の連結最終利益を従来予想の25億円→29億円に16.0%上方修正し、減益率が32.4%減→21.6%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。足元の円安進行などを追い風に海外子会社の業績が想定を上回ることが利益を押し上げる。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の36円→42円(前期は53円)に増額修正したことも支援材料となった。

■ヤマハ発動機 <7272>  2,527円  +181 円 (+7.7%)  本日終値
 ヤマハ発動機<7272>が急反発。9日の取引終了後に発表した17年12月期の連結業績予想で、売上高1兆6000億円(前期比6.5%増)、営業利益1200億円(同10.5%増)、純利益750億円(同18.8%増)と2ケタ営業増益を見込んでいることに加えて、年間配当を前期比5円増の65円と5年連続増配を予定していることが好感された。二輪車販売で前期に落ち込んだインドネシアの回復を見込んでいるほか、生産能力増強などでインドの拡大加速を計画。また、マリン事業の伸長も寄与する見通しだ。想定為替レートは1ドル=110円(前期実績109円)、1ユーロ=115円(同120円)としている。なお、同時に発表した16年12月期決算は、売上高1兆5028億3400万円(前の期比7.9%減)、営業利益1085億9400万円(同16.7%減)、純利益631億5300万円(同5.2%増)だった。

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