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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ネットワン <日足> 「株探」多機能チャートより

■電通国際情報サービス <4812>  1,874円 (+53円、+2.9%)

 ISID <4812> が大幅続伸。同社は電通グループで金融や製造業向けにシステム開発を手掛けている。東海東京調査センターが16日付で同社のレーティングを「アウトパフォーム」、目標株価2600円で新規カバレッジしており、これが物色資金を誘導している。不採算案件の防止、グループ再編などで業績を建て直しつつ、自社ソフトウェアの開発に継続的に取り組んできたが、その成果が近年の業績を押し上げ、16年12月期会社計画は過去最高の売上高と営業利益を更新する計画にあるとし、同調査センターでは営業利益段階で61億円と会社計画(57億円)を上回る着地を予想している。

■ネットワンシステムズ <7518>  706円 (+19円、+2.8%)

 ネットワンシステムズ <7518> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付のリポートで、レーティング「ニュートラル」を継続し、目標株価を640円から650円へ引き上げたことが好感された。同証券では、17年3月期第1四半期(4-6月)のネットワークシステムの設計、構築、保守、運用・サービスなどの受注が堅調であったことや、昨年度悪化したサービスの収益性が底打ちした可能性があることを指摘。通期営業利益予想を従来の38億円から43億円へ、18年3月期を同44億円から48億円へ引き上げた。

■三菱ケミHD <4188>  606.6円 (+14.3円、+2.4%)

 三菱ケミカルホールディングス <4188> が9日ぶりに反発。同社傘下の三菱レイヨンは20日、デンマークのファイバーライン社と、風力発電翼(ブレード)向け炭素繊維複合材料積層板の製造・販売を手掛ける合弁会社を10月に設立すると発表した。また、三菱レイヨンは16日に、イタリアのランボルギーニ社と自動車用炭素繊維複合材分野で、共同開発を検討する旨の基本合意書を締結したことも明らかにしており、これらが材料視されたようだ。

■東宝 <9602>  3,320円 (+70円、+2.2%)

 東宝 <9602> が4日続伸。庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」と新海誠監督の「君の名は。」が大ヒットとなっていることが評価材料となった。「シン・ゴジラ」については公開前から評価が高かったが、アニメ映画の「君の名は。」については興行収入が62億円を突破し、100億円越えが有力視されている。過去のスタジオジブリの人気作品に匹敵する興行収入となっていることから、業績の上振れ期待が高まっている。

■沖縄電力 <9511>  2,324円 (+44円、+1.9%)

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で沖縄電力 <9511> の投資判断「ニュートラル(中立)」を継続し、目標株価を1950円→2050円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、同証券の原油価格前提引き下げにより、タイムラグ影響である差益が拡大するとして、17年3月期業績予想の連結経常利益を71億円→94億円(会社計画は76億円)に上方修正している。

■リログループ <8876>  15,430円 (+290円、+1.9%)

 SMBC日興証券が16日付でリログループ <8876> の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を1万9000円→1万9500円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、第1四半期決算において福利厚生事業での会員獲得の好調や、海外事業での留守宅管理に付随するサービスの拡大が確認できたことを評価。また、政府が推進する「働き方改革」が人手不足や生産性向上を目的としたBPO需要の増加に拍車を掛け、同社の事業機会拡大につながる可能性が高いと指摘している。

■ラオックス <8202>  723円 (+13円、+1.8%)

 ラオックス <8202> [東証2]が6日ぶり反発。同社は20日、中国でオンライン旅行サイトを運営するCtripと業務提携し、訪日外国人向けの新サービスを開始すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。具体的には、Ctrip会員専用のサービスカウンターをラオックス新宿本店に設置し、手荷物の預かりサービスや国内外の荷物直送サービスを導入する。今後、全国各地の店舗でも訪日外国人のニーズに応じて、同サービスを導入するとしている。

■ディスコ <6146>  11,900円 (+170円、+1.5%)

 ディスコ <6146> が3日続伸。すべての家電製品がインターネットとつながるIoT時代の本格化を背景に、データセンターの大容量化投資が加速している。それと連動した情報処理の高速化ニーズを受け、立体的に積層化したメモリーである3次元NAND型フラッシュメモリーの普及が促進されている。「3次元型メモリー関連で半導体切断装置世界トップメーカーである同社への引き合いも旺盛」(国内中堅証券)といわれており、17年3月期は減益決算が市場コンセンサスながら、株価は18年3月期の急回復を織り込みに行くかたちで新値街道復帰が視野に。

■Jパワー <9513>  2,549円 (+34円、+1.4%)

 Jパワー <9513> が続伸。16日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価は3670円から3200円へ引き下げたが、レーティングは「ニュートラル」から「オーバーウエイト」へ引き上げた。株価の大幅下落がレーティング引き上げの要因で熊本地震以降、原子力発電所の安定稼働に対する懸念が高まるなか、既存の原子力発電所を保有していない同社はセクター内で相対的に優位になり、ディフェンシブ銘柄として注目されるなどと指摘している。

■オンコセラピ <4564>  249円 (+3円、+1.2%)

 オンコセラピー・サイエンス <4564> [東証M]が続伸。同社は20日、午前8時30分に臨床開発中のMELK阻害剤OTS167について、乳がんに対する第1相臨床試験を開始することを発表した。今回の臨床試験は新薬治験許可申請書(IND)が米国食品医薬品局 (FDA)に受理されたことに伴うもの。トリプルネガティブ乳がんを含む乳がんの患者を対象とし、OTS167のカプセル剤による経口投与における安全性および推奨投与量の確認を主目的とし、副次的にトリプルネガティブ乳がんに対する臨床上の有効性の確認を行う。

■日立国際電気 <6756>  1,821円 (+18円、+1.0%)

 日立国際電気 <6756> が続伸。IoT時代の到来とともにデータセンターの大容量化・高速化投資が加速する可能性がある。つれて3次元NAND関連の投資需要が増勢一途であり、これを背景に半導体の成膜装置を手掛ける同社のビジネスチャンスが広がっている。3次元NAND型フラッシュメモリーは従来のような平面型ではなく立体的に積層化したメモリーで高速化に対応、高水準の需要が創出されている。同社は高技術力が必要とされる熱処理成膜装置で高シェアを誇るだけに成長性が見直されており、来期以降の業績回復に期待がかかる。17年3月期は営業利益段階で22%減の126億円予想にあるが、18年3月期について一部調査機関は220億円強と今期予想比8割近い増益を試算するところもある。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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