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【注目】今週の【早わかり株式市況】 小幅続伸、レンジ相場の上限突破も上値重い

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

今週の株式市場は、日経平均株価が約3カ月ぶりに一時1万7000円台を回復し、2カ月近く続いたレンジ相場の上限を突破。ただ、その後は上値が重く小幅続伸にとどまった。

 週初の5日は前週末に米雇用統計を受けて早期利上げ観測が後退したことでNYダウが続伸する一方、為替が円安に振れたことが好感され、日経平均は反発し、約3カ月ぶりに1万7000円台を回復。2カ月近く続いた1万6000円-1万6900円台半ばのレンジ相場の上限も突破した。

 翌6日は薄商いながらも日経平均は小幅に続伸し、1万7000円台固めの動きとなった。7日は為替が急激に円高に振れたことで利益確定売りが優勢となり、3日ぶりに反落。8日は材料難やメジャーSQ目前で買い手控えムードが強く小幅に続落、4日ぶりに1万7000円台を割り込んだ。個別では人気ゲーム「スーパーマリオ」の新作をiPhone向けに提供すると発表した任天堂 <7974> が市場の話題をさらった。

 週末の9日は前場こそ売りに押されたものの、後場は為替の円安基調と日銀のETF買いに対する思惑を下支えに持ち直し、日経平均は前日比プラス圏で取引を終えた。

 日経平均株価は、前週比40円(0.24%)高の1万6965円と小幅ながら続伸して取引を終えた。週間の振れ幅は319円と、前週の329円から若干縮小した。


 ボストン連銀総裁の発言を受けて早期利上げへの警戒感が高まったことや米欧での長期金利の上昇が嫌気され昨日のNYダウは大幅安となっており、来週は軟調な相場展開で始まりそうだ。重要イベントとしては、国内では12日朝に発表される7月機械受注が注目される。海外では13日に発表される中国の8月鉱工業生産や15日発表の米国8月小売売上高に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(9月5日~9日)

【↑】 9月 5日(月)―― 反発・3ヵ月ぶり1万7000円台回復、米株高と円安で買い先行
 日経平均 17037.63( +111.95)  売買高17億5010万株 売買代金 1兆7400億円

【↑】 9月 6日(火)―― 小幅続伸、手掛かり材料難のなか一貫して買い優勢
 日経平均 17081.98( +44.35)  売買高15億4267万株 売買代金 1兆6249億円

【↓】 9月 7日(水)―― 3日ぶり反落、円高が重荷も内需株健闘で下げ渋る
 日経平均 17012.44( -69.54)  売買高19億1584万株 売買代金 2兆1267億円

【↓】 9月 8日(木)―― 小幅続落、材料難で売り優勢 任天堂は急動意
 日経平均 16958.77( -53.67)  売買高16億7242万株 売買代金 2兆1925億円

【↑】 9月 9日(金)―― 小反発、売りに押されるも円安・日銀ETF買い思惑で底堅い
 日経平均 16965.76( +6.99)  売買高17億6469万株 売買代金 2兆1662億円

◆セクター・トレンド(9月5日~9日)

(1)市況上昇で郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運株が大幅続伸
(2)JX <5020> など石油、三菱商 <8058> など大手商社といった資源関連の一角が買われた
(3)内需株はまちまち、リクルート <6098> などサービス、
  三越伊勢丹 <3099> など小売りは堅調も、JT <2914> など食品、NTT <9432> など通信は軟調
(4)トヨタ <7203> など自動車、村田製 <6981> など電機といった輸出株は総じてさえない
(5)新日鉄住金 <5401> 、JFE <5411> など鉄鋼株は反落
(6)三菱UFJ <8306> など銀行、東京海上 <8766> など保険といった金融株は売られた

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