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【通貨】今日の為替市場ポイント:イタリア政局不安に対する警戒感でリスク選好の円売り抑制

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

2日のドル・円相場は、東京市場では114円19銭から113円58銭まで下落。欧米市場でドルは114円21銭まで買われた後に113円33銭まで下落し、113円53銭で取引を終えた。

本日5日のドル・円は、113円前後で推移か。4日に行われたイタリア国民投票では、出口調査によると憲法改正に反対する票が上回ったもようだ。イタリアの政局不安に対する市場の警戒感は高まることが予想されており、リスク選好的な円売りは抑制される可能性がある。

イタリアで行われた国民投票は、議会上院の権限を縮小し、原則的に下院の承認だけで法案可決が可能になることの是非を主に問うものだ。市場参加者の多くは、憲法改正は国民投票で否決されると予想しており、レンツィ首相の辞任も想定している。憲法改正が否決された場合、イタリアがユーロにとどまるために必要な措置となる労働市場改革や銀行の不良債権処理の進捗状況に遅れが生じる可能性がある。

ただし、これらの措置は中央集権化を過度に進めるものとして、有権者の間では以前から懸念されていた。同様の懸念はユーロ圏諸国で広がりつつあることから、イタリアでの国民投票の結果はユーロ存続に対する懐疑的な見方を一層強めることになるかもしれない。

《WA》

 提供:フィスコ

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