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【市況】明日の株式相場見通し=日米首脳会談目前で買い手控え、自動車株の動向を注視

トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
 あす(10日)の東京株式市場は、現地10日に予定されている日米首脳会談を目前にして、一段と買い手控え姿勢が強まりそうだ。外国為替市場では、引き続き円高・ドル安進行懸念がくすぶり続けており、輸出関連の主力銘柄には売りの出やすい地合いとなりそうだ。さらに、9日引け後に東証が発表した2月第1週(1月30日~2月3日)の投資部門別株式売買動向で、海外投資家が3週連続の売り越しとなったことも、投資家心理を後退させる可能性もある。

 市場関係者からは「日米首脳会談では、環太平洋経済連携協定(TPP)が頓挫したことで、日米2国間での新たな経済協議の枠組みが提起されるものとみられる。その際に、日米間の通商問題の象徴として、米国民から分かりやすいかたちで評価を得やすい自動車に関連して日本に注文をつけてくる可能性が指摘されている。これが、トヨタ自動車<7203>など主力自動車株の最近の株価の弱さに表れているのではないか」との見方が出ていた。

 9日の東京株式市場は円高進行などを嫌気して売り先行で始まったが、その後下げ渋りをみせ、日経平均株価は一時、前日終値近辺まで戻す場面もあった。しかし、後場は再び軟化し、日経平均株価終値は前日比99円93銭安の1万8907円67銭と反落した。

 日程面では、1月の企業物価指数に注目。海外では、安倍首相がトランプ米大統領と首脳会談、2月の国際エネルギー機関(IEA)石油市場月報、米1月の財政収支が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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