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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円下げ渋りも、下方圧力継続で下値警戒根強い

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開となりそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録のハト派的な内容を嫌気したドル売りは一巡したとみられるためだ。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)による年内利上げ観測後退を受けたドルへの下方圧力は継続しており、下値警戒感は根強い。

17日に公表されたFOMC議事録(7月26-27日開催分)では、次の利上げにはさらに多くの指標を点検する必要があるとの見方で一致。足元の弱い経済指標からドル売り基調に振れるなか、ハト派的な内容のFOMC議事録でドル売りが加速した。しかし、NY連銀のダドリー総裁が18日に、「7-9月期の国内総生産(GDP)の強い成長が、持続的な成長への楽観的な見通しにつながる」と述べ、米経済に自信を示したことで、ドル売りはいったん収束したもようだ。

今晩は、米国の経済指標の発表は予定されておらず、来週開催されるジャクソン・ホール(米ワイオミング州)での年次経済シンポジウムを控え(26日にイエレンFRB議長講演)、積極的には動きづらいなかでの取引になりそうだ。ただ、ドルはユーロやポンドなど主要通貨に対し下落基調が続いており、株価の下落(米国債利回り低下)などネガティブな要因には反応しやすい状況。ドル・円はアジア市場では日経平均株価の上昇を背景に一時100円46銭まで上昇する場面もあったが、欧米市場ではサポート要因が乏しい。「下値は決して堅くない」(ある市場筋)との声もあり、下値には警戒したい。


【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・7月公的部門純借入(銀行部門除く)(予想:-19億ポンド、6月:+78億ポンド)
・21:30 カナダ・6月小売売上高(前月比予想:+0.5%、5月:+0.2%)
・21:30 カナダ・7月消費者物価指数(前年比予想:+1.4%、6月:+1.5%)

《WA》

 提供:フィスコ

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