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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~17000円の攻防へ、中国GDPが突破のきっかけになるか

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:17000円の攻防へ、中国GDPが突破のきっかけになるか
■外資系証券の注文動向:差し引き160万株の売り越し
■前場の注目材料:・三菱重工、大型客船の受注凍結





■17000円の攻防へ、中国GDPが突破のきっかけになるか


19日の日本株市場はこう着ながらも底堅い相場展開が見込まれ、日経平均は17000円の攻防となりそうである。18日の米国市場では決算評価の流れから買いが先行し、NYダウ、ナスダックともに上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高の16945円だった。原油相場の上昇等も材料視されやすく、やや買いが先行しよう。

その後は中国の経済指標の発表待ちとなるが、7-9月の国内総生産(GDP)が発表される。先週は中国経済の回復力が試される中で、貿易統計の弱さが嫌気される場面もみられたこともあり、中国経済の減速懸念が重しになる可能性は警戒されるところ。なお、市場コンセンサスは3四半期連続で6.7%増と予想されているが、李克強首相は「7月から9月は予想よりいい」と述べたとの報道もあり、サプライズへの期待もありそうだ。

また、米国では決算が本格化するなか、インテルは10-12月見通しが慎重だったとして時間外で下落に転じている。これが重しとなるほか、米大統領選の候補者による第3回テレビ討論会も予定されており、方向感を掴みづらくさせよう。日経平均の17000円での心理的な上値抵抗意識もあり、レンジ上限での攻防が意識されやすい。

一方で、米国では予想を上回る決算発表が相次ぎ、年内利上げ観測が高まっている。円相場は円安傾向に振れやすい状況であり、今後本格化する企業業績に対する過度な警戒感を和らげよう。割安銘柄を見直す流れもみられてきており、押し目買い意欲の強さが意識されることになりそうだ。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き160万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1950万株、買い1790万株、差し引き160万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


10月12日(水):570万株の売り越し
10月13日(木):60万株の買い越し
10月14日(金):710万株の売り越し
10月17日(月):40万株の売り越し
10月18日(火):180万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(18161.94、+75.54)
・NY原油は上昇(50.29、+0.35)
・米インテル、慎重見通し受けて時間外で下落
・自社株買い実施額が過去最高
・「超高速取引」 事業者を登録制へ
・自民、税制改正の焦点「酒税」「エコカー」「配偶者控除」
・財務、国交省、公共工事の秋から年度末までの下半期集中を緩和へ
・タイ新国王、月内にも即位
・東芝<6502>、新卒採用再開へ
・シャープ<6753>、17年3月期は400億円程度の黒字を計画
・三菱重工<7011>、大型客船の受注凍結


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・特になし


<海外>
・11:00 中・7-9月期GDP(前年比予想:+6.7%、4-6月期:+6.7%)
・11:00 中・9月鉱工業生産(前年比予想:+6.4%、8月:+6.3%)
・11:00 中・9月小売売上高(前年比予想:+10.7%、8月:+10.6%)

《WA》

 提供:フィスコ

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