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【通貨】欧米為替見通し:ドルの上値重い展開か、米年内利上げに根強い懐疑的見方

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)による年内利上げの可能性は意識されるものの、懐疑的な見方が根強いためだ。今晩発表の米国の7月小売売上高が堅調でも、ドルの上昇は小幅にとどまるとみられる。

前日の海外市場では手がかり材料が乏しいなか、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁の米紙インタビューでの発言が材料視された。ウィリアムズ総裁は、労働市場の改善で「いくらか賃金の伸びの改善が見られる」とし、「インフレにプラスの兆候が見られる」と述べた。そのうえで「依然、本年の利上げは適切」とし、年内利上げに積極的な見解を示した。ただ、市場では「当局者のタカ派的な発言を裏付ける指標は少ない」との認識から、積極的なドル買いは手控えられた。

今晩は21時半発表の米・7月小売売上高が注目される。前月比+0.4%と、6月の+0.6%から鈍化が予想されるが、予想通りならドル買い材料になる可能性がある。ただ、小売売上高が予想を上振れても年内利上げ観測が急速に高まるとは考えにくく、ドル買いは小幅にとどまると考えられる。逆に下振れた場合は、強い雇用統計の残像からドル売りにも動けず、下げも限定的となりそうだ。


【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・4-6月期GDP改定値(前年比予想:+1.6%、速報値:+1.6%)
・18:00 ユーロ圏・6月鉱工業生産(前月比予想:+0.5%、5月:-1.2%)
・21:30 米・7月小売売上高(前月比予想:+0.4%、6月:+0.6%)
・21:30 米・7月生産者物価指数(前月比予想:+0.1%、6月:+0.5%)
・23:00 米・8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:91.5、7月:90. 0)
・23:00 米・6月企業在庫(前月比予想:+0.1%、5月:+0.2%)

《WA》

 提供:フィスコ

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