【通貨】今日の為替市場ポイント:東京市場休場とクリスマス前で主要通貨の為替取引は動意薄か
ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより
22日のドル・円相場は、東京市場では117円41銭から117円75銭で推移。欧米市場でドルは117円88銭まで買われた後に117円27銭まで下落し、117円55銭で取引を終えた。
本日23日のドル・円は、117円台で推移か。東京市場は休場となることやクリスマス前の週末であることから、主要通貨の為替取引は動意薄の状態が続く見込み。
中国国家外為管理局(SAFE)の報道官は22日の会見で「中国は米国債投資を調整する可能性があり、米国債保有の減少は戦術的な動きである」と述べた。同報道官は米国債投資の調整は大規模な資本流出を抑えるための措置であると説明している。
米財務省が15日に発表したデータによると、10月時点で中国の米国債保有額は1兆1150億ドルに減少しており、6年ぶりの低水準となっていた。また、2016年10月までの1年間で中国の保有額は1392億ドル減少していることも判明した。中国は人民元安の進行を阻止するために米国債の売却を進めているが、市場関係者の多くはこの動きはしばらく続く可能性が高いと見ている。
中国が「米国債の売却は戦術的」であると公表していることから、人民元相場の反転が確認されるまで米国債の売却は続く可能性がある。米国債の売却は米長期金利の上昇を促し、米国経済に大きな影響を及ぼす可能性があるが、同時にユーロ圏諸国や日本の長期金利にも影響を与えることが予想されるため、欧州中央銀行(ECB)や日本銀行の金融政策は今後、難しい運営を迫られるかもしれない。
《MK》
提供:フィスコ