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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~決定会合次第だが自律反発を意識したスタンス

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

21日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:決定会合次第だが自律反発を意識したスタンス
■外資系証券の注文動向:差し引き170万株の売り越し
■前場の注目材料:基準地価、商業地が9年ぶりに上昇



■決定会合次第だが自律反発を意識したスタンス


21日の日本株市場は日銀の金融政策決定会合の結果次第ではあろうが、自律反発を意識したスタンスが期待される。基本的には連休の谷間であるほか、日銀の決定会合の結果を受けて荒い値動きになりそうだが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする状況の中では、リスクはとりづらいところである。ただ、FRBに対しては、これまでの米指標やFRB幹部らの講演内容を総合すれば、イエレンFRB議長が9月利上げに踏み切る可能性は低く、サプライズはないとの見方が市場コンセンサスとなろう。

また、日銀の金融政策の「総括的な検証」を巡って、不透明感がくすぶっており、相場の波乱要因になるとみられている。ただし、警戒されるマイナス金利政策に関しては、銀行収益へのリスクからマイナス幅の大胆な深掘りはできないとみられる。今回は、異次元緩和の総括的な検証でひとまず現在の政策が機能していることを強調し、現状維持が見込まれよう。現状維持ではあるが、市場はいったんアク抜けとの見方に向かうことが期待される。

また、昨日は日銀のETF買入れに関して、日経平均型の中止、TOPIX型への移行と予想する向きもあった。この影響から日経平均に対する指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>が大きく売り込まれたとみられていた。歪な状況であることから、TOPIX型への移行については、ポジティブ視されよう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き170万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1000万株、買い830万株、差し引き170万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


9月13日(火):270万株の買い越し
9月14日(水):100万株の売り越し
9月15日(木):100万株の売り越し
9月16日(金):550万株の売り越し
9月20日(火):210万株の買い越し


■前場の注目材料


・NYダウは上昇(18129.96、+9.79)
・NY原油は上昇(43.44、+0.14)
・基準地価、商業地が9年ぶりに上昇
・8月の日本製半導体製造装置のBBレシオ1.18
・欧州勢の株売越額、5ヵ月ぶり高水準


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・日銀金融政策決定会合(最終日)、「総括的検証」結果発表(発表時刻は未定)
・08:50 8月貿易収支(予想:+1910億円、7月:+5136億円)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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