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【市況】<マ-ケット日報> 2016年11月10日

 10日の市場は日経平均が3日ぶりに大幅反発。終値は前日比1092円高の1万7344円で、今月1日以来の水準まで一気に回復してきた。上げ幅は本年最大。トランプショックで下げるかと思われていた米国株がまさかの大幅高を演じ、円安と相まって日本株の強烈な追い風に。昨日に売り込んだ分の全てを取り戻す棒上げ商状となった。市場は売り方の買い戻しを巻き込みながら、目先的にトランプ新大統領の政策を買う想定外の展開となっている。

 昨日の米国市場はトランプ大統領誕生というまさかの結果にも同氏の政策を評価する買いが入り、ダウ平均は意外にも大幅高を演じる展開となった。一時は300ドルを超える上げ幅を示現するなど2カ月半ぶりの高値をマーク。史上最高値があっという間に目前へ迫っている。トランプ氏が勝利したと報道された時には時間外取引でダウ平均先物が5%も下げていたが、いざ現物市場の取引が始まると下値は限定的で、むしろトランプ新大統領の財政出動、減税、規制緩和を評価する買いが広がっていった。同氏の勝利演説が落ち着いていたことも安心感を呼んだようだ。一方、昨日の下げが結果的に過剰だったことになる東京市場は、寄り付きから強烈な巻き戻しが入り全値戻しを早々に達成。その後もじわりと上値を伸ばすなどトランプショックを打ち消す展開となった。円相場が105円台に戻ったことも効いて再度1万7500円を目指す態勢に。しかし、今後の日本への影響が読みきれず、それ以上の上値追いには慎重とならざるを得ないだろう。(ストック・データバンク 編集部)

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